ねがは)” の例文
他日たじつ海底戰鬪艇かいていせんとうていが、帝國軍艦旗ていこくぐんかんきひるがへして、千艇※艦せんていばんかんあひだつのときねがはくばそのごとく、神速しんそくに、猛烈まうれつならんことのぞむのです。
ねがはくは陛下へいかよ』とつて軍人ネーブは、『わたしいたのでは御座ございません、その證據しようこには、しまひになにいて御座ございません』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
彼に心を寄せしやからは皆彼が夜深よふけ帰途かへりの程を気遣きづかひて、我ねがはくは何処いづくまでも送らんと、したたおもひに念ひけれど、彼等の深切しんせつは無用にも、宮の帰る時一人の男附添ひたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
昔しは儒生実地に用なきの空論にのみ汲々きふ/\たりしかば人をして六経は争論の資のみとあざけらしめたりき。ねがはくは基督教会を以て空論の巣となして識者をして冷笑せしむるなかれ。
信仰個条なかるべからず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
あはれねがはくは巧言、令色、びて吾人に対せよ、貞操淑気を備へざるも、得てよく吾人を魅せしむ。然る時は吾人其恩に感じて、これを新しき床の間に置き、三尺すさつて拝せんなり。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ふしねがはくは公明正大の道理にもとづき、一大英断を以て天下と更始一新せん。
船中八策 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
れは勿論もちろんこれ我々丈われ/\だけはなしだが、かれあま尊敬そんけいをすべき人格じんかくをとこではいが、じゆつけてはまたなか/\あなどられんとおもふ。でねがはくはだ、きみ何卒どうぞ一つ充分じゆうぶんかれしんじて、療治れうぢせん一にしていたゞきたい。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
我が手もて捉ふることの難しとはなほねがはくは知らであらまし
註釈与謝野寛全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
叫びにこもる力に、ねがはくは
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
調しらべられんにはたちまばけの皮のあらはるゝなり此儀はすでとく差支さしつかへなくとゝのひ居るにやと問に大膳始め吉兵衞左京さきやうも未だ其へん密議みつぎに及ばねばはた返答へんたふ當惑たうわくなしぬ時に大膳は了簡れうけん有氣に其儀は先達せんだつてより心付き種々しゆ/″\工夫くふうは仕つれど未だ然るべきかんがへも付ずねがはくは伯父上の御工夫を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「これで僕は諸君へ意見の言納いひをさめじや。ねがはくは君達もよろしく自重してくれたまへ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
紀昌きしやうこゝにおいて、いへかへりて、つまはたもとあふむけにして、まなこみひらいていなごごとく。二年にねんのち錐末すゐまつまなじりたつすといへどまたゝかざるにいたる。いてもつ飛衞ひゑいぐ、ねがはくはしやまなぶをん。
術三則 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ねがはくば、ただ写したまへ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ひざせた信玄袋しんげんぶくろゆゑである。ねがはくはこれを謙信袋けんしんぶくろあらためたい。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ねがはくは、我がために
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ていしきりふたゝんことをほつしてつひ如何いかんともすることあたはず。侍中じちうすゝんでいはく、だつ鯔魚しぎよたしむ、ねこにまたゝびとうけたまはる。しんねがはくはこれくせんと、いたゑがいて兩生りやうせい鯔魚しぎよをどらし、きしけてみづうかゞふ。
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)