トップ
>
戸外
>
こぐわい
ふりがな文庫
“
戸外
(
こぐわい
)” の例文
是は
分
(
わか
)
らない方が
好
(
この
)
ましいので、必要のない
限
(
かぎ
)
りは、
兄
(
あに
)
の日々の
戸外
(
こぐわい
)
生活に就て決して研究しないのである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
周章狼狽
(
あわてふためき
)
戸外
(
こぐわい
)
に
飛出
(
とびだ
)
して
見
(
み
)
ると、
今迄
(
いまゝで
)
は
北斗七星
(
ほくとしちせい
)
の
爛々
(
らん/\
)
と
輝
(
かゞや
)
いて
居
(
を
)
つた
空
(
そら
)
は、
一面
(
いちめん
)
に
墨
(
すみ
)
を
流
(
なが
)
せる
如
(
ごと
)
く、
限
(
かぎ
)
りなき
海洋
(
かいやう
)
の
表面
(
ひやうめん
)
は
怒濤
(
どたう
)
澎湃
(
ぼうはい
)
、
水煙
(
すいえん
)
天
(
てん
)
に
漲
(
みなぎ
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
時
(
とき
)
は
丁度
(
ちやうど
)
四
時過
(
じす
)
ぎ。
毎
(
いつ
)
もなら
院長
(
ゐんちやう
)
は
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
から
室
(
へや
)
へと
歩
(
ある
)
いてゐると、ダリユシカが、
麥酒
(
ビール
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
如何
(
いかゞ
)
ですか、と
問
(
と
)
ふ
刻限
(
こくげん
)
。
戸外
(
こぐわい
)
は
靜
(
しづか
)
に
晴渡
(
はれわた
)
つた
天氣
(
てんき
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
戸外
(
こぐわい
)
スポオツにしても、
野球
(
やきう
)
は
勿論
(
もちろん
)
だが、
近頃
(
ちかごろ
)
それと
人氣
(
にんき
)
を
角逐
(
かくちく
)
しかけて
來
(
き
)
た
蹴球
(
しうきう
)
にしてもその
今日
(
こんにち
)
を
見
(
み
)
るまでには
慶應義塾蹴球部
(
けいおうぎじゆくしうきうぶ
)
の
隱
(
かく
)
れたる
長
(
なが
)
い
努力
(
どりよく
)
があつた。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
彼等
(
かれら
)
は
忙
(
いそが
)
しく
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かして
居
(
ゐ
)
ると
共
(
とも
)
に
聲
(
こゑ
)
を
殺
(
ころ
)
してひそ/\と
然
(
し
)
かも
力
(
ちから
)
を
入
(
い
)
れて
笑語
(
さゞめ
)
いた。
彼等
(
かれら
)
は
戸外
(
こぐわい
)
の
聞
(
きこ
)
えを
憚
(
はばか
)
らぬならば
興味
(
きようみ
)
に
乘
(
じよう
)
じて
放膽
(
はうたん
)
に
騷
(
さわ
)
ぐ
筈
(
はず
)
でなければならぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
何
(
なに
)
を
製造
(
せいぞう
)
するのか、
間断
(
かんだん
)
なし
軋
(
きし
)
むでゐる
車輪
(
しやりん
)
の
響
(
ひびき
)
は、
戸外
(
こぐわい
)
に立つ
人
(
ひと
)
の
耳
(
みみ
)
を
聾
(
ろう
)
せんばかりだ。
工場
(
こうば
)
の
天井
(
てんじよう
)
を
八重
(
やえ
)
に
渡
(
わた
)
した
調革
(
てうかく
)
は、
網
(
あみ
)
の
目
(
め
)
を
透
(
とお
)
してのた
打
(
う
)
つ大蛇の
腹
(
はら
)
のやうに見えた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
戸外
(
こぐわい
)
には
天鵞絨
(
びろうど
)
のぬめりの光
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
戸外
(
こぐわい
)
。
真昼間
(
まつぴるま
)
。
嘸
(
さぞ
)
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
だつたらうと思ふ。席は天然の
石
(
いし
)
だ。堂々としてゐる。与次郎の様なものは、さう云ふ所へ
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて、少し見せてやると
好
(
い
)
い」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
刻
(
こく
)
は、
草木
(
くさき
)
も
眠
(
ねむ
)
る、
一時
(
いちじ
)
と
二時
(
にじ
)
との
間
(
あひだ
)
、
談話
(
だんわ
)
暫時
(
しばし
)
途絶
(
とだ
)
えた
時
(
とき
)
、ふと、
耳
(
みゝ
)
を
澄
(
すま
)
すと、
何處
(
いづこ
)
ともなく
轟々
(
ごう/\
)
と、
恰
(
あだか
)
も
遠雷
(
えんらい
)
の
轟
(
とゞろ
)
くが
如
(
ごと
)
き
響
(
ひゞき
)
、
同時
(
どうじ
)
に
戸外
(
こぐわい
)
では、
猛犬稻妻
(
まうけんいなづま
)
がけたゝましく
吠立
(
ほえた
)
てるので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「僕は
戸外
(
こぐわい
)
が
好
(
い
)
い。
暑
(
あつ
)
くも
寒
(
さむ
)
くもない、奇麗な
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
で、
美
(
うつ
)
くしい空気を呼吸して、
美
(
うつ
)
くしい芝居が見たい。透明な空気の様な、純粋で単簡な芝居が出来さうなものだ」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
その
)
翌日
(
よくじつ
)
になると、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は、
稻妻
(
いなづま
)
といふ
好
(
よき
)
朋友
(
ともだち
)
が
出來
(
でき
)
たので、
最早
(
もはや
)
私
(
わたくし
)
の
傍
(
そば
)
にのみは
居
(
を
)
らず、
朝早
(
あさはや
)
くから
戸外
(
こぐわい
)
に
出
(
い
)
でゝ、
波
(
なみ
)
青
(
あを
)
く、
沙
(
すな
)
白
(
しろ
)
き
海岸
(
かいがん
)
の
邊
(
へん
)
に、
犬
(
いぬ
)
の
脊中
(
せなか
)
に
跨
(
またが
)
つたり、
首
(
くび
)
に
抱着
(
いだきつ
)
いたりして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
代助の
頭
(
あたま
)
には今具体的な何物をも
留
(
とゞ
)
めてゐない。恰かも
戸外
(
こぐわい
)
の天気の様に、それが
静
(
しづ
)
かに
凝
(
じつ
)
と
働
(
はた
)
らいてゐる。が、其底には
微塵
(
みじん
)
の如き本体の分らぬものが無数に押し合つてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ちと
戸外
(
こぐわい
)
の
空氣
(
くうき
)
を
呼吸
(
こきふ
)
させる
樣
(
やう
)
にしてやらなくては
毒
(
どく
)
だと
思
(
おも
)
ひながら
歩
(
ある
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
女同志の間には、もう一遍競技を見に行かうかと云ふ相談があつたが、
短
(
みぢ
)
かくなりかけた秋の日が大分
回
(
まは
)
つたのと、
回
(
まは
)
るに連れて、
広
(
ひろ
)
い
戸外
(
こぐわい
)
の
肌寒
(
はださむ
)
が漸く増してくるので、
帰
(
かへ
)
る事に話が極まる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“戸外”の意味
《名詞》
家の外。屋外。
(出典:Wiktionary)
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
“戸外”で始まる語句
戸外運動
戸外歩心