“はたじるし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旗幟23.5%
旗印17.6%
旗章17.6%
旗標11.8%
幟印5.9%
旌旗5.9%
旗表5.9%
旗誌5.9%
標幟5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七年前に死んだ、親父の形見の褌なんざ、親孝行の旗幟はたじるしにもならないぜ
權力を得よう、このみじめな自分自身の爲めに力と名聲を得ようといふ野心やしんから、吾主わがしゆ、神の王國をひろめようと云ふ野心を形造かたちづくりました。十字架の旗印はたじるしの勝利を得る爲めに。
神の恩惠めぐみの讚美にて編めるこの旗章はたじるしは、天に樂しむ者のみ知れる歌をうたひてその悦びをあらはせり 三七—三九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
伊賀の服部はっとり三河の足助あすけ矢矧衆やはぎしゅうつわものどもが、色さまざまの旗標はたじるし立て、黄や緋縅や白檀びゃくだん磨きや、啄木たくぼく花革はなかわ、藤縅や、さては染め革や柑子こうじ革や、沢瀉おもだかなどの鎧を着、連銭葦毛れんぜんあしげ、虎月毛
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
故に方言が沢山にあればあるほどその国の民俗文化の度が進んでおり且つ開けている幟印はたじるしであるといえる。すなわち人々がそれだけ注意力、思考力を使用しているからである。
旌旗はたじるしもこれまでの物では不足し——三歳、九曜、二十八宿の旗、飛熊ひゆうノ旗、飛豹ひひょうノ旗をも新たに作らせ——山の四面には、狼火台のろしだいまで築かれてきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
色の真黒まっくろな子供が、手がわりに銃を受取るとひとしく、むくむく、もこもこと、踊躍ようやくして降りたのを思うと、一具の銃は、一行の名誉と、衿飾きんしょくの、旗表はたじるしであったらしい。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「七郎丸の旗誌はたじるしを再び舟に立てることが出来る幸運に俺はめぐり合ったんだ。」
吊籠と月光と (新字新仮名) / 牧野信一(著)
かへつてこれを先生が、清貧の標幟はたじるしと渇仰するも、人、その人にあればにや。一郎は小田が導きにて、詞を費すまでもなく、父が名にも不憫加はりて、門下に在るを許されしかど。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)