倭文子さんの生涯に、他人の恨みを受けたことがあるとすれば、この谷山二郎君の外にはない。倭文子さんは、一度は同棲までした二郎君に、可成り残酷なしうちをした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語 (新字新仮名) / 浅野和三郎(著)
尤も後世になって竜王信仰の衰えと共に祭神の変ったものもあるであろうから、それらをも合せたならば全国では可成りの数に上ることと信ずる。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「これです。男の靴の跡が、可成りハッキリ出ているでしょう」
殺人迷路:05 (連作探偵小説第五回) (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
さまよう町のさまよう家のさまよう人々 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
氏の世界と夫人及び坊ちゃんやお嬢さんの世界とは、可成りハッキリ区別されていたように思う。これは氏が理性に富んでいると共に人情に富んでいたからである。
名古屋の小酒井不木氏 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
満載したのは当然としても「苦楽」「現代」「サンデー毎日」「大衆文芸」「講談倶楽部」これらの雑誌が多くの頁を、そのために裂いたということは、可成り目立った傾向でした。
バンガローの横手まで歩いて行くと広い後庭の中央に可成り大きな温室が夕陽に硝子屋根を反射させて秋霧の中に横倒わっていた。と、その温室の戸が開いて姿を現わした者がある。
写真と思ひ出:――私の写真修行―― (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
マイクロフォン:「新青年」一九二八年二月 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ああいう場合にトップを切るということは可成りの勇気の要ることさ。ヤンキー達はポーカをやったりトランプをやったりして仲々踊り出さない。で無駄にバンドは数番演奏したというものさ。
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)