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間際
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まぎは
ふりがな文庫
“
間際
(
まぎは
)” の例文
兎角
(
とかく
)
するうちに
月
(
つき
)
が
滿
(
み
)
ちた。
愈
(
いよ/\
)
生
(
うま
)
れるといふ
間際
(
まぎは
)
迄
(
まで
)
日
(
ひ
)
が
詰
(
つま
)
つたとき、
宗助
(
そうすけ
)
は
役所
(
やくしよ
)
へ
出
(
で
)
ながらも、
御米
(
およね
)
の
事
(
こと
)
がしきりに
氣
(
き
)
に
掛
(
かゝ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
苟
(
いやしく
)
も最高学府へ卒業
間際
(
まぎは
)
まで通つたといふ君が、大工の見習ぢや納まるまいと思つてさ。しかし、昨今の生活は、僕も見るに見兼ねてゐる。
長閑なる反目
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
其頃
(
そのころ
)
、
風
(
ふう
)
をなして
行
(
おこな
)
はれた
試驗
(
しけん
)
間際
(
まぎは
)
に
徹夜
(
てつや
)
の
勉強
(
べんきやう
)
、
終夜
(
しうや
)
と
稱
(
とな
)
へて、
氣
(
き
)
の
合
(
あ
)
つた
同志
(
どうし
)
が
夜
(
よ
)
あかしに
演習
(
おさらひ
)
をする、なまけものの
節季仕事
(
せつきしごと
)
と
云
(
い
)
ふのである。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それはそれは
感心
(
かんしん
)
と
言
(
い
)
はふか
恐
(
おそ
)
ろしいほどで、
特別認可
(
とくべつにんか
)
の
卒業
(
そつげう
)
と
言
(
い
)
ふ
間際
(
まぎは
)
まで
疵
(
きず
)
なしに
行
(
い
)
つてのけたを、
惜
(
を
)
しい
事
(
こと
)
にお
前
(
まへ
)
、
腦病
(
のうびやう
)
に
成
(
な
)
つたでは
無
(
な
)
からうか
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その朝もやはりかう云ふ
伝
(
でん
)
で、
愈
(
いよいよ
)
鐘が鳴る
間際
(
まぎは
)
まで、見晴しの好い二階の廊下に
彽徊
(
ていくわい
)
してゐたのである。
あの頃の自分の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
それは私が主として樂しんでゐた興味であり、またいつも私が
埓
(
らち
)
を越えないやうにしてゐる確かな本能でもあつた。私はもう一歩で相手を
怒
(
おこ
)
らせるといふ
間際
(
まぎは
)
で踏み止まつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
斯
(
かゝ
)
る
時
(
とき
)
——かゝる
間際
(
まぎは
)
に
兎角
(
とかく
)
大厄難
(
だいやくなん
)
を
誘起
(
ひきおこ
)
すものであるなどゝ
心付
(
こゝろづ
)
く
者
(
もの
)
があらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
噴火
(
ふんか
)
の
間際
(
まぎは
)
になると、
極
(
きは
)
めて
狹
(
せま
)
い
範圍
(
はんい
)
のみに
感
(
かん
)
ずる
地震
(
ぢしん
)
、
即
(
すなは
)
ち
局部
(
きよくぶ
)
の
微震
(
びしん
)
が
頻々
(
ひんぴん
)
に
起
(
おこ
)
ることが
通常
(
つうじよう
)
である。
地表近
(
ちひようちか
)
くに
進出
(
しんしゆつ
)
して
來
(
き
)
た
蒸氣
(
じようき
)
が、
地表
(
ちひよう
)
を
破
(
やぶ
)
らうとする
働
(
はたら
)
きのために
起
(
おこ
)
るものであらう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
発車の
間際
(
まぎは
)
に牧野の音頭で「しやん、しやん、しやん」と三度
手打
(
てうち
)
をしてプラツト・フォオムの群衆を驚かせた。車中には正月の用にと云つて𤍠田丸から大きな「数の子」の樽を積んで
呉
(
く
)
れた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
私の家はステーションの直ぐ
間際
(
まぎは
)
で、場所としては他の宿屋を抜いてゐたので、それ故同業者はどうかして少しでも私の家に吸収される客を奪はうと努めた。それには必らず構内車夫を利用した。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
発車
間際
(
まぎは
)
に頓狂な声を出して、馳け込んで
来
(
き
)
て、いきなり
肌
(
はだ
)
を
抜
(
ぬ
)
いだと思つたら
脊中
(
せなか
)
に御灸の
痕
(
あと
)
が一杯あつたので、三四郎の記憶に残つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
……
此
(
こ
)
の
雨風
(
あめかぜ
)
に
猶豫
(
ためら
)
つて、いざと
云
(
い
)
ふ
間際
(
まぎは
)
にも、
尚
(
な
)
ほ
卑怯
(
ひけふ
)
に、さて
發程
(
たた
)
うか、
止
(
や
)
めようかで、
七時
(
しちじ
)
の
其
(
そ
)
の
急行
(
きふかう
)
の
時期
(
じき
)
を
過
(
す
)
ごし、
九時
(
くじ
)
にも
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ふか、
合
(
あ
)
ふまいか。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
バアトンが之を知つたのは、
恰
(
あたか
)
も西部亜弗利加の
黄金
(
わうごん
)
海岸へ遠征しようと云ふ
間際
(
まぎは
)
であつた。
リチャード・バートン訳「一千一夜物語」に就いて
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
頓
(
やが
)
て
本艦
(
ほんかん
)
の
間際
(
まぎは
)
になつたが、
海
(
うみ
)
は
盤水
(
ばんすい
)
を
動
(
うご
)
かすがごとく、二千七百
餘
(
よ
)
噸
(
とん
)
の
巨艦
(
きよかん
)
ゆらり/\と
高
(
たか
)
く、
低
(
ひく
)
く、
我
(
わ
)
が
端艇
(
たんてい
)
は
秋
(
あき
)
の
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
のごとく
波浪
(
なみ
)
に
跳
(
をど
)
つて、
迚
(
とて
)
も
左舷々梯
(
さげんげんてい
)
に
寄着
(
よりつ
)
く
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
火事
(
くわじ
)
見舞
(
みまひ
)
に
行
(
ゆ
)
く
間際
(
まぎは
)
に、
細
(
こま
)
かい
地圖
(
ちづ
)
を
出
(
だ
)
して、
仔細
(
しさい
)
に
町名
(
ちやうめい
)
や
番地
(
ばんち
)
を
調
(
しら
)
べてゐるよりも、ずつと
飛
(
と
)
び
離
(
はな
)
れた
見當違
(
けんたうちがひ
)
の
所作
(
しよさ
)
を
演
(
えん
)
じてゐる
如
(
ごと
)
く
感
(
かん
)
じた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其所
(
そこ
)
を
段々
(
だん/\
)
調
(
しら
)
べて
見
(
み
)
て、
宗助
(
そうすけ
)
は
自分
(
じぶん
)
が
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
聞
(
き
)
いた
事
(
こと
)
のない
事實
(
じじつ
)
を
發見
(
はつけん
)
した
時
(
とき
)
に、
思
(
おも
)
はず
恐
(
おそ
)
れ
驚
(
おど
)
ろいた。
胎兒
(
たいじ
)
は
出
(
で
)
る
間際
(
まぎは
)
迄
(
まで
)
健康
(
けんかう
)
であつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
神主
(
かんぬし
)
が装束を着けて、是から祭典でも行はうとする
間際
(
まぎは
)
には、かう云ふ気分がするだらうと、三四郎は自分で自分の了見を推定した。実際学問の威厳に打たれたに違ない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
何
(
ど
)
うです此汽車で、神戸迄遊びに行きませんか」と勧めた。代助はたゞ難有うと答へた丈であつた。
愈
(
いよ/\
)
汽車の
出
(
で
)
る
間際
(
まぎは
)
に、梅子はわざと、
窓際
(
まどぎは
)
に
近寄
(
ちかよ
)
つて、とくに令嬢の名を呼んで
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三輪田の御光さんと
同
(
おんな
)
じ色である。国を立つ
間際
(
まぎは
)
迄は、御光さんは、うるさい女であつた。
傍
(
そば
)
を離れるのが大いに
難有
(
ありがた
)
かつた。けれども、
斯
(
か
)
うして見ると、御光さんの様なのも決して
悪
(
わる
)
くはない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
梅子はとう/\
我
(
が
)
を折つた。代助の
愈
(
いよ/\
)
帰ると云ふ
間際
(
まぎは
)
になつて
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“間”で始まる語句
間
間違
間々
間諜
間柄
間近
間隙
間道
間隔
間髪