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両側
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りょうがわ
ふりがな文庫
“
両側
(
りょうがわ
)” の例文
旧字:
兩側
街
(
まち
)
の
中
(
なか
)
を
通
(
とお
)
る
人々
(
ひとびと
)
も、
両側
(
りょうがわ
)
の
店
(
みせ
)
もだいぶ
変
(
か
)
わったけれど、やはり、
銀行
(
ぎんこう
)
は、そこにあり、そして、
向
(
む
)
こう
側
(
がわ
)
にたばこ
屋
(
や
)
がありました。
街の幸福
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いよいよ野原がおしまいになって、わたしたちは
果
(
は
)
てしのない長い町の中にはいった。
両側
(
りょうがわ
)
には見わたすかぎり家が
建
(
た
)
てこんでいた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
町の
両側
(
りょうがわ
)
の店をのぞきながら歩いても、それらの店の人たちはみんな、朝のかざりつけにせわしそうに働いていました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
そして
両側
(
りょうがわ
)
の
広々
(
ひろびろ
)
としたお
庭
(
にわ
)
には、
形
(
かたち
)
の
良
(
よ
)
い
松
(
まつ
)
その
他
(
た
)
が
程
(
ほど
)
よく
植
(
う
)
え
込
(
こ
)
みになって
居
(
お
)
り、
奥
(
おく
)
はどこまであるか、ちょっと
見当
(
けんとう
)
がつかぬ
位
(
くらい
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それはたちまち器械の中で、きれいな黄色の
穀粒
(
こくりゅう
)
と白い
細長
(
ほそなが
)
い
芯
(
しん
)
とにわかれて、器械の
両側
(
りょうがわ
)
に
落
(
お
)
ちて来るのでした。
耕耘部の時計
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
喪
(
も
)
の間は火の
気
(
け
)
を
絶
(
た
)
やすことを
忌
(
い
)
むがところの
風
(
ふう
)
なれば、祖母と母との二人のみは、大なる
囲炉裡
(
いろり
)
の
両側
(
りょうがわ
)
に
坐
(
すわ
)
り、
母人
(
ははびと
)
は
旁
(
かたわら
)
に
炭籠
(
すみかご
)
を置き、おりおり炭を
継
(
つ
)
ぎてありしに
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
石炭殻
(
せきたんがら
)
などを敷いた路は
爪先上
(
つまさきあが
)
りに踏切りへ出る、——そこへ
何気
(
なにげ
)
なしに来た時だった。保吉は踏切りの
両側
(
りょうがわ
)
に人だかりのしているのを発見した。
轢死
(
れきし
)
だなとたちまち考えもした。
寒さ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あかき光を
正面
(
しょうめん
)
にうけて、
薪束
(
まきたば
)
のうえに
腰
(
こし
)
をかけている
影
(
かげ
)
こそ、まさしく
伊那丸
(
いなまる
)
であり、その
両側
(
りょうがわ
)
にそっているのは、
木隠龍太郎
(
こがくれりゅうたろう
)
、
加賀見忍剣
(
かがみにんけん
)
、いつも、すきなき身がまえである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
日
(
ひ
)
は、
町
(
まち
)
は、いつもと
異
(
こと
)
なって、いろいろの
夜店
(
よみせ
)
が、
大門
(
だいもん
)
の
付近
(
ふきん
)
から、
大通
(
おおどお
)
りにかけて、
両側
(
りょうがわ
)
にところ
狭
(
せま
)
いまで
並
(
なら
)
んでいました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だが目の
届
(
とど
)
く
限
(
かぎ
)
り
両側
(
りょうがわ
)
は雪にうずまった林であった。前はもう二、三間(四〜五メートル)先が雪でぼんやりくもっていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それまでにも、小さな町や村は通ったことがありましたが、これほどにぎやかな町に出たのはこれがはじめてです。町の
両側
(
りょうがわ
)
には新しい家がならんでいました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
気がついて見るとほんとうにタネリは大きな一ぴきの
蟹
(
かに
)
に
変
(
かわ
)
っていたのです。それは自分の
両手
(
りょうて
)
をひろげて見ると
両側
(
りょうがわ
)
に八本になって
延
(
の
)
びることでわかりました。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
道の
両側
(
りょうがわ
)
はいつのまにか、ごみごみした
町家
(
ちょうか
)
に変っている。
塵埃
(
ちりぼこ
)
りにまみれた
飾
(
かざ
)
り窓と広告の
剥
(
は
)
げた電柱と、——市と云う名前はついていても、都会らしい色彩はどこにも見えない。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私
(
わたくし
)
自身
(
じしん
)
も
山
(
やま
)
の
修行場
(
しゅぎょうば
)
へ
移
(
うつ
)
るまでは、
矢張
(
やは
)
り
岩屋
(
いわや
)
住
(
ずま
)
いをいたしましたが、しかし、ここはずっと
大
(
おお
)
がかりに
出来
(
でき
)
た
岩屋
(
いわや
)
で、
両側
(
りょうがわ
)
も
天井
(
てんじょう
)
ももの
凄
(
すご
)
いほどギザギザした
荒削
(
あらけず
)
りの
巌
(
いわ
)
になって
居
(
い
)
ました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
町
(
まち
)
の
裏
(
うら
)
は、
坂
(
さか
)
になって、
細
(
ほそ
)
い
道
(
みち
)
がつづいていました。
道
(
みち
)
の
両側
(
りょうがわ
)
はやぶになっていましたので、そこに、かえるはすんでいたのであります。
お母さんのひきがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
両側
(
りょうがわ
)
にはしじゅうぶどう畑ばかりを見て来たのが、ふと、それはあたかも目をさえぎっていた窓かけがぱらりと落ちたように、
眼界
(
がんかい
)
が自由に開けた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そして
何所
(
どこ
)
に一
点
(
てん
)
の
塵
(
ちり
)
とてもなく、
又
(
また
)
道
(
みち
)
の
両側
(
りょうがわ
)
に
程
(
ほど
)
よく
配合
(
あしら
)
った
大小
(
だいしょう
)
さまざまの
植込
(
うえこみ
)
も、
実
(
じつ
)
に
何
(
なん
)
とも
申上
(
もうしあ
)
げかねるほど
奇麗
(
きれい
)
に
出来
(
でき
)
て
居
(
お
)
り、とても
現世
(
げんせ
)
ではこんな
素晴
(
すば
)
らしい
道路
(
どうろ
)
は
見
(
み
)
られませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
路
(
みち
)
の
両側
(
りょうがわ
)
には、
雪
(
ゆき
)
が
消
(
き
)
えかかって、
青
(
あお
)
い
草
(
くさ
)
の
出
(
で
)
ているところもありました。けれど、だんだんと
進
(
すす
)
むに
従
(
したが
)
って、
雪
(
ゆき
)
は
多
(
おお
)
くなったのであります。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
広
(
ひろ
)
やかな
通
(
とお
)
りには、
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
が
暖
(
あたた
)
かそうにあたっていました。この
道
(
みち
)
に
面
(
めん
)
して、
両側
(
りょうがわ
)
には、いろいろの
店
(
みせ
)
が
並
(
なら
)
んでいました。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、
広々
(
ひろびろ
)
とした、
野中
(
のなか
)
を
通
(
とお
)
っている、
昔
(
むかし
)
ながらの
道筋
(
みちすじ
)
でありました。
年
(
とし
)
とった
松
(
まつ
)
が
道
(
みち
)
の
両側
(
りょうがわ
)
に
生
(
お
)
い
立
(
た
)
っていました。
山へ帰りゆく父
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、また、いつまでも
自分
(
じぶん
)
が
記念
(
きねん
)
にして、しまっておくようなものが、なにか
見
(
み
)
つからないものかと
思
(
おも
)
って、
町
(
まち
)
の
両側
(
りょうがわ
)
をながめながら
歩
(
ある
)
いていました。
気まぐれの人形師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
晩方
(
ばんがた
)
でありました。
両側
(
りょうがわ
)
には、
燈火
(
ともしび
)
のついたころあいです。
電車
(
でんしゃ
)
の
停留場
(
ていりゅうじょう
)
には、たくさん
人
(
ひと
)
が
立
(
た
)
っていました。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山車
(
だし
)
の
上
(
うえ
)
のおじいさんは、
両側
(
りょうがわ
)
の
店
(
みせ
)
をのぞくように、そして、その
繁昌
(
はんじょう
)
を
祝
(
いわ
)
うように、にこにこして
見下
(
みお
)
ろしました。やがて、
山車
(
だし
)
は一
軒
(
けん
)
の
骨董店
(
こっとうてん
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
りました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
幸三
(
こうぞう
)
は、
堤
(
つつみ
)
について
南
(
みなみ
)
へゆきますと、
両側
(
りょうがわ
)
に、
倉庫
(
そうこ
)
ばかりの
建
(
た
)
ち
並
(
なら
)
んだところへ
出
(
で
)
ました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう、
両側
(
りょうがわ
)
の
店
(
みせ
)
には、
燈火
(
あかり
)
がついて、
大空
(
おおぞら
)
は、
紫水晶
(
むらさきすいしょう
)
のように
暗
(
くら
)
くなっていました。
真昼のお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
両
常用漢字
小3
部首:⼀
6画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“両側”で始まる語句
両側面
両側桟敷
両側下顎脱臼