“胸襟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうきん87.9%
きようきん6.1%
きやうきん3.0%
むねえり3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紅葉と私とは妙なイキサツから気拙きまずくなっていたが、こうして胸襟きょうきんを開いて語ればお互に何のわだかまりもなく打解ける事が出来た。
けては置かじとささややうにて、心済まねば謂ひも出でず、もしそれ胸中の疑磈ぎくわいを吐きて智識のをしへけむには、胸襟きようきんすなははるひらけて臆病とみえむと思へど
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いにしへより英明の主、威徳宇宙にあまねく、万国の帰嚮ききやうするに至る者は、其胸襟きやうきん闊達くわつたつ、物として相容あひいれざることなく、事として取らざることなく、其仁慈化育の心、天下と異なることなきなり。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
はだへきぬすばかり、浴衣ゆかたあをいのにも、胸襟むねえりのほのめくいろはうつろはぬ、しか湯上ゆあがりかとおもあたゝかさを全身ぜんしんみなぎらして、かみつやさへしたゝるばかり濡々ぬれ/\として、それがそよいで
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)