組織そしき)” の例文
あゝ孤獨こどく落魄らくばくこれが僕の運命うんめいだ。僕見たいなものが家庭を組織そしきしたら何うだらう。つまにはなげきをには悲しみをあたへるばかりだ。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
他をののしることはやがてみずからをののしることなのだ、がんらい少年連盟は八ヵ国の少年をもって組織そしきされた世界の王国なのだ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
じゆく家族的かぞくてき組織そしきであるから各人かくじん共同きようどうものである、塾生じゆくせい此處こゝ自分じぶんいへ心得こゝろえ何事なにごと自分じぶん責任せきにんつてらねばなりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
ただ聰明そうめいをかいたがため、階級かいきゅうたいしては、組織そしきある闘争とうそうでなければならぬのを、一をもって、にくいとおも対象たいしょうにぶつかりました。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
その季節きせつ彼等かれら最後さいご運命うんめいであるまきすみられるやうに一ばん適當てきたうした組織そしき變化へんくわすることを餘儀よぎなくされるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いま三十せき一等戰鬪艦いつとうせんとうかんをもつて組織そしきされたる一大いちだい艦隊かんたいいへども、でゝとりかぬうちに、滅盡めつじんすること出來できるであらう。
なお進んでトラスト組織そしきの下に製作せらるる物品ぶっぴんは買い手の相談などはごうかえりみらるるものではない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
このとき大學だいがく其他そのた官衙かんがにゐた内外ないがい達識たつしき相會あひかいして、二週間目にしゆうかんめには日本地震學會につぽんぢしんがつかい組織そしきし、つゞいて毎月まいげつ會合かいごう有益ゆうえき研究けんきゆう結果けつか發表はつぴようしたが、創立そうりつ數箇月すうかげつのち
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ひとしく時の政府に反抗はんこうしたるものにして、しも西郷がこころざしを得て実際じっさいに新政府を組織そしきしたらんには、これを認むることなお維新政府いしんせいふを認めたると同様なりしならんのみ。
いまはすっかり青ぞらにかわったその天頂てんちょうから四方の青白い天末てんまつまでいちめんはられたインドラのスペクトルせいの網、その繊維せんい蜘蛛くものより細く、その組織そしき菌糸きんしより緻密ちみつ
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
濱口内閣はまぐちないかく出來できまへの六ぐわつ三十にち日本内地にほんないち輸入超過ゆにふてうくわは二おく八千萬圓まんゑんであつたが、七ぐわつ濱口内閣はまぐちないかく組織そしきされてから以來いらい段々だん/\ときつにしたがつて輸入超過ゆにふてうくわ大勢たいせい改善かいぜんされて
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
平次はこの複雜な人間の出入りを、頭の中で組織そしき立てて考へて居る樣子でした。
しかしがだん/\に發達はつたつして、組織そしき丈夫じようぶになるにしたがひはじめのいろ次第しだいえて、つひにその樹木じゆもく特有とくゆういろとなるのです。はるをはりにはみな緑色りよくしよくになるのは、さうしたわけです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
神界しんかい組織そしきはざっとみぎ申上もうしあげたようなところでございます。
ついでながら仏公使の云々うんぬんしたる陸軍の事をしるさんに、徳川の海軍は蘭人らんじんより伝習でんしゅうしたれども、陸軍は仏人に依頼いらいし一切仏式ふっしきを用いていわゆる三兵さんぺいなるものを組織そしきしたり。
ぼくはさらに連盟を拡大かくだいして世界の少年とともに、健全な王国を組織そしきしたいと思っているのだ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
たい多數たすうひとあつまつて一組織そしきすれば自然しぜんいきほひとして多數人たすうじん便宜べんぎといふこと心掛こゝろがけねばなりません、多數たすう都合つがふよろしいとやうにといふのが畢竟ひつきやう規則きそく精神目的せいしんもくてきでありませう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
自體國家こくかとは動く人間につて組織そしきされるのであるから、國家はいさゝかも此のしゆ不生産的ふせいさんてきの人間を要しない。國家の要しないやうな人間は、何所の家庭にだツて餘り歡迎くわんげいされるはずが無い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「きみがそういうならぼくも異議いぎはないよ。五、六人の探検隊を組織そしきしていってくれたまえ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)