郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
根岸お行の松 因果塚の由来 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「厭味な婆あにすりゃあいいんだから、よくなくってどうするんだ。手近に、そのままのがいるじゃあねえか。そっくりそのまま真似ときゃあ、すむんだ。」
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
源氏物語:02 帚木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
小桜姫物語:03 小桜姫物語 (新字新仮名) / 浅野和三郎(著)
何が私をこうさせたか:――獄中手記―― (新字新仮名) / 金子ふみ子(著)
彼女たちは絶えず彼にながしめをくれ、つきまとい、思わせぶりや厭味などで彼をうるさがらせた。それだけならよかったが、やがて黒門のお登女さまの問題が起こった。
鳴尾君の意識に厭味な文学趣味など毛ほどもなかったことは云うまでもない。私はまた鳴尾君のことを時に「讃美歌牧師」と云ったりした。鳴尾君の声は純粋のバスだった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この性格において私は先生の偉大さを切実に認めるとともに、そこに少しの厭味をも伴うことなく、どこまでも懐かしさを感ぜしめることを、まことに貴とくも思うのである。
よく禅僧などの墨せきにいやな力みの出ているものがあるが、そういう厭味がまるでない。強いけれども、あくどくない。ぼくとつだが品位は高い。思うままだが乱暴ではない。
と八五郎、何とか厭味なことを言われながらも、職業意識は独りで働きかけます。
銭形平次捕物控:013 美女を洗い出す (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
モルグ街の殺人事件 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)