着古きふる)” の例文
それはどういうときだというと、おまえにた青年の後姿うしろすがたを見たとき、おまえの家へ残して行った稽古けいこ用品や着古きふるした着物が取出とりだされるとき。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
いねは姉たちの着古きふるした赤い布をあれこれと見積っていたが、しゅうとのかやに向って
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
見てると教育のない人ぢや無いと思ふのよ。アクセントなんかそれは美しいんですもの、それからぎ捨てた着物だつて、泥まみれで濡れてゐたけどちつとも着古きふるしてなんかなくていゝものだつたわ。