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翌朝
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よくちょう
ふりがな文庫
“
翌朝
(
よくちょう
)” の例文
そして、小石川の邸へ帰った芳郎は、その
翌朝
(
よくちょう
)
散歩すると云って家を出たが、間もなく死体となって坂路の登り口の処に
斃
(
たお
)
れていた。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
部落の戦いは
翌朝
(
よくちょう
)
まで続いた。が、
寡
(
か
)
はついに衆の敵ではなかった。
素戔嗚
(
すさのお
)
は味方の若者たちと共に、とうとう敵の手に
生捉
(
いけど
)
られた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
セルゲイ、セルゲイチはここに
来
(
き
)
て、
熱心
(
ねっしん
)
に十
字架
(
じか
)
に
向
(
むか
)
って
祈祷
(
きとう
)
を
捧
(
ささ
)
げ、
自分等
(
じぶんら
)
が
前
(
さき
)
の
院長
(
いんちょう
)
たりし
人
(
ひと
)
の
眼
(
め
)
を
合
(
あ
)
わしたのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其の日は洗馬に泊りまして、
翌朝
(
よくちょう
)
宿を立って、お繼が柄杓を持って向う側を流して居ると、その
向側
(
むこうがわ
)
を流して
行
(
ゆ
)
く巡礼がある。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それ以来、私は
人事不省
(
じんじふせい
)
となり、全身ところきらわず
火傷
(
やけど
)
を負ったまま、
翌朝
(
よくちょう
)
まで
昏々
(
こんこん
)
と
死生
(
しせい
)
の間を
彷徨
(
ほうこう
)
していたのである。
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
翌朝
(
よくちょう
)
、しらしらあけであった。夜中から、
小笠原
(
おがさわら
)
と交代して、見はり当番をしていた水夫長が、
天幕
(
テント
)
に飛びこんできた。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
になって、家人一同が、昨夜の出来事を
談
(
はな
)
して
如何
(
いか
)
にも奇妙だといっていたが、多分
門違
(
かどちがえ
)
でもあったろうくらいにしてその
儘
(
まま
)
に過ぎてしまった。
感応
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
ちょうど
秋
(
あき
)
の
末
(
すえ
)
のことで、
翌朝
(
よくちょう
)
、
歯医者
(
はいしゃ
)
へいくとき、
寺
(
てら
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
って、
黄色
(
きいろ
)
な、いちょうの
落
(
お
)
ち
葉
(
ば
)
がたくさん
敷石
(
しきいし
)
の
上
(
うえ
)
にたまっているのを
見
(
み
)
ました。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
。画家は
楽気
(
らくげ
)
に
凭掛
(
よりかかり
)
の
椅子
(
いす
)
に掛り、
莨
(
たばこ
)
を
喫
(
の
)
み、
珈琲
(
コオフィイ
)
を飲み、スケッチの手帳を
繰拡
(
くりひろ
)
げ、見ている。戸を
叩
(
たた
)
く
音
(
おと
)
す。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
おおかみどもは自分の歯でかみ殺した動物は安心して食う習慣ですから、あとでもどってきて、その肉を食うにちがいないとにらんだのです。
翌朝
(
よくちょう
)
私は
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
ガニマール探偵がやってきた。少年は大喜びで探偵を迎えた。ガニマールは少年のこれまでの働きを褒めた。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
だが、彼のこの安心も、
畢竟
(
ひっきょう
)
寝床の中だけのものであった。
翌朝
(
よくちょう
)
、殆ど一睡もしなかった彼の前に、第一に来たものは、恐しい記事をのせた新聞であった。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
五百は金を貴人の
許
(
もと
)
に持って往った。手島の
言
(
こと
)
によれば、これは献金としては受けられぬ、唯
借上
(
かりあげ
)
になるのであるから、十カ年賦で返済するということであった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
出入
(
でいり
)
の
鳶
(
とび
)
の者や、大工の
棟梁
(
とうりょう
)
、警察署からの出張員が来て、父が居間の縁側づたいに土足の跡を検査して行くと、丁度冬の
最中
(
もなか
)
、庭一面の
霜柱
(
しもばしら
)
を踏み砕いた
足痕
(
あしあと
)
で
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
帰
(
かえっ
)
て平気で居るから、
此方
(
こっち
)
も平気で、私が
鋏
(
はさみ
)
を持て
行
(
いっ
)
てひょいと
引捕
(
ひっつかま
)
えた所が、手塚が驚いて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その
翌朝
(
よくちょう
)
、思いたった大石先生は、
岬
(
みさき
)
の村へ船で出かけた。
船頭
(
せんどう
)
は小ツルの父親とおなじく、
渡
(
わた
)
し舟をしたり、車をひいたりするのが
渡世
(
とせい
)
の、一本松の村のチリリンヤであった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
はようやく
出勤
(
しゅっきん
)
時間にまにあうばかりにおきた。よほど
顔色
(
かおいろ
)
がわるかったか
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
眼
(
め
)
がさめたとき
貧しき信徒
(新字新仮名)
/
八木重吉
(著)
山道でとんと往来がありませんので、
極
(
ごく
)
難所
(
なんじょ
)
ですから案内者がなければいけませんと聞いて、其の
夜
(
よ
)
の
中
(
うち
)
に案内者を頼みまして、
翌朝
(
よくちょう
)
になると
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
彼
(
かれ
)
は
激
(
はげ
)
しき
頭痛
(
ずつう
)
を
覚
(
おぼ
)
えて、
両耳
(
りょうみみ
)
は
鳴
(
な
)
り、
全身
(
ぜんしん
)
には
只
(
ただ
)
ならぬ
悩
(
なやみ
)
を
感
(
かん
)
じた。そうして
昨日
(
きのう
)
の
身
(
み
)
に
受
(
う
)
けた
出来事
(
できごと
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しても、
恥
(
はずか
)
しくも
何
(
なん
)
とも
感
(
かん
)
ぜぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
私
(
わたし
)
は
翌朝
(
よくちょう
)
早く
胸
(
むね
)
をおどらして北の谷へとでかけた。わなをしかけておいた場所へくると、
突然
(
とつぜん
)
大きな
灰色
(
はいいろ
)
の
姿
(
すがた
)
が、むくりと立って
逃
(
に
)
げ出そうともがいた。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
六時に近所の警察署の警部が駆けつけてきてとり調べた。警部は早速本署へ宛て、犯人の皮帽子と
短劒
(
たんけん
)
一
振
(
ふり
)
を発見したから、至急強盗首領は捕まえる必要があると報告した。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
仏壇にいたのは、全く偶然だと申しておりました。ところが、
翌朝
(
よくちょう
)
になって仏壇を見ますると、蛇はちゃんと帰っているのでございます。わたくしも
此度
(
このたび
)
は前より一層驚きました。
蛇
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
少年たちが目的を達して、警視庁と話のできたのは、その
翌朝
(
よくちょう
)
のことだった。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
驚いて逃げ帰ったような訳で、すると
翌朝
(
よくちょう
)
万年橋の上に重三郎の袴や帯脇差と印籠が捨てゝ有ったから、重三郎はその侍に大切な御刀を取られ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その夜、たしかにロボのほえる声が聞こえたというので、
私
(
わたし
)
は大喜びで
翌朝
(
よくちょう
)
早
(
はや
)
く結果を見にでかけた。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
その
夜
(
よ
)
は
慙恨
(
ざんこん
)
の
情
(
じょう
)
に
駆
(
か
)
られて、一
睡
(
すい
)
だもせず、
翌朝
(
よくちょう
)
遂
(
つい
)
に
意
(
い
)
を
决
(
けっ
)
して、
局長
(
きょくちょう
)
の
所
(
ところ
)
へと
詑
(
わび
)
に
出掛
(
でかけ
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
翌朝
(
よくちょう
)
、何んの気なしに聞いていると、乾分の一人が
昨夜
(
ゆうべ
)
喜多を玉の井で見かけたって噂を小耳にはさんだんで、お由が殺されていると言う
報
(
しら
)
せを聞いたのは、それから間も無くでございました
白蛇の死
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
山之助お繼は其の晩遅く落合に泊り、
翌朝
(
よくちょう
)
になりまして落合を出立致して、
大井
(
おおい
)
といふ処へ出ました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
清左衞門は唯おど/\して何処を探そうと云う
目途
(
めあて
)
もなく心配致して居ります。
翌朝
(
よくちょう
)
に成って
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
になり伴藏は志丈を連れて
我家
(
わがや
)
へ帰り、
種々
(
いろ/\
)
昨夜
(
ゆうべ
)
の
惚気
(
のろけ
)
など云っている
店前
(
みせさき
)
へ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此方
(
こちら
)
は
翌朝
(
よくちょう
)
になりましてもお帰りがないと云うので、下男が迎いに参りますと、七軒町で
斯様
(
かよう
)
/\と云う始末、まず死骸を引取り検視沙汰、殊に上役の事でございますから内聞の
計
(
はから
)
いにしても
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに
就
(
つい
)
ては
仮令
(
たとい
)
己
(
おれ
)
は死んでも此のお
邸
(
やしき
)
を出まい、殿様に
御別条
(
ごべつじょう
)
のないように仕ようと、是から加減が悪いとて
引籠
(
ひきこも
)
っており、
翌朝
(
よくちょう
)
になりますと殿様はお帰りになり、残暑の強い時分でありますから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
翌朝
(
よくちょう
)
早天に
仇討
(
あだうち
)
に出立を致し、是より仇討は次に申上げます。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“翌朝”の意味
《名詞》
翌日の朝。次の日の朝。
(出典:Wiktionary)
翌
常用漢字
小6
部首:⽻
11画
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
“翌”で始まる語句
翌
翌日
翌年
翌晩
翌月
翌々日
翌暁
翌々年
翌夜
翌方