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愛想
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あいさう
ふりがな文庫
“
愛想
(
あいさう
)” の例文
仕事屋
(
しごとや
)
のお
京
(
きやう
)
は
今年
(
ことし
)
の
春
(
はる
)
より
此裏
(
このうら
)
へと
越
(
こ
)
して
來
(
き
)
し
者
(
もの
)
なれど
物事
(
ものごと
)
に
氣才
(
きさい
)
の
利
(
き
)
きて
長屋中
(
ながやぢゆう
)
への
交際
(
つきあひ
)
もよく、
大屋
(
おほや
)
なれば
傘屋
(
かさや
)
の
者
(
もの
)
へは
殊更
(
ことさら
)
に
愛想
(
あいさう
)
を
見
(
み
)
せ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
宰相は肥つた
体躯
(
からだ
)
を椅子にもたせて、何か善くない事を考へてゐたらしかつたが、この休職外交官を見ると、急に拵へたやうな
愛想
(
あいさう
)
ぶりを言つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
進
(
まゐ
)
らするなり何も御座らぬ
掴
(
つか
)
み料理澤山お
食
(
あが
)
りくだされよと亭主の
愛想
(
あいさう
)
に人々は大いに悦び
盃盞
(
さかづき
)
屡々
(
しば/\
)
巡るうち時分を計り傳吉は小用に行く體して叔母女房を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其處
(
そこ
)
でも
彼
(
かれ
)
は
宿
(
やど
)
から
出
(
で
)
ずに、
終日
(
しゆうじつ
)
相變
(
あひかは
)
らず
長椅子
(
ながいす
)
の
上
(
うへ
)
に
轉
(
ころ
)
がり、
相變
(
あひかは
)
らず
友
(
とも
)
の
擧動
(
きよどう
)
に
愛想
(
あいさう
)
を
盡
(
つ
)
かしてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
(
否
(
いえ
)
、
何
(
なん
)
の
貴僧
(
あなた
)
。お
前
(
まい
)
さん
後程
(
のちほど
)
に
私
(
わたし
)
と
一所
(
いつしよ
)
にお
食
(
た
)
べなされば
可
(
いゝ
)
のに。
困
(
こま
)
つた
人
(
ひと
)
でございますよ。)とそらさぬ
愛想
(
あいさう
)
、
手早
(
てばや
)
く
同一
(
おなじ
)
やうな
膳
(
ぜん
)
を
拵
(
こしら
)
えてならべて
出
(
だ
)
した。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
あれもお
愛想
(
あいさう
)
さと
笑
(
わら
)
つて
居
(
ゐ
)
るに、
大底
(
たいてい
)
におしよ
卷紙
(
まきがみ
)
二尋
(
ふたひろ
)
も
書
(
か
)
いて二
枚
(
まい
)
切手
(
ぎつて
)
の
大封
(
おほふう
)
じがお
愛想
(
あいさう
)
で
出來
(
でき
)
る
物
(
もの
)
かな、そして
彼
(
あ
)
の
人
(
ひと
)
は
赤坂以來
(
あかさかから
)
の
馴染
(
なじみ
)
ではないか
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
米国のある陸軍将校が、最近仏蘭西軍の
兵站
(
へいたん
)
部を訪ねると、そこに居合はせた司令官の一
人
(
にん
)
、四十恰好の髯の美しい陸軍大佐は、
愛想
(
あいさう
)
よく出迎へて、何くれとなく打明けて話してくれた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
喰
(
くら
)
ひに來りしに
渠
(
かれ
)
如才
(
じよさい
)
なき者なれば我身代に
取付
(
とりつく
)
は此時なりと思ひ
愛想
(
あいさう
)
能
(
よく
)
酒も
負
(
まけ
)
て
酌
(
つぎ
)
ければ其の
繁昌
(
はんじやう
)
大方ならず日毎に三十貫文餘りの
利潤
(
りじゆん
)
を得て忽ちに大身代となりて酒店をも
開
(
ひら
)
しかど昔しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これ
大弓場
(
だいきうば
)
の
爺樣
(
ぢいさん
)
なり。
人
(
ひと
)
に
逢
(
あ
)
へば
顏相
(
がんさう
)
をくづし、
一種
(
いつしゆ
)
特有
(
とくいう
)
の
聲
(
こゑ
)
を
發
(
はつ
)
して、「えひゝゝ。」と
愛想
(
あいさう
)
笑
(
わらひ
)
をなす、
其顏
(
そのかほ
)
を
見
(
み
)
ては
泣出
(
なきだ
)
さぬ
嬰兒
(
こども
)
を——、「あいつあ
不思議
(
ふしぎ
)
だよ。」とお
花主
(
とくい
)
は
可愛
(
かはい
)
がる。
神楽坂七不思議
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
帳塲
(
ちやうば
)
の
女主
(
あるじ
)
もかけ
出
(
だ
)
して
唯今
(
たゞいま
)
は
有
(
あり
)
がたうと
同音
(
どうおん
)
の
御禮
(
おれい
)
、
頼
(
たの
)
んで
置
(
お
)
いた
車
(
くるま
)
が
來
(
き
)
しとて
此處
(
こゝ
)
からして
乘
(
の
)
り
出
(
だ
)
せば、
家中
(
うちゞう
)
表
(
おもて
)
へ
送
(
おく
)
り
出
(
だ
)
してお
出
(
いで
)
を
待
(
まち
)
まするの
愛想
(
あいさう
)
、
御祝儀
(
ごしうぎ
)
の
餘光
(
ひかり
)
としられて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
人のいい牧師は立ちどまつてお
愛想
(
あいさう
)
をいつた。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
絶
(
たえ
)
て
廓
(
くるわ
)
へ足向もせず
辛抱
(
しんばう
)
して居たりし程に見聞
人毎
(
ひとごと
)
に久八の忠義により伊勢五の養子も人に成たりと
譽
(
ほめ
)
ければ久八も
蔭
(
かげ
)
ながら
悦
(
よろこ
)
びつゝ
己
(
おの
)
れが今の
姿
(
すがた
)
も打忘れてぞ居たりける然るに丁字屋の小夜衣は
伯父
(
をぢ
)
長庵が
惡計
(
あくけい
)
に罹りて戀しき人の
憂目
(
うきめ
)
に逢し事よりして
愛想
(
あいさう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
年
(
とし
)
は
隨
(
ずい
)
一
若
(
わか
)
けれども
客
(
きやく
)
を
呼
(
よ
)
ぶに
妙
(
めう
)
ありて、さのみは
愛想
(
あいさう
)
の
嬉
(
うれ
)
しがらせを
言
(
い
)
ふやうにもなく
我
(
わが
)
まゝ
至極
(
しごく
)
の
身
(
み
)
の
振舞
(
ふるまい
)
、
少
(
すこ
)
し
容貌
(
きりよう
)
の
自慢
(
じまん
)
かと
思
(
おも
)
へば
小面
(
こづら
)
が
憎
(
に
)
くいと
蔭口
(
かげぐち
)
いふ
朋輩
(
はうばい
)
もありけれど
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
画家
(
ゑかき
)
は幾らかお
愛想
(
あいさう
)
のつもりで訊きかへした。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
淺
(
あさ
)
き
心
(
こゝろ
)
と
思召
(
おぼしめ
)
すか
假令
(
たとひ
)
どのやうな
事
(
こと
)
あればとて
仇
(
あだ
)
し
人
(
びと
)
に
何
(
なん
)
のその
笑顏
(
わらひがほ
)
見
(
み
)
せてならうことかは
山
(
やま
)
ほどの
恨
(
うら
)
みも
受
(
う
)
くる
筋
(
すぢ
)
あれば
詮方
(
せんかた
)
なし
君樣
(
きみさま
)
に
愛想
(
あいさう
)
つきての
計略
(
たくみ
)
かとはお
詞
(
ことば
)
ながら
餘
(
あま
)
りなり
親
(
おや
)
につながるゝ
子
(
こ
)
罪
(
つみ
)
は
同
(
おな
)
じと
覺悟
(
かくご
)
ながら
其名
(
そのな
)
ばかりはゆるし
給
(
たま
)
へよしや
父樣
(
とゝさま
)
にどのやうなお
憎
(
にく
)
しみあればとて
渝
(
かは
)
らぬ
心
(
こゝろ
)
の
私
(
わたし
)
こそ
君樣
(
きみさま
)
の
妻
(
つま
)
なるものを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“愛想”の意味
《名詞》
愛 想(あいそ, あいそう)
かわいいこと。人をもてなすのに情愛があること。
(一般的には「おあいそ」の形で)勘定、支払い。
(出典:Wiktionary)
“愛想”の解説
愛想
(出典:Wikipedia)
愛
常用漢字
小4
部首:⼼
13画
想
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“愛想”で始まる語句
愛想尽
愛想気
愛想盡
愛想笑
愛想好
愛想氣