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香爐
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かうろ
ふりがな文庫
“
香爐
(
かうろ
)” の例文
新字:
香炉
立床の間には三
幅對
(
ぷくつい
)
の掛物
香爐
(
かうろ
)
を臺に
戴
(
いたゞい
)
てあり不完全物ながら
結構
(
けつこう
)
づくめの品のみなり
内
(
うち
)
ぞ
床
(
ゆか
)
しき
違棚
(
ちがひだな
)
には小さ口の
花生
(
はないけ
)
へ山茶花を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いざり寄つて、死骸の所に据ゑた
香爐
(
かうろ
)
に、五六本の線香を立て、鼻をつまらせて、ひれ伏すやうに拜んだのは、二十五、六のこれは好い男でした
銭形平次捕物控:308 秋祭りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『あんな
事
(
こと
)
言
(
い
)
つて、
親分
(
おやぶん
)
トボケて
居
(
ゐ
)
るが、
面白
(
おもしろ
)
い
土瓶
(
どびん
)
見
(
み
)
たやうな
物
(
もの
)
だの、
香爐
(
かうろ
)
見
(
み
)
たやうな
物
(
もの
)
だの、
澤山
(
たくさん
)
掘出
(
ほりだ
)
して
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るだよ』と
教
(
をし
)
へて
呉
(
く
)
れた。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
はるかに
歩行
(
ある
)
いて
又
(
また
)
門
(
もん
)
あり。
畫棟彫梁
(
ぐわとうてうりやう
)
虹
(
にじ
)
の
如
(
ごと
)
し。さて
中
(
なか
)
へ
入
(
はひ
)
ると、
戸
(
と
)
が
一
(
ひと
)
ツ。
雲
(
くも
)
の
扉
(
とびら
)
に
月
(
つき
)
が
開
(
ひら
)
く。
室内
(
しつない
)
に、
其
(
そ
)
の
大
(
おほき
)
さ
釣鐘
(
つりがね
)
の
如
(
ごと
)
き
香爐
(
かうろ
)
が
据
(
すわ
)
つて、
霞
(
かすみ
)
の
如
(
ごと
)
き
香
(
かう
)
を
吹
(
ふ
)
いた。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ありしは
何時
(
いつ
)
の七
夕
(
せき
)
の
夜
(
よ
)
、なにと
盟
(
ちか
)
ひて
比翼
(
ひよく
)
の
鳥
(
とり
)
の
片羽
(
かたは
)
をうらみ、
無常
(
むじよう
)
の
風
(
かぜ
)
を
連理
(
れんり
)
の
枝
(
ゑだ
)
に
憤
(
いきどほ
)
りつ、
此處
(
こヽ
)
閑窓
(
かんさう
)
のうち
机上
(
きじやう
)
の
香爐
(
かうろ
)
に
絶
(
た
)
えぬ
烟
(
けふ
)
りの
主
(
ぬし
)
はと
問
(
と
)
へば、
答
(
こた
)
へはぽろり
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
に
露
(
つゆ
)
を
置
(
お
)
きて
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
その
趣味
(
しゆみ
)
の
澁
(
しぶ
)
い
例
(
れい
)
を
擧
(
あ
)
げると、
三上
(
みかみ
)
がその
著名
(
ちよめい
)
なる
東京市内出沒行脚
(
とうきやうしないしゆつぼつあんぎや
)
をやつて、
二十日
(
はつか
)
も
歸
(
かへ
)
つて
來
(
こ
)
ないと
時雨
(
しぐれ
)
さんは、
薄暗
(
うすぐら
)
い
部屋
(
へや
)
の
中
(
なか
)
で
端座
(
たんざ
)
して、たゞ
一人
(
ひとり
)
双手
(
もろて
)
に
香爐
(
かうろ
)
を
捧
(
さゝ
)
げて、
香
(
かう
)
を
聞
(
き
)
いてゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
此
(
こ
)
の
聖像
(
せいざう
)
は
代診
(
だいしん
)
自
(
みづか
)
ら
買
(
か
)
つて
此所
(
こゝ
)
に
懸
(
か
)
けたもので、
毎日曜日
(
まいにちえうび
)
、
彼
(
かれ
)
の
命令
(
めいれい
)
で、
誰
(
だれ
)
か
患者
(
くわんじや
)
の
一人
(
ひとり
)
が、
立
(
た
)
つて、
聲
(
こゑ
)
を
上
(
あ
)
げて、
祈祷文
(
きたうぶん
)
を
讀
(
よ
)
む、
其
(
そ
)
れから
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
で、
各病室
(
かくびやうしつ
)
を、
香爐
(
かうろ
)
を
提
(
さ
)
げて
振
(
ふ
)
りながら
廻
(
まは
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
宛も
乳香
(
にうかう
)
と
炭火
(
すみび
)
とに充ちたる金の
香爐
(
かうろ
)
の重たげに
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
『こころ』を、いで、こは
香爐
(
かうろ
)
、君に捧ぐ、——
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
この中には、青銅の
香爐
(
かうろ
)
もあり、
蝋銀
(
らふぎん
)
の置物もあり、名作の
鍔
(
つば
)
や
目貫
(
めぬき
)
は言ふまでもなく、ひどいのになると、
眞物
(
ほんもの
)
の小判や小粒さへも交つて居る有樣。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
信仰
(
しんかう
)
なし己の
菩提所
(
ぼだいしよ
)
は
牛込
(
うしごめ
)
の宗伯寺なりしが終に一
大檀那
(
だいだんな
)
となり寄進の品も多く又
雜司
(
ざふし
)
ヶ
谷
(
や
)
の
鬼子母神
(
きしぼじん
)
金杉
(
かなすぎ
)
の
毘沙門天
(
びしやもんてん
)
池上
(
いけがみ
)
の
祖師堂
(
そしだう
)
などの
寶前
(
はうぜん
)
へ
龍越
(
りうこし
)
と云ふ大形の
香爐
(
かうろ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
香爐
(
かうろ
)
の
猊
(
しし
)
やうながせる、——
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
形ばかりの臺の上に乘せた
香爐
(
かうろ
)
に線香を立てて、平次は
膝行寄
(
ゐざりよ
)
るやうに、死骸の上に掛けた布を取りました。
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
霞
焚
(
た
)
きし瑪瑙の
香爐
(
かうろ
)
。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
出し治助どん去月の
幾日頃
(
いくかごろ
)
だの治助中市と思ひました
桃林寺
(
たうりんじ
)
門前の
佐印
(
さじるし
)
か三間町の
虎公
(
とらこう
)
か
何
(
いづ
)
れ此兩人の中だと思はれますと
云
(
いへ
)
ば十兵衞
成程々々
(
なるほど/\
)
斯
(
かう
)
つと十日は治助どんは
燒物
(
やきもの
)
獅子
(
しし
)
の
香爐
(
かうろ
)
新渡
(
しんと
)
の
皿
(
さら
)
が五枚松竹梅三
幅對
(
ふくつゐ
)
の
掛物
(
かけもの
)
火入
(
ひいれ
)
が
一個
(
ひとつ
)
八寸
菊蒔繪
(
きくまきゑ
)
重箱
(
ぢうばこ
)
無銘
(
むめい
)
拵
(
こしら
)
へ付脇差二尺五寸
瓢箪
(
へうたん
)
の
透
(
すか
)
しの
鍔
(
つば
)
目貫
(
めぬき
)
龍
(
りよう
)
の丸は頭
角
(
つの
)
縁
(
ふち
)
は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何が大變なんだ、——大名高家では、
青磁
(
せいじ
)
の
香爐
(
かうろ
)
一つと、人間の命と釣替に考へて居るやうだが、こちとらの眼から見れば、猫の子のお椀と大した違ひがあるものか。
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は經机の上の
香爐
(
かうろ
)
に一
抹
(
まつ
)
の香を
捻
(
ひね
)
つて、暫らく拜んでから、靜かに娘の死骸に近づきました。
銭形平次捕物控:162 娘と二千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
蝉丸
(
せみまる
)
の
香爐
(
かうろ
)
は此家から出た樣子はありません。無くなつてまだ半日も經たないんだから」
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
次の間付きの八疊、それは申分のない
贅
(
ぜい
)
を盡した寢間でした。絹行燈を部屋の隅に、
青磁
(
せいじ
)
の
香爐
(
かうろ
)
が、名香の
餘薫
(
よくん
)
を殘して、ギヤーマンの水呑が、
括
(
くゝ
)
り枕の側の盆に載せてあります。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その隱居が、何にか——燭臺か
香爐
(
かうろ
)
か知らないが、そんなものを借りに
母屋
(
おもや
)
へ入つて行つたとする、フト奧の部屋で、憎い養子の玄龍が、酒に醉つて柱に凭れて居眠りしてゐるのを
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
砧青磁
(
きぬたせいじ
)
の
香爐
(
かうろ
)
、
聖茶碗
(
ひじりちやわん
)
などと共に差出し、御調べ濟の上、元の御手箱に返したのが、二た月ほど前、鍵は私の兄、側用人桑原伊織が預かりますが、何かの都合で殿へ差上げた時、ほんの半日だけ
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
外ぢやない、さる大々名から、新年の
大香合
(
だいかうあは
)
せに使ふ爲に拜借した
蝉丸
(
せみまる
)
の
香爐
(
かうろ
)
、至つて小さいものだが、これが稀代の名器で、
翡翠
(
ひすゐ
)
のやうな美しい
青磁
(
せいじ
)
だ。それが、昨夜私の家の奧座敷から紛失した。
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
香爐
(
かうろ
)
一つ殘したあとは、皆な私の家の物置に預けて置きましたよ
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
香
常用漢字
小4
部首:⾹
9画
爐
部首:⽕
20画
“香爐”で始まる語句
香爐形
香爐型
香爐峯
香爐臺