“塗下駄”の読み方と例文
読み方割合
ぬりげた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
錆茶さびちゃ塗下駄ぬりげた。十六、七の少女だった。少女はその小脇に風呂敷包ふろしきづつみを抱えていた。そして、少女は何かに追い立てられているように、急いでいた。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
彼は黄色い毛糸のジャケツを着て、ものものしくゲエトルをつけ、女ものらしい塗下駄ぬりげたをはいていた。
彼は昔の彼ならず (新字新仮名) / 太宰治(著)
その二は一樹いちじゅ垂楊図すいようずの上部を限るかすみあいだより糸の如きその枝を吹きなびかす処、だいなる菱形ひしがた井筒いづつを中央にして前髪姿の若衆しま着流きながし羽織塗下駄ぬりげたこしらへにて居住いずま
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)