銭形平次捕物控:024 平次女難 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
お藤は、燃える眼を与吉の口もとに注いで、半纒の裾を土に踏むのもかまわず、とびつくようににじり寄っている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
一人は四郎君のすぐ上の兄さんで早稻田大學、一人はその友人で農科大學の學生だと解つたが、三人とも古びた半纒を引つかけたまゝで下はから脛の、見るからに變な樣子であつた。
樹木とその葉:34 地震日記 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
馬子は辰蔵の胸ぐらを引っ掴んで小突きまわすと、辰蔵も半纒をぬいで起ち上がった。そばに十四五の少女がぼんやり突っ立っているが、相手の権幕が激しいので取り鎮めるすべもないらしい。
半七捕物帳:15 鷹のゆくえ (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
銭形平次捕物控:120 六軒長屋 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
半七捕物帳:30 あま酒売 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
部屋造りの洒落れた割合に、雇人の寢具や着物などが散らばしてあり、半纒も帶も、投出したまゝ淺ましい限りです。
銭形平次捕物控:286 美男番附 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
銭形平次捕物控:316 正月の香り (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
銭形平次捕物控:141 二枚の小判 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
身動きも出來ないといはれた重病の老人が寢卷の上に半纒を引つかけて、思ひのほかシヤンとしてをります。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)