トップ
>
録
>
ろく
ふりがな文庫
“
録
(
ろく
)” の例文
『玉勝間』の記事は石見の人の書信または談話を
録
(
ろく
)
したものらしいが、島の大きさは周五里、岸は皆
懸崖
(
けんがい
)
なり、浜田より五里といえど遠しとある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
日記というよりは、何となくあらさがし、不平
録
(
ろく
)
といったようなもののできるのは、第一に書くものの恥になります。
女中訓
(新字新仮名)
/
羽仁もと子
(著)
向
(
むか
)
ふの
主人
(
しゆじん
)
もお
前
(
まへ
)
の
姿
(
すがた
)
を
褒
(
ほ
)
めて
居
(
ゐ
)
るさうに
聞
(
き
)
いたぞと、
録
(
ろく
)
でもなき
根
(
ね
)
すり
言
(
ごと
)
、
懶怠者
(
なまけもの
)
だ
懶怠者
(
なまけもの
)
だ、
我
(
お
)
れは
懶怠者
(
なまけもの
)
の
活地
(
いくぢ
)
なしだと
大
(
だい
)
の
字
(
じ
)
に
寐
(
ね
)
そべつて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
録
(
ろく
)
ちゃん——そういう名まえでした——は、転校して来てまだ間もないとき、何か話してみろといわれて、躊躇するところなく落語を一つやりました。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
或る日、
私
(
わたし
)
はそれ
等
(
ら
)
の目
録
(
ろく
)
を
眺
(
なが
)
めながら、せめて百分の一
秒
(
べう
)
ぐらゐまでのシヤツタア
裝置
(
そうち
)
のある三四十円の
寫眞器
(
しやしんき
)
を
買
(
か
)
はうと
思
(
おも
)
ひ
立
(
た
)
つて、さう心をきめた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
録
(
ろく
)
ちゃんが行方不明になった時刻と二時間もちがっていることや、博士の家の女中が、不良少年の出てゆく後ろ姿を見ていたということ、しかも、
昨日
(
きのう
)
になって
少年探偵呉田博士と与一
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
度牒は人の家を
出
(
いで
)
て僧となるとき官の
可
(
ゆる
)
して認むる牒にて、これ無ければ僧も暗き身たるなり。三張の度牒、一には
応文
(
おうぶん
)
の名の
録
(
ろく
)
され、一には
応能
(
おうのう
)
の名あり、一には
応賢
(
おうけん
)
の名あり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
雪の
奇状
(
きじやう
)
奇事
(
きじ
)
其
大概
(
たいがい
)
は初編に
出
(
いだ
)
せり。
猶
(
なほ
)
軼事
(
てつじ
)
有
(
ある
)
を以此二編に
記
(
しる
)
す。
已
(
すで
)
に初編に
載
(
のせ
)
たるも事の
異
(
こと
)
なるは
不舎
(
すてず
)
して
之
(
これ
)
を
録
(
ろく
)
す。
盖
(
けだし
)
刊本
(
かんほん
)
は
流伝
(
りうでん
)
の
広
(
ひろ
)
きものゆゑ、初編を
読
(
よま
)
ざる
者
(
もの
)
の
為
(
ため
)
にするの
意
(
い
)
あり。
北越雪譜:05 北越雪譜二編凡例
(新字旧仮名)
/
山東京山
(著)
雪の
奇状
(
きじやう
)
奇事
(
きじ
)
其
大概
(
たいがい
)
は初編に
出
(
いだ
)
せり。
猶
(
なほ
)
軼事
(
てつじ
)
有
(
ある
)
を以此二編に
記
(
しる
)
す。
已
(
すで
)
に初編に
載
(
のせ
)
たるも事の
異
(
こと
)
なるは
不舎
(
すてず
)
して
之
(
これ
)
を
録
(
ろく
)
す。
盖
(
けだし
)
刊本
(
かんほん
)
は
流伝
(
りうでん
)
の
広
(
ひろ
)
きものゆゑ、初編を
読
(
よま
)
ざる
者
(
もの
)
の
為
(
ため
)
にするの
意
(
い
)
あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私に金を持たせると、
録
(
ろく
)
な事はあるまいと、わざ/\金を持たしてやつて、質に入つて居る田地を受けて下すつたのです。——私は大地をこの額で叩いて、江戸の御主人にお
詫
(
わ
)
びをしました。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
友人
(
いうじん
)
松井通昭
(
まつゐつうせう
)
氏
(
し
)
吾
(
わが
)
七福
(
しちふく
)
を
詠
(
えい
)
ずるの
歌
(
うた
)
を
寄
(
よ
)
せらる。
左
(
さ
)
に
録
(
ろく
)
するもの
此
(
これ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
野々宮さんは目
録
(
ろく
)
へ
記号
(
しるし
)
を
付
(
つ
)
ける
為
(
ため
)
に、
隠袋
(
かくし
)
へ手を入れて鉛筆を
探
(
さが
)
した。鉛筆がなくつて、一枚の活版
摺
(
ずり
)
の
端書
(
はがき
)
が
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た。見ると、美禰子の結婚披露の招待状であつた。披露はとうに
済
(
す
)
んだ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
佐藤
(
さとう
)
一
斎
(
さい
)
の『
言志
(
げんし
)
四
録
(
ろく
)
』に
曰
(
いわ
)
く
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
碧
(
へき
)
巌
(
がん
)
録
(
ろく
)
茶の本:02 訳者のことば
(新字新仮名)
/
村岡博
(著)
廣小路
(
ひろこうぢ
)
を
出
(
いづ
)
れば
車
(
くるま
)
もあり、
阿關
(
おせき
)
は
紙入
(
かみい
)
れより
紙幣
(
しへい
)
いくらか
取出
(
とりいだ
)
して
小菊
(
こぎく
)
の
紙
(
かみ
)
にしほらしく
包
(
つゝ
)
みて、
録
(
ろく
)
さんこれは
誠
(
まこと
)
に
失禮
(
しつれい
)
なれど
鼻紙
(
はながみ
)
なりとも
買
(
か
)
つて
下
(
くだ
)
され
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
で、
仕
(
し
)
方なく小西、
淺沼
(
あさぬま
)
、
進
(
しん
)
々
堂
(
どう
)
あたりから
寫眞器
(
しやしんき
)
の目
録
(
ろく
)
を
取
(
と
)
りよせたりして、いはば高
根
(
ね
)
の花のいゝ
寫眞器
(
しやしんき
)
の挿
繪
(
ゑ
)
や
説明
(
せつめい
)
などを
讀
(
よ
)
むことによつて、
氣
(
き
)
持を慰さめてゐた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「で、
録
(
ろく
)
ちゃんは帰ってきたの?」
少年探偵呉田博士と与一
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
伯母
(
おば
)
さんをも
早
(
はや
)
く
安心
(
あんしん
)
させておあげなさりまし、
蔭
(
かげ
)
ながら
私
(
わたし
)
も
祈
(
いの
)
ります、
何
(
ど
)
うぞ
以前
(
いぜん
)
の
録
(
ろく
)
さんにお
成
(
な
)
りなされて、お
立派
(
りつぱ
)
にお
店
(
みせ
)
をお
開
(
ひら
)
きに
成
(
な
)
ります
處
(
ところ
)
を
見
(
み
)
せて
下
(
くだ
)
され
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あの手
製
(
せい
)
の
暗箱
(
あんはこ
)
をこしらへた
頃
(
ころ
)
、毎日目
録
(
ろく
)
を
眺
(
なが
)
めては
樂
(
たの
)
しんでゐた
頃
(
ころ
)
、
汽
(
き
)
車の
疾走
(
しつそう
)
などを大
騷
(
さわ
)
ぎで
寫
(
うつ
)
して
喜
(
よろこ
)
んでゐた
頃
(
ころ
)
、それらを
思
(
おも
)
ひ返すと、
私
(
わたし
)
の
胸
(
むね
)
には何かしら
變
(
へん
)
な
寂
(
さび
)
しさが
湧
(
わ
)
いてくる。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「馬鹿にしていらあ、僕なんかもう中学の三年じゃないか、もう二ヶ月もたったら四年で、来年は高等学校へはいるんじゃないか。だけれど、ほんとうに、あの文房具屋の子供がさらわれちゃったのかい? あの子は
録
(
ろく
)
ちゃんといってね、可愛い子だったよ」
少年探偵呉田博士と与一
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
何時通つても覗かれて、あゝ
高坂
(
かうさか
)
の
録
(
ろく
)
さんが子供であつたころ、學校の
行返
(
ゆきもど
)
りに寄つては卷烟草のこぼれを貰ふて、生意氣らしう吸立てた物なれど今は何處に何をして
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何時通つても
覗
(
のぞ
)
かれて、ああ
高坂
(
かうさか
)
の
録
(
ろく
)
さんが子供であつたころ、学校の
行返
(
ゆきもど
)
りに寄つては巻烟草のこぼれを貰ふて、生意気らしう吸立てた物なれど、今は何処に何をして
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
新聞
(
しんぶん
)
見
(
み
)
ながら
商
(
あきな
)
ひするのと
思
(
おも
)
ふても
居
(
ゐ
)
たれど、
量
(
はか
)
らぬ
人
(
ひと
)
に
縁
(
ゑん
)
の
定
(
さだ
)
まりて、
親々
(
おや/\
)
の
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
なれば
何
(
なん
)
の
異存
(
いぞん
)
を
入
(
いれ
)
られやう、
烟草
(
たばこや
)
の
録
(
ろく
)
さんにはと
思
(
おも
)
へど
夫
(
そ
)
れはほんの
子供
(
こども
)
ごゝろ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
録
常用漢字
小4
部首:⾦
16画
“録”を含む語句
記録
目録
記録保持者
備忘録
懺悔録
輟耕録
黙示録
夜譚随録
記録文学
收録
記録所
洗冤録
目録書
文徳実録
附録
碧巌録
輯録
摘録
随得手録
槃遊余録
...