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電光
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いなづま
ふりがな文庫
“
電光
(
いなづま
)” の例文
汝は汝の信ずるごとく今地上にあるにあらず、げに己が處を出でゝ
馳
(
は
)
する
電光
(
いなづま
)
疾
(
はや
)
しといへども汝のこれに歸るに及ばじ。 九一—九三
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
其
(
その
)
鋭利
(
えいり
)
なる
三尖衝角
(
さんせんしやうかく
)
は
空
(
そら
)
に
閃
(
きらめ
)
く
電光
(
いなづま
)
の
如
(
ごと
)
く
賊船
(
ぞくせん
)
の
右舷
(
うげん
)
に
霹靂萬雷
(
へきれきばんらい
)
の
響
(
ひゞき
)
あり、
極惡無道
(
ごくあくむだう
)
の
海蛇丸
(
かいだまる
)
は
遂
(
つひ
)
に
水煙
(
すいゑん
)
を
揚
(
あ
)
げて
海底
(
かいてい
)
に
沒
(
ぼつ
)
し
去
(
さ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
言
(
い
)
うより
早
(
はや
)
く
天狗
(
てんぐ
)
さんは
電光
(
いなづま
)
のように
道場
(
どうじょう
)
から
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
したと
思
(
おも
)
う
間
(
ま
)
もなく、
忽
(
たちま
)
ちするすると
庭前
(
ていぜん
)
に
聳
(
そび
)
えている、一
本
(
ぽん
)
の
杉
(
すぎ
)
の
大木
(
たいぼく
)
に
駆
(
か
)
け
上
(
あが
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それはやつぱり
白金
(
プラチナ
)
の時計だつた。それを見た刹那、不安ないやな連想が、
電光
(
いなづま
)
のやうに、信一郎の心を走せ過ぎた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
と言つて、丑松は
制止
(
おしとゞ
)
めるやうにした。其時、文平も丑松の方を振返つて見た。二人の目は
電光
(
いなづま
)
のやうに
出逢
(
であ
)
つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
此時ゆくりなく自分の眼前に、その沈黙した意味深い一座の光景が
電光
(
いなづま
)
の如く
顕
(
あらは
)
れて消えた。続いて夜の光景、暁の光景、ことに、それと聞いて飛んで来た娘つ子の
驚愕
(
おどろき
)
。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
人
(
ひと
)
は
動
(
やゝ
)
もすれば、
其
(
その
)
最期
(
いまは
)
に
心
(
こゝろ
)
が
浮
(
う
)
かるゝ! それを
看護人
(
かんごにん
)
が
死
(
し
)
ぬる
前
(
まへ
)
の
電光
(
いなづま
)
と
命
(
よ
)
んでゐる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
キクッタは
電光
(
いなづま
)
のやうにそれを拾ひ上げると、二三歩前へ進み出で、
穂尖
(
ほさき
)
を大熊の胸につきつけ、石突きを地面に当てがひ、柄をしつかり握つたまゝ、そこへうづくまりました。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
避
(
さ
)
けて
見
(
み
)
られじとする
氣
(
き
)
あつかひも
他人
(
たにん
)
は
何
(
なん
)
の
感
(
かん
)
じもなく
摺
(
す
)
れ
違
(
ちが
)
つて
見合
(
みあ
)
はす
眼
(
まなこ
)
の
電光
(
いなづま
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
五六歩歩くと、智恵子の柔かな手に、男の手の甲が、
木
(
こ
)
の葉が落ちて
触
(
さは
)
る程軽く触つた。寒いとも温かいともつかぬ、
電光
(
いなづま
)
の様な感じが智恵子の脳を掠めて、体が自ら
剛
(
かた
)
くなつた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「全く恐ろしいことでした……」滑稽作家はその男の頭を見ながら、お
愛相
(
あいさう
)
のやうに一つ
頷
(
うなづ
)
いてみせた。「ところが、その一刹那に私の頭にある考へが
電光
(
いなづま
)
のやうにひらめきました。 ...
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
身を翻へして退く
機
(
はずみ
)
に足を突込む道具箱、ぐざと踏み貫く五寸釘、思はず転ぶを得たりやと笠にかゝつて清吉が振り冠つたる釿の刃先に夕日の光の
閃
(
きら
)
りと宿つて空に知られぬ
電光
(
いなづま
)
の
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
頭の上へ
晃
(
きら
)
めくはがねがあっても、
電光
(
いなづま
)
の如く斬込んで来た時は何うして
之
(
これ
)
を受けるという事は知っているだろう、
仏説
(
ぶっせつ
)
にも
利剣
(
りけん
)
頭面
(
ずめん
)
に
触
(
ふ
)
るゝ時
如何
(
いかん
)
という事があって其の時が大切の事じゃ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
檞
(
かしは
)
を
突裂
(
つんざく
)
雷火
(
いかづち
)
の
前駆
(
さきばし
)
の
電光
(
いなづま
)
よ
魔女
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
早手風
(
はやて
)
、飛ぶ
電光
(
いなづま
)
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
さてしばらく
𢌞
(
めぐ
)
りて後、このもの
電光
(
いなづま
)
のごとく恐ろしく下り來りて我をとらへ、火にいたるまで昇るに似たりき 二八—三〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
風
(
かぜ
)
の
如
(
ごと
)
く、
電光
(
いなづま
)
の
如
(
ごと
)
く
來
(
きた
)
りし
海蛇丸
(
かいだまる
)
は、また、
風
(
かぜ
)
の
如
(
ごと
)
く、
電光
(
いなづま
)
の
如
(
ごと
)
く、
黒暗々
(
こくあん/\
)
たる
波間
(
はかん
)
に
隱
(
かく
)
れてしまつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
いや
放
(
はな
)
しませぬ
放
(
はな
)
されませぬお
前
(
まへ
)
さま
殺
(
ころ
)
しては
旦那
(
だんな
)
さまへ
濟
(
す
)
みませぬといふは
正
(
まさ
)
しく
勘藏
(
かんざう
)
か、とお
高
(
たか
)
の
詞
(
ことば
)
の
畢
(
をは
)
らぬ
内
(
うち
)
闇
(
やみ
)
にきらめく
白刄
(
しらは
)
の
電光
(
いなづま
)
アツと
一聲
(
ひとこゑ
)
一刹那
(
いつせつな
)
はかなく
枯
(
か
)
れぬ
連理
(
れんり
)
の
片枝
(
かたえ
)
は。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おゝ、これが
電光
(
いなづま
)
と
言
(
い
)
はれようか?……おゝ、
戀人
(
こひびと
)
よ!
我妻
(
わがつま
)
よ!
卿
(
そなた
)
の
息
(
いき
)
の
蜜
(
みつ
)
を
吸
(
す
)
ひ
盡
(
つく
)
した
死神
(
しにがみ
)
も、
卿
(
そなた
)
の
艶麗
(
あてやか
)
さには
能
(
え
)
い
勝
(
か
)
たいでか、
其
(
その
)
蒼白
(
あをじろ
)
い
旗影
(
はたかげ
)
はなうて
美
(
び
)
の
旗章
(
はたじるし
)
の
鮮
(
あざや
)
な
此
(
この
)
唇
(
くちびる
)
、
此
(
この
)
兩頬
(
りゃうほゝ
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
すると、その一刹那すてきないゝ考へが
電光
(
いなづま
)
のやうに頭の
中
(
うち
)
を走つた。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「それが、
彼奴
(
きやつ
)
が実行するのなら、無論見付けない事は無いだすが、彼奴の手下に
娘
(
あま
)
つ
子
(
こ
)
が一人居やして、そいつが馬鹿に
敏捷
(
すばしつこ
)
くつて、丸で
電光
(
いなづま
)
か何ぞのやうで、とても村の者の手には乗らねえだ」
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
※
(
かしは
)
を
突裂
(
つんざく
)
雷火
(
いかづち
)
の
前駆
(
さきばし
)
の
電光
(
いなづま
)
よ
小熊秀雄全集-07:詩集(6)長篇詩集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
早手風
(
はやて
)
、飛ぶ
電光
(
いなづま
)
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
苦しみをかろめんため、をりふし
罪人
(
つみびと
)
のひとりその背をあらはし、またこれをかくすこと
電光
(
いなづま
)
よりも早かりき 二二—二四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
けれどその影の
敏捷
(
びんせふ
)
なる、とても
人間業
(
にんげんわざ
)
とは思はれぬばかりに、走寄る自分の
袖
(
そで
)
の下をすり抜けて、
電光
(
いなづま
)
の如く傍の森の中に身を
没
(
かく
)
して了つた。跡には石油を
灑
(
そゝ
)
いだ材料に火が移つて
盛
(
さかん
)
に燃え出した。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
わが語りゐたる間、かの火の生くる
懷
(
ふところ
)
のうちにとある
閃
(
ひらめき
)
、俄にかつ屡〻
顫
(
ふる
)
ひ、そのさま
電光
(
いなづま
)
の如くなりき 七九—八一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
俄に
閃
(
ひらめ
)
く
電光
(
いなづま
)
が、物見る諸〻の靈を亂し、いと強き物の與ふる
作用
(
はたらき
)
をも目より奪ふにいたるごとく 四六—四八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
たとひジョーヴェ終りの日にわが撃たれたる鋭き
電光
(
いなづま
)
を怒れる彼にとらせし
鍛工
(
かぢ
)
を疲らせ 五二—五四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
濃
(
こ
)
き雲も
淡
(
うす
)
き雲も
電光
(
いなづま
)
も、またかの世に屡〻處を變ふるタウマンテの
女
(
むすめ
)
も現はれず 四九—五一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
このとき忽ち一の光かの大なる林の四方に流れ、我をして
電光
(
いなづま
)
なるかと疑はしめき 一六—一八
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
三伏の大なる
笞
(
しもと
)
の下に
蜥蜴籬
(
とかげまがき
)
を
交
(
か
)
へ、路を越ゆれば
電光
(
いなづま
)
とみゆることあり 七九—八一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“電光”の解説
電光(でんこう)は、大日本帝国海軍が開発させ、太平洋戦争後半に試作された夜間戦闘機である。機体略番は「S1A1」。
(出典:Wikipedia)
電
常用漢字
小2
部首:⾬
13画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
“電光”で始まる語句
電光石火
電光形
電光艇
電光影裏
電光朝露
電光影裡
電光晃耀
電光石化
電光影裏斬春風
電光石火的面談記