トップ
>
餘
>
あまり
ふりがな文庫
“
餘
(
あまり
)” の例文
新字:
余
渠
(
かれ
)
さへあらずば
無事
(
ぶじ
)
なるべきにと、
各々
(
おの/\
)
我
(
わが
)
命
(
いのち
)
を
惜
(
をし
)
む
餘
(
あまり
)
に、
其
(
その
)
死
(
し
)
を
欲
(
ほつ
)
するに
至
(
いた
)
るまで、
怨恨
(
うらみ
)
骨髓
(
こつずゐ
)
に
徹
(
てつ
)
して、
此
(
こ
)
の
法華僧
(
ほつけそう
)
を
憎
(
にく
)
み
合
(
あ
)
へり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
若し衆我をして一和せしめむとせば、われに衆我を容れて
餘
(
あまり
)
ある宇宙大の理想なかるべからず。われ未だこれに當るに遑あらずと。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼
(
かれ
)
は
與吉
(
よきち
)
の
無意識
(
むいしき
)
な
告口
(
つげぐち
)
から
酷
(
ひど
)
く
悲
(
かな
)
しく
果敢
(
はか
)
なくなつて
後
(
あと
)
で
獨
(
ひとり
)
で
泣
(
な
)
いた。
憤怒
(
ふんぬ
)
の
情
(
じやう
)
を
燃
(
もや
)
すのには
彼
(
かれ
)
は
餘
(
あまり
)
に
彼
(
つか
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
陳ば去年七月
炮戰
(
はうせん
)
之
騷動
(
さうどう
)
御座候由、扨々大騷ぎの事に御座候半、想像仕に尚
餘
(
あまり
)
有る事に御座候。御祖母樣如何
計
(
ばかり
)
之御驚嘆と、是
而已
(
のみ
)
案勞
(
あんらう
)
仕候儀に御座候。
遺牘
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
一體私達の感情から云へば、七尺去つて師の影を踏まずと云つたやうな儒教的道徳は、先生を
餘
(
あまり
)
に冷たく
嚴
(
いかめ
)
しくする inhumane な道徳であつた。
猫又先生
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
後方
(
うしろ
)
に流れずとゞまれるものはその
餘
(
あまり
)
をもて顏に鼻を造り、またほどよく唇を厚くせり 一二七—一二九
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
其中
(
そのうち
)
、
姫
(
ひめ
)
の
目覺
(
めざ
)
めしゆゑ、
天
(
てん
)
の
爲
(
な
)
せる
業
(
わざ
)
は
是非
(
ぜひ
)
に
及
(
およ
)
ばず、ともかく
出
(
で
)
てござれ、と
勸
(
すゝ
)
むるうちに、
近
(
ちか
)
づく
人聲
(
ひとごゑ
)
、
予
(
われら
)
駭
(
おどろ
)
き
逃出
(
にげいで
)
ましたが、
絶望
(
ぜつばう
)
の
餘
(
あまり
)
にや、
姫
(
ひめ
)
は
續
(
つゞ
)
いて
參
(
まゐ
)
りもせず
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
餘
(
あまり
)
の事と學生は振返ツた……其の
鼻
(
はな
)
ツ
頭
(
つら
)
へ、風を
煽
(
あふ
)
ツて、
扉
(
ドアー
)
がパタンと
閉
(
しま
)
る……響は高く其處らへ響渡ツた。學生は唇を噛み
拳
(
こぶし
)
を握ツて口惜しがツたが
爲方
(
しかた
)
が無い。
悄々
(
しを/\
)
と仲間の後を追ツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
自然の力
餘
(
あまり
)
ありて人間の
工
(
たくみ
)
を加へざる處なれば、草といふ草、木といふ木、おのがじし生ひ榮ゆるが中に、蘆薈、
無花果
(
いちじゆく
)
、色紅なる「ピユレトルム、インヂクム」などの
枝葉
(
えだは
)
さしかはしたる
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
其
(
し
)
が
餘
(
あまり
)
琴に造り
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
して來た樣な物だと
吻
(
つぶや
)
き/\本町へ歸る
途中
(
とちう
)
も長三郎思ひ
惱
(
なやみ
)
し娘がこと言はぬも
辛
(
つら
)
し言も又恥しゝとは
懷中
(
ふところ
)
育
(
そだ
)
ちの大家の
息子
(
むすこ
)
の
世間
(
せけん
)
見ず胸に餘て立歸るも
餘
(
あまり
)
に
早
(
はや
)
しと思ふより如何したことと兩親が問ば
先刻
(
せんこく
)
音羽まで參りましたが
腹痛
(
ふくつう
)
にて
何分
(
なにぶん
)
心地
(
こゝち
)
惡
(
あし
)
ければ王子へ行ずに立歸りしと答へて
欝々
(
うつ/\
)
部屋に入り
夜具
(
やぐ
)
引擔
(
ひきかつぎ
)
て
打臥
(
うちふし
)
しが目先に殘るは
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
寧
(
むし
)
ろ
地味
(
ぢみ
)
で
移氣
(
うつりぎ
)
な
心
(
こゝろ
)
が
際限
(
さいげん
)
もなく
一
(
ひと
)
つを
逐
(
お
)
ふには
年齡
(
ねんれい
)
が
餘
(
あまり
)
に
彼等
(
かれら
)
を
冷靜
(
れいせい
)
な
方向
(
はうかう
)
に
傾
(
かたむ
)
かしめて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
幼君
(
えうくん
)
きつとならせ
給
(
たま
)
ひて、「
決
(
けつ
)
して
出
(
い
)
づることあひならず
一生
(
いつしやう
)
其中
(
そのなか
)
にて
暮
(
くら
)
すべし」と
面
(
おもて
)
を
正
(
たゞ
)
してのたまふ
氣色
(
けしき
)
、
戲
(
たはむれ
)
とも
思
(
おも
)
はれねば、
何某
(
なにがし
)
餘
(
あまり
)
のことに
言
(
ことば
)
も
出
(
い
)
でず、
顏
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
さへ
蒼
(
あを
)
ざめたり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
身體
(
からだ
)
の
容子
(
ようす
)
が
變
(
へん
)
に
成
(
な
)
つたことを
心付
(
こゝろづ
)
いたからである。十
年
(
ねん
)
餘
(
あまり
)
も
保
(
も
)
たなかつた
腹
(
はら
)
は
與吉
(
よきち
)
が
止
(
とま
)
つてから
癖
(
くせ
)
が
附
(
つ
)
いたものと
見
(
み
)
えて
又
(
また
)
姙娠
(
にんしん
)
したのである。お
品
(
しな
)
も
勘次
(
かんじ
)
もそれには
當惑
(
たうわく
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
餘
部首:⾷
16画
“餘”を含む語句
餘程
餘波
餘燼
剩餘
餘計
餘念
餘人
餘韻
餘光
尺餘
一月餘
餘事
自餘
十餘丈
半餘
餘所
餘裕
餘地
餘儀
餘分
...