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旗章
入る
船停泊つて
居る
船、
其船々の
甲板の
模樣や、
檣上に
飜る
旗章や、また
彼方の
波止塲から
此方へかけて
奇妙な
風の
商舘の
屋根などを
眺め
廻しつゝ
神の
恩惠の讚美にて編めるこの
旗章は、天に樂しむ者のみ知れる歌をうたひてその悦びを
表はせり 三七—三九
おゝ、これが
電光と
言はれようか?……おゝ、
戀人よ!
我妻よ!
卿の
息の
蜜を
吸ひ
盡した
死神も、
卿の
艶麗さには
能い
勝たいでか、
其蒼白い
旗影はなうて
美の
旗章の
鮮な
此唇、
此兩頬。