トップ
>
避難
>
ひなん
ふりがな文庫
“
避難
(
ひなん
)” の例文
すぐ
其
(
そ
)
の
晩
(
ばん
)
、
辻
(
つじ
)
の
夜番
(
よばん
)
で、
私
(
わたし
)
に
恁
(
か
)
う
言
(
い
)
つて、
身
(
み
)
ぶるひをした
若
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
がある。
本所
(
ほんじよ
)
から
辛
(
から
)
うじて
火
(
ひ
)
を
免
(
のが
)
れて
避難
(
ひなん
)
をして
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
だつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一方
(
いつぽう
)
屋外
(
おくがい
)
に
避難
(
ひなん
)
せんとする
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
ては、まだ
出
(
で
)
きらない
内
(
うち
)
に
家屋
(
かおく
)
倒潰
(
とうかい
)
し、
而
(
しか
)
も
入口
(
いりぐち
)
の
大
(
おほ
)
きな
横木
(
よこぎ
)
に
壓伏
(
あつぷく
)
せられる
危險
(
きけん
)
が
伴
(
ともな
)
ふことがある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それでわたしたちはかけ出して大きな門の下のトンネルに
避難
(
ひなん
)
しなければならなかった。ひょうの夕立ち。たちまち道はまっ白に冬のようになった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
他の記事によると、イギリス軍のフランス
撤退
(
てったい
)
について、多数のフランス人が、汽船や飛行機にのって、イギリス本土へ
避難
(
ひなん
)
して来たことをも報じていた。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
父は祖父を
護
(
ご
)
して遠方に
避難
(
ひなん
)
し、兄は京都の英学校に居り、家族の中で
唯一人
(
ただひとり
)
の男の彼は、母と三人の姉と熊本を東南に
距
(
さ
)
る四里の山中の
伯父
(
おじ
)
の家に避難した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
昼
(
ひる
)
から、
夜
(
よる
)
となく、つづいた
避難
(
ひなん
)
する
人
(
ひと
)
たちの
群
(
む
)
れも、さすがに、
真夜中
(
まよなか
)
になると、いずれも、どこかに
宿
(
やど
)
るものとみえて、
往来
(
おうらい
)
がちょっとの
間
(
あいだ
)
はとだえるのでした。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
避難
(
ひなん
)
列車の中でろくろく物も言わなかった。やっと梅田の駅に着くと、
真
(
まっ
)
すぐ
上塩町
(
かみしおまち
)
の種吉の家へ行った。
途々
(
みちみち
)
、電信柱に関東大震災の号外が生々しく
貼
(
は
)
られていた。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
然
(
しか
)
し、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
と
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
とは
私
(
わたくし
)
が
堅
(
かた
)
く
友
(
とも
)
に
保證
(
ほしやう
)
して
居
(
お
)
る
人
(
ひと
)
、
且
(
かつ
)
は
纎弱
(
かよわ
)
き
女性
(
によせう
)
と、
無邪氣
(
むじやき
)
なる
少年
(
せうねん
)
の
身
(
み
)
であれば、
先
(
ま
)
づ
此
(
この
)
二人
(
ふたり
)
をば
避難
(
ひなん
)
せしめんと
頻
(
しきり
)
に
心
(
こゝろ
)
を
焦
(
いらだ
)
てたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「だいじょうぶ暴風のおそれはありませんから、そう
避難
(
ひなん
)
しないでください。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
提灯は
灯
(
とも
)
っているが、駕屋もいず、
垂
(
た
)
れもシンと下ろしてあるところをみると、そこらへ来かかった者が、火事に道をさえぎられて、ここに
避難
(
ひなん
)
したものか、或いは、不用意にここへ来た矢先
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また
亡
(
な
)
くなった
鷲
(
わし
)
の
大臣
(
だいじん
)
が
持
(
も
)
っていた時は、
大噴火
(
だいふんか
)
があって
大臣
(
だいじん
)
が鳥の
避難
(
ひなん
)
のために、あちこちさしずをして歩いている間に、この玉が山ほどある石に
打
(
う
)
たれたり、まっかな
熔岩
(
ようがん
)
に
流
(
なが
)
されたりしても
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ごらんなさい あそこを いま
火星人
(
くわせいじん
)
は
洪水
(
こうづゐ
)
を
避難
(
ひなん
)
してゐます
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
「
是
(
これ
)
が
僕
(
ぼく
)
の
洞窟
(
どうくつ
)
で、
面倒
(
めんだう
)
になると
此所
(
こゝ
)
へ
避難
(
ひなん
)
するんです」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
年少者はことごとく
洞
(
ほら
)
の外へ
避難
(
ひなん
)
せしめた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
かような
場合
(
ばあひ
)
を
省
(
かへり
)
みると、
屋外
(
おくがい
)
へ
避難
(
ひなん
)
して
可
(
か
)
なる
場合
(
ばあひ
)
は、
僅
(
わづか
)
に
二三秒
(
にさんびよう
)
で
軒下
(
のきした
)
を
離
(
はな
)
れることが
出來
(
でき
)
るような
位置
(
いち
)
にあるときに
限
(
かぎ
)
るようである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
そうです。ですから船員や乗客たちは、すこしもはやく船内に
避難
(
ひなん
)
するようにいってください。そして戸などを
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この世の中に
捨
(
す
)
てられ、
忘
(
わす
)
れられて、運命のもてあそぶままに西に東にただよって、広い大海のまん中に、
目標
(
もくひょう
)
になる
燈台
(
とうだい
)
もなく、
避難
(
ひなん
)
の港もなかったみなし子が
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
横町
(
よこちやう
)
の
道
(
みち
)
の
兩側
(
りやうがは
)
は、
荷
(
に
)
と
人
(
ひと
)
と、
兩側
(
りやうがは
)
二列
(
ふたならび
)
の
人
(
ひと
)
のたゝずまひである。
私
(
わたし
)
たちより、もつと
火
(
ひ
)
に
近
(
ちか
)
いのが
先
(
さき
)
んじて
此
(
こ
)
の
町内
(
ちやうない
)
へ
避難
(
ひなん
)
したので、……
皆
(
みな
)
茫然
(
ばうぜん
)
として
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
る。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どこかへ
避難
(
ひなん
)
しているかもしれない。もう二、三
日
(
にち
)
待
(
ま
)
ってみよう。」といいました。
一本の銀の針
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其時
(
そのとき
)
はじめて
船員等
(
せんゐんら
)
の
避難
(
ひなん
)
の
用
(
よう
)
に
供
(
けう
)
せらるゝのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
寧
(
むし
)
ろ
更
(
さら
)
に
上層
(
じようそう
)
に
上
(
のぼ
)
るか、
或
(
あるひ
)
は
屋上
(
おくじよう
)
の
物干場
(
ものほしば
)
に
避難
(
ひなん
)
することを
勸
(
すゝ
)
めるのであるが、
實際
(
じつさい
)
かういふ
賢明
(
けんめい
)
な
處置
(
しよち
)
を
取
(
と
)
られた
例
(
れい
)
は
屡
(
しば/\
)
耳
(
みゝ
)
にするところである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
往来
(
おうらい
)
を
見
(
み
)
ていますと、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてからも、
避難
(
ひなん
)
をする
人
(
ひと
)
の
群
(
む
)
れがつづいて
通
(
とお
)
りました。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何處
(
どこ
)
か
大商店
(
だいしやうてん
)
の
避難
(
ひなん
)
した……
其
(
そ
)
の
店員
(
てんゐん
)
たちが
交代
(
かうたい
)
に
貨物
(
くわもつ
)
の
番
(
ばん
)
をするらしくて、
暮
(
く
)
れ
方
(
がた
)
には
七三
(
しちさん
)
の
髮
(
かみ
)
で、
眞白
(
まつしろ
)
で、この
中
(
なか
)
で
友染
(
いうぜん
)
模樣
(
もやう
)
の
派手
(
はで
)
な
單衣
(
ひとへ
)
を
着
(
き
)
た、
女優
(
ぢよいう
)
まがひの
女店員
(
をんなてんゐん
)
二三人
(
にさんにん
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あの
巨獣
(
きょじゅう
)
は、おとなしいだけに、いったん怒らせると、ものすごくあばれるんだ。これはぐずぐずしていると、とばっちりが、こっちへまわってくるぞ。おう、みんな。今のうちに安全なところへ
避難
(
ひなん
)
するんだ」
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『いざ、
夫人
(
おくさん
)
、
避難
(
ひなん
)
の
用意
(
ようゐ
)
を。』と。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
避難
(
ひなん
)
の
穴
(
あな
)
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“避難”の解説
避難(ひなん、Evacuate)とは、災難を避けること。災害を避けて、(住んでいる場所や滞在している場所から)安全な場所へ立ちのくこと。退避もほぼ同義に用いられる。
(出典:Wikipedia)
避
常用漢字
中学
部首:⾡
16画
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
“避難”で始まる語句
避難所
避難場
避難者