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れんじゅう
ふりがな文庫
“
連中
(
れんじゅう
)” の例文
助
(
す
)
けて働く面々も、すぐり抜きたる
連中
(
れんじゅう
)
が腕に
縒
(
より
)
否
襷
(
たすき
)
を懸けて、車輪になりて立廻るは、ここ二番目の世話舞台、三階
総出
(
そうで
)
大出来なり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ところが、龍睡丸の
連中
(
れんじゅう
)
が、酒と絶交している事実を見せていたのだ。外国人は、このことに、まったくびっくりしてしまったのである。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
いったん存在が許されるや、神に氏子、仏に信者、そういうものができるように、取り巻きの
連中
(
れんじゅう
)
が現われる。ひどい奴になると利用する。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「しかし靴とはまた考えたものですね。——おい、もうその
連中
(
れんじゅう
)
には着物を着せてやれ。——こんな
間牒
(
かんちょう
)
は始めてです。」
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
隣の
連中
(
れんじゅう
)
はよほど世間が広い男たちとみえて、左右を顧みて、あすこにはだれがいる。ここにはだれがいるとしきりに知名の人の名を口にする。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
大抵は皆成ろう事なら
家
(
うち
)
に寝ていたい
連中
(
れんじゅう
)
であるけれど、それでも善くしたもので、
所謂
(
いわゆる
)
決死連の
己達
(
おれたち
)
と同じように従軍して、山を
超
(
こ
)
え川を
踰
(
こ
)
え
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
先刻
(
さっき
)
から三人四人と絶えず上って来る見物人で
大向
(
おおむこう
)
はかなり
雑沓
(
ざっとう
)
して来た。前の幕から居残っている
連中
(
れんじゅう
)
には待ちくたびれて手を
鳴
(
なら
)
すものもある。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
というので、気のはやい
連中
(
れんじゅう
)
が十七
文
(
もん
)
の
松明
(
たいまつ
)
をふりたて、その
晩
(
ばん
)
のうちからドンドンドンドン
御岳
(
みたけ
)
の山へかかってゆく。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾々
(
われわれ
)
花見
連中
(
れんじゅう
)
は何も大阪の火事に利害を感ずることはないから、焼けても焼けぬでも構わないけれども、
長与
(
ながよ
)
が
行
(
いっ
)
て居る。
若
(
も
)
しや長与が
焼死
(
やけじに
)
はせぬか。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
中には
内々
(
ない/\
)
張子連
(
はりこれん
)
などと申しまして、師匠が
何
(
どう
)
かしてお世辞の
一言
(
ひとこと
)
も云うと、それに附込んで
口説落
(
くどきおと
)
そうなどと云う
連中
(
れんじゅう
)
、
経師屋
(
きょうじや
)
連だの、
或
(
あるい
)
は狼連などと云う
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
余
(
あと
)
は皆小官吏や下級の会社員ばかりで、皆朝から弁当を持って出懸けて、午後は四時過でなければ帰って来ぬ
連中
(
れんじゅう
)
だから昼の
中
(
うち
)
は家内が
寂然
(
しん
)
とする程静かだった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
十二月に
入
(
い
)
ると急に寒気が増して霜柱は立つ、氷は張る、東京の郊外は
突然
(
だしぬけ
)
に冬の特色を発揮して、流行の郊外生活にかぶれて初て郊外に住んだ
連中
(
れんじゅう
)
を
喫驚
(
びっくり
)
さした。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
あの唱歌会の
連中
(
れんじゅう
)
がこの汽車に乗っているだろうか。
己
(
おれ
)
は
草臥
(
くたび
)
れてはいるが、病気なようではない。この列車には己よりひどい病気になっているものが幾らもいるだろう。ああ。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
それへ持って来て
河岸
(
かし
)
や兜町の客筋、新聞記者や文士、新橋柳橋芳町から手伝いに来た
連中
(
れんじゅう
)
だけだってすさまじいものだった。——とにかく『矢の倉』の売出すさかりだったんだ。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
皆近所の子で、先夜
主人
(
あるじ
)
が「ミゼラーブル」の話を聞いて息をのんだ
連中
(
れんじゅう
)
である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この
連中
(
れんじゅう
)
をまんぞくさせることは、この世の中でおよそむずかしいことでしたから、これはたいしたことでした。つまり、さよなきどりは、ほんとうに、うまくやってのけたわけでした。
小夜啼鳥
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そんな
連中
(
れんじゅう
)
のなかにお島をおくことの危険なことが、今夜の事実と
照合
(
てりあわ
)
せて、一層
明白
(
はっきり
)
して来るように思えた父親は、
愈
(
いよいよ
)
お島を引取ることに、決心したのであったが、迎いが来たことが知れると
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
けれども、そこに立っている、おやといスイス兵の鼻いきは、ぷんとお酒くさいし、ぽおっと赤いほほをしているのを見ても、この
連中
(
れんじゅう
)
は、みんな眠っているのだということが、すぐ分かりました。
眠る森のお姫さま
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
一座
(
いちざ
)
の
連中
(
れんじゅう
)
が
一晩
(
ひとばん
)
どんなふうに
過
(
す
)
ごしたか知りたかったからである。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「とうとう恐ろしい
連中
(
れんじゅう
)
の事が発表になっちまったね。」
食堂
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
かかりあっていてはろくなことがないと
考
(
かんが
)
える
連中
(
れんじゅう
)
は
すずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれども
潟
(
かた
)
の事だから川よりは平穏だから、
万一
(
まさか
)
の事もあるまい、と
好事
(
ものずき
)
な
連中
(
れんじゅう
)
は乗ッていたが、
遁
(
に
)
げた者も四五人は
有
(
あ
)
ッたよ。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
悲憤
慷慨
(
こうがい
)
の
気焔
(
きえん
)
を吐く者が多いから、
云
(
い
)
わずと知れた加藤等もその
連中
(
れんじゅう
)
で、慶喜さんにお逢いを願う者に違いない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
徳川家
(
とくがわけ
)
からでる
和田呂宋兵衛
(
わだるそんべえ
)
がきのう
箱根
(
はこね
)
をとおった。お
小姓
(
こしょう
)
とんぼ
組
(
ぐみ
)
の
連中
(
れんじゅう
)
がうつくしい
行列
(
ぎょうれつ
)
で
練
(
ね
)
りこんでいった。
菊池半助
(
きくちはんすけ
)
がいった。やれだれがとおった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
船の中の
連中
(
れんじゅう
)
は、皆、驚いた。一番、驚いたのは、あたまの上へ落ちられた清元のお師匠さんである。
ひょっとこ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
おい天麩羅を持ってこいと大きな声を出した。するとこの時まで
隅
(
すみ
)
の方に三人かたまって、何かつるつる、ちゅうちゅう食ってた
連中
(
れんじゅう
)
が、ひとしくおれの方を見た。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
五人の
人数
(
にんず
)
を要する上に、一度
櫂
(
かい
)
を揃えて漕出せば、疲れたからとて一人勝手に
止
(
や
)
める訳には行かないので、
横着
(
おうちゃく
)
で
我儘
(
わがまま
)
な
連中
(
れんじゅう
)
は、ずっと気楽で旧式な
荷足舟
(
にたりぶね
)
の方を選んだ。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
火の燃え付きそうな
髪
(
あたま
)
をして居るものも有り、大小を差した者も有り、
大髷
(
おおたぶさ
)
の
連中
(
れんじゅう
)
がそろ/\花見に出る者もあるが、金がないので
往
(
ゆ
)
かれないのを残念に思いまして、少しばかり
散財
(
ざんざい
)
を仕ようと
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わたしは
連中
(
れんじゅう
)
を
連
(
つ
)
れてへさきのほうへ
退
(
しりぞ
)
いた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
金で酒を買い、金で
妾
(
めかけ
)
を買い、金で邸宅、
朋友
(
ほうゆう
)
、
従五位
(
じゅごい
)
まで買った
連中
(
れんじゅう
)
は金さえあれば何でも出来るさと金庫を横目に
睨
(
にら
)
んで
高
(
たか
)
を
括
(
くく
)
った鼻先を
虚空
(
こくう
)
遥
(
はる
)
かに
反
(
そ
)
り
返
(
か
)
えす。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
清長の好んで描く所は
浄瑠璃所作事
(
じょうるりしょさごと
)
の図にして役者の
後
(
うしろ
)
に
出語
(
でがたり
)
の
連中
(
れんじゅう
)
を合せ描きたり。この時代の出語を見るに
富本常磐津
(
とみもとときわず
)
の
太夫
(
たゆう
)
には
裃
(
かみしも
)
を着けず荒き
縞
(
しま
)
の羽織を着たるものあり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのほかお
小姓
(
こしょう
)
とんぼの
連中
(
れんじゅう
)
までが、
総立
(
そうだ
)
ちになって、
裏手
(
うらて
)
へまわってきそうな
気
(
け
)
ぶり。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また旧弊な
連中
(
れんじゅう
)
は、戦争で人が多く死んだから、生れるのが早い、と云ったそうです。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
況
(
いわ
)
んやかの天才と称する
連中
(
れんじゅう
)
になると、まず精神病者との間に、全然差別がないと云っても差支えありません。その差別のない点を指摘したのが、御承知の通りロムブロゾオの功績です。
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
明石より上陸
爾
(
そ
)
う
云
(
い
)
う不愉快な船中で、
如何
(
どう
)
やら
斯
(
こ
)
うやら十五日目に播州
明石
(
あかし
)
に
着
(
つい
)
た。朝五ツ時、今の八時頃、
明旦
(
あした
)
順風になれば船が出ると云う、けれどもコンナ
連中
(
れんじゅう
)
のお供をしては際限がない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「ハハハハまたあせる。いいじゃないか、さっきの商人見たような
連中
(
れんじゅう
)
もいるんだから」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
緑軒の
連中
(
れんじゅう
)
じゃあないかな——俺も此処ははじめてだ。乗った電車から戻り気味に、逆に踏切を一つ越すッてこッたで、構わずその方角へ
遣
(
やっ
)
つけよう。……半分寝ている煙草屋なんぞで道を
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「奥さん、月並と云うのはね、まず年は二八か二九からぬと言わず語らず物思いの
間
(
あいだ
)
に寝転んでいて、この日や天気晴朗とくると必ず一瓢を携えて墨堤に遊ぶ
連中
(
れんじゅう
)
を云うんです」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
和蘭陀
(
オランダ
)
のは騒がなかつたが、
蕃蛇剌馬
(
ばんじゃらあまん
)
の
酋長
(
しゅうちょう
)
は、帯を
手繰
(
たぐ
)
つて、長剣の
柄
(
つか
)
へ手を掛けました。……此のお
夥間
(
なかま
)
です……人の
売買
(
うりかい
)
をする
連中
(
れんじゅう
)
は……まあね、槍は給仕が、此も
慌
(
あわ
)
てて受取つたつて。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
細君も
殆
(
ほと
)
んど何にも買わないといってよかった。彼の兄、彼の姉、細君の父、どれを見ても、買えるような余裕のあるものは一人もなかった。みんな年を越すのに苦しんでいる
連中
(
れんじゅう
)
ばかりであった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
野々宮君は愉快そうに、この
連中
(
れんじゅう
)
を見ている。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あの
連中
(
れんじゅう
)
は世の中を何と思ってるだろう」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
連
常用漢字
小4
部首:⾡
10画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“連”で始まる語句
連
連立
連合
連歌
連翹
連絡
連繋
連環
連累
連添