旅行りょこう)” の例文
「だいぶんみずあたたかになった。旅行りょこうにはいい時分じぶんである。幾日いくにちかかるかしれないが、このひろ領地りょうち一巡ひとめぐりしてこようとおもう。」
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
「まあ、ガチョウのせなかに乗って、スウェーデンじゅうを旅行りょこうしてまわった子どもにうなんて、あたしはなんてうんがいいんでしょう!」
諭吉ゆきちは、このヨーロッパ旅行りょこうで、日本にっぽんくにをひらいて、西洋せいよう文明ぶんめいをとりれなければならないというかんがえをつよめました。
かくてまた一週間しゅうかんぎ、ついにミハイル、アウエリヤヌイチととも郵便ゆうびん旅馬車たびばしゃ打乗うちのり、ちか鉄道てつどうのステーションをして、旅行りょこうにと出掛でかけたのである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
召使めしつかいはそれをみんなことわって、ただ一とうの馬と、旅行りょこうのためのおかねとをおねがいしました。のなかを見物けんぶつして、しばらく世間せけんを歩きまわってみたいと思ったのです。
たびをするんですな。わたしは、このなつ旅行りょこうをやりますが、いっしょにいかがです。わたしも道づれをひとりほしいところだ。あなたはわたしの影になって同行どうこうしてください。
かれは、いろいろのところへ旅行りょこうもしましたが、こんないいところは、はじめてでした。いいところをあのひとおしえてくれたと感謝かんしゃしました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人ふたり旅行りょこうえてかえってたのは十一がつまちにはもう深雪みゆき真白まっしろつもっていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
つぎの日に、ガンのむれは、スモーランドのアルブー地方をとおって、北へ旅行りょこうしようと思いました。そこで、そのまえに、仲間なかまのユクシとカクシをやって、その地方のようすを見させました。
こんどの旅行りょこうではじめて鉄道てつどうにのって、そのべんりなことがわかり、すべてのてんで、西洋せいようがすすんでいることをじっさいにしったので、諭吉ゆきちは、政治せいじのやりかたについても、きょうみをもちました。
……それ以来いらいというもの、国王こくおうは、なかの、いろいろなことに、ご興味きょうみをもたせられて、あるときは、ご旅行りょこうをあそばされ、またあるときは
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
道々みちみちも一ぷん絶間たえまもなくしゃべつづけて、カフカズ、ポーランドを旅行りょこうしたことなどをはなす。そうして大声おおごえ剥出むきだし、夢中むちゅうになってドクトルのかおへはふッはふッといき吐掛ふっかける、耳許みみもと高笑たかわらいする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたしは、いろいろのひとたちの旅行りょこうはなしや、芝居しばいはなしや、音楽おんがくはなしなどをきます。あめや、かぜにいじめられていたわたしは、こうしていま蘇生よみがえっています。
煙突と柳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
博士はかせは、へやへはいってきた小田おださんに、こんどの旅行りょこう北国ほっこくや、いろいろ経験けいけんしたことを、くわしくはなしました。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとき、殿とのさまは山国やまぐに旅行りょこうなされました。その地方ちほうには、殿とのさまのお宿やどをするいい宿屋やどやもありませんでしたから、百姓家しょうやにおまりなされました。
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
殿とのさまは、旅行りょこうえて、また、御殿ごてんにおかえりなさいました。お役人やくにんらがうやうやしくおむかえもうしました。
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
おれは、こないだ、きたほう旅行りょこうをしてきたが、いなかのは、みんな非常時ひじょうじなのでよくはたらいているぞ。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
やれ、やれ、わたしも、ながあいだ、よくはたらいたものだ。わかいときは旅行りょこうもしたし、またおもいものもれてはこんだりした。そして、つらいこともおもしろいこともあった。
古いてさげかご (新字新仮名) / 小川未明(著)
ずっとまえには、ちょっと旅行りょこうするのにも、バスケットをげてゆくというふうで、流行りゅうこうしたものです。
古いてさげかご (新字新仮名) / 小川未明(著)
ケーがこの世界せかい旅行りょこうしたことがありました。あるかれ不思議ふしぎまちにきました。このまちは「ねむまち」というがついておりました。ると、なんとなく活気かっきがない。
眠い町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「かわずさん、旅行りょこうって、どこまでおいでなさるのでございますか。」と、ぶとがいました。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
りんごのは、最初さいしょは、びっくりしましたが、のちには、こころから、その旅行りょこうしゅくして、その成功せいこういのったのです。そして、たちにかって、北海ほっかいわた時分じぶん注意ちゅういをして
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、めったにとおらないみちをまわりまわって、またなつかしい自分じぶんいえまえまでかえってくると、なんだかたいへんにとお旅行りょこうでもしてきたように、愉快ゆかいがしたのです。
父親と自転車 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なに、かぶでもったになりゃ、なんでもないことだ。らない景色けしきただけでもそんにはならない。それに、今年ことし旅行りょこうもしなかったのだから……。」と、地主じぬしおもいました。
大根とダイヤモンドの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あくる、四にんのものは、いっしょになって旅行りょこうをしたのでした。それは、眼鏡屋めがねやのいった、もない庭園ていえんへいって、そこを自分じぶんたちのふるさとにしようというかんがえからでありました。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おとうさんが、旅行りょこうからおかえりになったら。」と、いさむちゃんはいいました。
少年と秋の日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ほんとうだとも、こんど宣撫班せんぶはんになって支那しなへいくのだ。」と、かみしばいのおじさんは、こたえました。くろめがねのおじさんは、いつかこのはらで、樺太からふと旅行りょこうをしたときのはなしをしてくれました。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)