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手首
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てくび
ふりがな文庫
“
手首
(
てくび
)” の例文
そして、
信心
(
しんじん
)
ぶかいおかげで、神さまのおめぐみによって、切りとられたお妃さまの
手首
(
てくび
)
が、もういちど、もとのようにはえたのです。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
自分
(
じぶん
)
に
返
(
かへ
)
りました
時
(
とき
)
、
兩臂
(
りやうひぢ
)
と、
乳
(
ちゝ
)
の
下
(
した
)
と、
手首
(
てくび
)
の
脈
(
みやく
)
と
方々
(
はう/″\
)
に
血
(
ち
)
が
浸
(
にじ
)
んで、
其處
(
そこ
)
へ
眞白
(
まつしろ
)
な
藥
(
くすり
)
の
粉
(
こな
)
が
振掛
(
ふりか
)
けてあるのが
分
(
わか
)
りました。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
左の手に
蝋燭
(
ろふそく
)
を持つて兄の
背後
(
うしろ
)
に
廻
(
まは
)
つたが、
三筋
(
みすぢ
)
の
麻縄
(
あさなは
)
で後手に
縛
(
しば
)
つて
柱
(
はしら
)
に
括
(
くヽ
)
り附けた
手首
(
てくび
)
は血が
滲
(
にじ
)
んで居る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
それよ
今宵
(
こよひ
)
よりは
一時
(
いちじ
)
づゝの
仕事
(
しごと
)
を
延
(
の
)
ばして
此子
(
このこ
)
が
爲
(
ため
)
の
收入
(
しうにふ
)
を
多
(
おほ
)
くせんと
仰
(
おほ
)
せられしなりき、
火氣
(
くわき
)
の
滿
(
みち
)
たる
室
(
しつ
)
にて
頸
(
くび
)
やいたからん、
振
(
ふり
)
あぐる
槌
(
つち
)
に
手首
(
てくび
)
や
痛
(
いた
)
からん。
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その中に
手首
(
てくび
)
からさきのない
腕
(
うで
)
が、にゅっとかれのほうにつきだされ、のっぺらぼうのまっ白な大きな顔が、うす青い三つの
深
(
ふか
)
い
穴
(
あな
)
をあけて、
空中
(
くうちゅう
)
に
浮
(
う
)
いていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
▼ もっと見る
押
(
おさ
)
えた
袂
(
たもと
)
を
振
(
ふ
)
り
払
(
はら
)
って、おせんが
体
(
からだ
)
をひねったその
刹那
(
せつな
)
、ひょいと
徳太郎
(
とくたろう
)
の
手首
(
てくび
)
をつかんで、にやり
笑
(
わら
)
ったのは、
傘
(
かさ
)
もささずに、
頭
(
あたま
)
から
桐油
(
とうゆ
)
を
被
(
かぶ
)
った
彫師
(
ほりし
)
の
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
燕作はしたたかに
手首
(
てくび
)
をうたれて、ホロリと刀を落としたので、それをひろい取ろうとすると、ふたたびヤッ! というするどい気合い、こんどは
堤
(
どて
)
の下へつき落とされた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それでもたしかに
流
(
なが
)
れていたことは、
二人
(
ふたり
)
の
手首
(
てくび
)
の、水にひたったとこが、少し
水銀
(
すいぎん
)
いろに
浮
(
う
)
いたように見え、その
手首
(
てくび
)
にぶっつかってできた
波
(
なみ
)
は、うつくしい
燐光
(
りんこう
)
をあげて
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼が動くと鎖がガチヤ/\と鳴つた。彼の
手首
(
てくび
)
には
手械
(
てかせ
)
がはめられてあつたのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それから、むすめは
手首
(
てくび
)
のなくなった
腕
(
うで
)
を
背中
(
せなか
)
にしばりつけてもらって、朝日がのぼるといっしょに
旅
(
たび
)
にでかけました。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
宜
(
よ
)
いか
按摩
(
あんま
)
、と
呼
(
よ
)
ばゝつて、
備中守
(
びつちうのかみ
)
、
指
(
ゆび
)
のしなへでウーンと
打
(
う
)
つたが、
一向
(
いつかう
)
に
感
(
かん
)
じた
様子
(
やうす
)
がない。さすがに
紫色
(
むらさきいろ
)
に
成
(
な
)
つた
手首
(
てくび
)
を、
按摩
(
あんま
)
は
擦
(
さす
)
らうとせず
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ぐっとおこのの
手首
(
てくび
)
をつかんだ
新
(
しん
)
七には、もはや
主従
(
しゅじゅう
)
の
見
(
み
)
さかいもなくなっていたのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
兄は
柱
(
はしら
)
に
倚
(
よ
)
つて立上り、縄の食ひ込んだ、血の
滲
(
にじ
)
んだ
手首
(
てくび
)
を
擦
(
さす
)
り乍ら言つた。貢さんは
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
鼠
(
ねずみ
)
のぐたりとした
帽子
(
ばうし
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
片手
(
かたて
)
に
其
(
そ
)
の
杖
(
つゑ
)
、
右
(
みぎ
)
の
手首
(
てくび
)
に、
赤玉
(
あかだま
)
の
一連
(
いちれん
)
の
數珠
(
じゆず
)
を
輪
(
わ
)
にかけたのに、
一
(
ひと
)
つの
鐸
(
りん
)
を
持添
(
もちそ
)
へて、チリリリチリリリと、
大
(
おほき
)
な
手
(
て
)
を
振
(
ふ
)
つて
鳴
(
な
)
らし
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
悪魔
(
あくま
)
はまたまたやってきました。けれども、むすめは
手首
(
てくび
)
のない
腕
(
うで
)
を顔にあてて、長いことさめざめと
泣
(
な
)
きましたので、腕は
涙
(
なみだ
)
にぬれて、すこしのけがれもなく、きよらかでした。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
玄庵
(
げんあん
)
は、
夜着
(
よぎ
)
の
下
(
した
)
へ
手
(
て
)
を
入
(
い
)
れて、かるく
菊之丞
(
きくのじょう
)
の
手首
(
てくび
)
を
掴
(
つか
)
んだまま
首
(
くび
)
をひねった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
希
(
ねがは
)
くは
針
(
はり
)
に
傷
(
きず
)
つくことなかれ。お
孃樣
(
ぢやうさま
)
これめせと、
乳母
(
うば
)
ならむ
走
(
はし
)
り
來
(
き
)
て
捧
(
さゝ
)
ぐるを、
曰
(
いは
)
く、ヱプロン
掛
(
か
)
けて
白魚
(
しらうを
)
の
料理
(
れうり
)
が
出來
(
でき
)
ますかと。
魚
(
うを
)
も
活
(
い
)
くべし。
手首
(
てくび
)
の
白
(
しろ
)
さ
更
(
さら
)
に
可三寸
(
さんずんばかり
)
。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
蓮葉
(
はすは
)
な
手首
(
てくび
)
を
淑
(
つゝ
)
ましげに、
袖
(
そで
)
を
投
(
な
)
げて
袂
(
たもと
)
を
掛
(
か
)
けると、
手巾
(
ハンケチ
)
をはらりと
取
(
と
)
る。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ふる
え
(
ママ
)
ながら、そつと、
大事
(
だいじ
)
に、
内証
(
ないしやう
)
で、
手首
(
てくび
)
をすくめて、
自分
(
じぶん
)
の
身躰
(
からだ
)
を
見
(
み
)
やうと
思
(
おも
)
つて、
左右
(
さいう
)
へ
袖
(
そで
)
をひらいた
時
(
とき
)
もう
思
(
おも
)
はずキヤツと
叫
(
さけ
)
んだ。だつて
私
(
わたし
)
が
鳥
(
とり
)
のやうに
見
(
み
)
えたんですもの。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“手首”の解説
手首(てくび、en: wrist)とは、掌(てのひら)と腕がつながっているところのこと。また、てのひらと腕をつなぐ関節のこと。
(出典:Wikipedia)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭