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温
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あたゝか
ふりがな文庫
“
温
(
あたゝか
)” の例文
お二人のお心からの純眞な
温
(
あたゝか
)
い御同情を、あなたの福音の道に
叶
(
かな
)
つた慈善のお心と同じやうに、本當に嬉しく有難く思つてをります。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ズボリと
踏込
(
ふみこ
)
んだ
一息
(
ひといき
)
の
間
(
あひだ
)
は、
冷
(
つめた
)
さ
骨髓
(
こつずゐ
)
に
徹
(
てつ
)
するのですが、
勢
(
いきほひ
)
よく
歩行
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
るうちには
温
(
あたゝか
)
く
成
(
な
)
ります、ほか/\するくらゐです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
雪吹に
逢
(
あひ
)
たる時は雪を
掘
(
ほり
)
身を其内に
埋
(
うづむ
)
れば雪
暫時
(
ざんじ
)
につもり、雪中はかへつて
温
(
あたゝか
)
なる
気味
(
きみ
)
ありて
且
(
かつ
)
気息
(
いき
)
を
漏
(
もら
)
し死をまぬがるゝ事あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
地の上の暗黒が次第に濃く、
温
(
あたゝか
)
に、しめつぽくなつて来た。天は次第に高くなつた。そして天の川の銀色の霧の中にある星は次第に明るくなつた。
センツアマニ
(新字旧仮名)
/
マクシム・ゴーリキー
(著)
格之助も寺で
宵
(
よひ
)
と
暁
(
あかつき
)
とに
温
(
あたゝか
)
い
粥
(
かゆ
)
を
振舞
(
ふるま
)
はれてからは、
霊薬
(
れいやく
)
を服したやうに元気を恢復して、もう遅れるやうな事はない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
突如、
温
(
あたゝか
)
き手は来つて梅子の
右掌
(
めて
)
を
緊
(
しか
)
と握れり、
彼女
(
かれ
)
は総身の熱血、一時に
沸騰
(
ふつとう
)
すると覚えて、恐ろしきまでに
戦慄
(
せんりつ
)
せり、額を上ぐれば、篠田の両眼は日の如く輝きて直ぐ前に
懸
(
かゝ
)
れり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
我ながら魔界へ落ちたと、ぐっとお竹を□□める途端に、
温
(
あたゝか
)
みでふと気が附いたお竹が、眼を
開
(
あ
)
いて見ますと、力に思う宗達和尚が、常にもない
不行跡
(
ふぎょうせき
)
、
髭
(
ひげ
)
だらけの
頬
(
ほお
)
を我が顔へ当てゝ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
かれ
)
が
天性
(
てんせい
)
の
柔
(
やさ
)
しいのと、
人
(
ひと
)
に
親切
(
しんせつ
)
なのと、
禮儀
(
れいぎ
)
の
有
(
あ
)
るのと、
品行
(
ひんかう
)
の
方正
(
はうせい
)
なのと、
着古
(
きぶる
)
したフロツクコート、
病人
(
びやうにん
)
らしい
樣子
(
やうす
)
、
家庭
(
かてい
)
の
不遇
(
ふぐう
)
、
是等
(
これら
)
は
皆
(
みな
)
總
(
すべ
)
て
人々
(
ひと/″\
)
に
温
(
あたゝか
)
き
同情
(
どうじやう
)
を
引起
(
ひきおこ
)
さしめたのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
二月にいたりても野山一面の雪の中に、清水ながれは
水気
(
すゐき
)
温
(
あたゝか
)
なるゆゑ雪のすこし
消
(
きゆ
)
る処もあり、これ水鳥の
下
(
をり
)
る処也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
去
(
さ
)
りながら
外面
(
おもて
)
に
窮乏
(
きうばふ
)
を
粧
(
よそほ
)
ひ、
嚢中
(
なうちう
)
却
(
かへつ
)
て
温
(
あたゝか
)
なる
連中
(
れんぢう
)
には、
頭
(
あたま
)
から
此
(
この
)
一藝
(
いちげい
)
を
演
(
えん
)
じて、
其家
(
そこ
)
の
女房
(
にようばう
)
娘等
(
むすめら
)
が
色
(
いろ
)
を
變
(
へん
)
ずるにあらざれば、
決
(
けつ
)
して
止
(
や
)
むることなし。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二個の長い
食卓
(
しよくたく
)
には、何かしら
温
(
あたゝか
)
い物の
入
(
はひ
)
つてゐる鉢から煙が出てゐた。ところが、
面喰
(
めんくら
)
つたことには、食慾を起させるどころか、大變な臭氣を發してゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
大井は
抜刀
(
ばつたう
)
を手にして新塾に
這入
(
はひ
)
つて来た。先づ
寝所
(
しんじよ
)
の
温
(
あたゝか
)
みを
探
(
さぐ
)
つてあたりを見廻して、便所の口に来て、立ち
留
(
と
)
まつた。
暫
(
しばら
)
くして便所の戸に手を掛けて開けた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
寒中
雨雪
(
うせつ
)
に
歩行
(
ありき
)
て
冷
(
ひえ
)
たる人
急
(
きふ
)
に
湯火
(
たうくわ
)
を
用
(
もち
)
ふべからず。
己
(
おのれ
)
が
人熱
(
じんねつ
)
の
温
(
あたゝか
)
ならしむるをまつて用ふべし、
長生
(
ちやうせい
)
の一
術
(
じゆつ
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私は何か
香氣
(
かうき
)
あるものをはじめて味つた。飮むと
温
(
あたゝか
)
くて、新鮮な香り高い酒のやうだつた。そして
後味
(
あとあぢ
)
は
酸
(
す
)
つぱく、腐敗して毒を呑まされたやうな氣持ちだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
膚
(
はだへ
)
が
衣
(
きぬ
)
を
消
(
け
)
すばかり、
其
(
そ
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
の
青
(
あを
)
いのにも、
胸襟
(
むねえり
)
のほのめく
色
(
いろ
)
はうつろはぬ、
然
(
しか
)
も
湯上
(
ゆあが
)
りかと
思
(
おも
)
ふ
温
(
あたゝか
)
さを
全身
(
ぜんしん
)
に
漲
(
みなぎ
)
らして、
髮
(
かみ
)
の
艶
(
つや
)
さへ
滴
(
したゝ
)
るばかり
濡々
(
ぬれ/\
)
として、
其
(
それ
)
がそよいで
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いきりの
立
(
た
)
つ、
温
(
あたゝか
)
いのを
二串
(
ふたくし
)
取
(
と
)
つて、
例
(
れい
)
の
塗下駄
(
ぬりげた
)
をカタ/\と——
敷居際
(
しきゐぎは
)
で
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
湯氣
(
ゆげ
)
が
温
(
あたゝか
)
く、
目
(
め
)
の
下
(
した
)
なる
湯殿
(
ゆどの
)
の
窓明
(
まどあかり
)
に、
錦葉
(
もみぢ
)
を
映
(
うつ
)
すが
如
(
ごと
)
く
色
(
いろ
)
づいて、むくりと
此
(
こ
)
の
二階
(
にかい
)
の
軒
(
のき
)
を
掠
(
かす
)
めて、
中庭
(
なかには
)
の
池
(
いけ
)
らしい、さら/\と
鳴
(
な
)
る
水
(
みづ
)
の
音
(
おと
)
に
搖
(
ゆ
)
れかゝるから、
内湯
(
うちゆ
)
の
在所
(
ありか
)
は
聞
(
き
)
かないでも
分
(
わか
)
る。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“温”を含む語句
温順
温和
温泉
温柔
温気
生温
微温
温暖
温習
温味
温雅
微温湯
温泉宿
温泉場
温厚
温室
温湯
温石
温突
温度
...