“着古”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きふる50.0%
きぶる33.3%
きふ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはどういうときだというと、おまえにた青年の後姿うしろすがたを見たとき、おまえの家へ残して行った稽古けいこ用品や着古きふるした着物が取出とりだされるとき。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
かれ天性てんせいやさしいのと、ひと親切しんせつなのと、禮儀れいぎるのと、品行ひんかう方正はうせいなのと、着古きぶるしたフロツクコート、病人びやうにんらしい樣子やうす家庭かてい不遇ふぐう是等これらみなすべ人々ひと/″\あたゝか同情どうじやう引起ひきおこさしめたのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
やはり黒木綿の紋付羽織に、兄の紀念かたみとかいう二十年来着古きふるした結城紬ゆうきつむぎの綿入を着たままである。いくら結城紬が丈夫だって、こう着つづけではたまらない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)