トップ
>
大嫌
>
だいきら
ふりがな文庫
“
大嫌
(
だいきら
)” の例文
母は自分とは正反対に謡がまた
大嫌
(
だいきら
)
いだった。「何だか知らないがね。早くいらっしゃいよ。皆さんが待っていらっしゃるんだから」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
咄
(
とつ
)
!
心頭
(
しんとう
)
を
滅却
(
めつきやく
)
すれば
何
(
なん
)
とかで、
悟
(
さと
)
れば
悟
(
さと
)
れるのださうだけれど、
暑
(
あつ
)
いから
暑
(
あつ
)
い。
悟
(
さと
)
ることなんぞは
今
(
いま
)
もつて
大嫌
(
だいきら
)
ひだ。……
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「お金ほど
難有
(
ありがた
)
いものが今日の世の中にあるものかね……お金が無くて今日どうして生きて行かれるものかね……あたいは
耶蘇
(
やそ
)
は
大嫌
(
だいきら
)
いだ……」
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そんなのは
私
(
わたくし
)
としても
勿論
(
もちろん
)
大嫌
(
だいきら
)
いで、
皆様
(
みなさま
)
も
成
(
な
)
るべくそんな
悪性
(
あくせい
)
の
天狗
(
てんぐ
)
にはかかり
合
(
あ
)
われぬことを
心
(
こころ
)
からお
願
(
ねが
)
い
致
(
いた
)
します。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「だからせっかくだけれど、己はそういうことは
大嫌
(
だいきら
)
いさ。ただ友達として清く附き合う分にはかまわないと思う。」
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
いやになっちまうな、また日済集めにやられるんだ。日済集めは俺らは
大嫌
(
だいきら
)
いだ、ナゼだと言えば、あの申しわけを
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「学校の先生なんテ、私は
大嫌
(
だいきら
)
いサ、ぐずぐずして眼ばかりパチつかしているところは蚊を
捕
(
つかま
)
え
損
(
そこ
)
なった
疣蛙
(
えぼがえる
)
みたようだ」とは
曾
(
かつ
)
て自分を
罵
(
のの
)
しった言葉。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
チッバ
何
(
なん
)
ぢゃ、
拔
(
ぬ
)
いてゐながら、
和睦
(
わぼく
)
ぢゃ!
和睦
(
わぼく
)
といふ
語
(
ことば
)
は
大嫌
(
だいきら
)
ひぢゃ、
地獄
(
ぢごく
)
ほどに、モンタギューの
奴等
(
やつら
)
ほどに、
汝
(
うぬ
)
ほどにぢゃ。
卑怯者
(
ひけふもの
)
め、
覺悟
(
かくご
)
せい!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「よせ、よせ。
僕
(
ぼく
)
はそんな
貯金
(
ちよきん
)
なんて、けち
臭
(
くさ
)
い、
打算的
(
ださんてき
)
なやり
方
(
かた
)
は
大嫌
(
だいきら
)
ひだ。なアに、その
時
(
とき
)
はまたその
時
(
とき
)
でどうにかなる。いや、きつと、どうにかするよ」
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
けれども、ひよどりは、先生を
大嫌
(
だいきら
)
ひでした。毎日、じっと先生の腹の中に居るのでしたが、もう、それを見るのもいやでしたから、いつも目をつぶってゐました。
鳥箱先生とフウねずみ
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
玄竹
(
げんちく
)
、
辯
(
べん
)
ちやらが
大嫌
(
だいきら
)
ひでござりますで、
正直
(
しやうぢき
)
なところ、
殿樣
(
とのさま
)
ほどのお
奉行樣
(
ぶぎやうさま
)
は
昔
(
むかし
)
からございません。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
もしもし、馬の脚だけは
勘忍
(
かんにん
)
して下さい。わたしは馬は
大嫌
(
だいきら
)
いなのです。どうか
後生
(
ごしょう
)
一生のお願いですから、人間の脚をつけて下さい。ヘンリイ
何
(
なん
)
とかの脚でもかまいません。
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「う、う、う……」と低く
唸
(
うな
)
る声がした。木之助はぎくりとした。犬が
大嫌
(
だいきら
)
いだったのだ。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
もう
此樣
(
こん
)
な
話
(
はな
)
しは
廢
(
よ
)
しにして
陽氣
(
ようき
)
にお
遊
(
あそ
)
びなさりまし、
私
(
わたし
)
は
何
(
なに
)
も
沈
(
しづ
)
んだ
事
(
こと
)
は
大嫌
(
だいきら
)
ひ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
なぜかと云って、
亡
(
な
)
くなった父親の陽気で派手な性質を誰よりも濃く受け継いでいる彼女は、家の中の淋しいことが
大嫌
(
だいきら
)
いで、いつも
賑
(
にぎ
)
やかに若やいで暮して行きたかったからであった。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
アハヽヽ
精神
(
たましい
)
を籠めた処が分りましたか、
私
(
わっちゃ
)
ア自慢をいう事ア
大嫌
(
だいきら
)
いだが、それさえ分れば
宜
(
よ
)
うがす、
此様
(
こんな
)
に瑕が付いちゃア道具にはなりませんから、持って帰って其の内に見付かり次第
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そんな
憂鬱
(
ゆううつ
)
な顔をしないでよ。わたし、人に同情されることなんか
大嫌
(
だいきら
)
い」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
「
虚言
(
うそ
)
仰しゃい。
譬
(
たと
)
えばネ熱心でも、貴君のような同権論者は私ア
大嫌
(
だいきら
)
い」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
彼の言ってることを
軽蔑
(
けいべつ
)
するようなふうをした。それから突然怒りだして、編み針を彼の頭に投げつけ、帰ってゆけと怒鳴り、
大嫌
(
だいきら
)
いだと叫んだ。そして両手に顔を隠した。彼は帰っていった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
おれは文章がまずい上に字を知らないから手紙を書くのが
大嫌
(
だいきら
)
いだ。またやる所もない。しかし清は心配しているだろう。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
はっきり
判
(
わか
)
ります。
私達
(
わたくしたち
)
は
気
(
き
)
の
荒
(
あ
)
らい、
惨
(
むご
)
い
人間
(
にんげん
)
が
大嫌
(
だいきら
)
いでございます。そんな
人間
(
にんげん
)
だと
私達
(
わたくしたち
)
は
決
(
けっ
)
して
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
せませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「私はこの猫という奴が
大嫌
(
だいきら
)
いですが、本家でもって無理に貰ってくれッて、連れて来やした」
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そ、それが
五分
(
ごぶ
)
と
間
(
ま
)
がない、
目
(
め
)
も
鼻
(
はな
)
も
口
(
くち
)
も
一所
(
いつしよ
)
に、
僕
(
ぼく
)
の
顏
(
かほ
)
とぴつたりと
附着
(
くツつ
)
きました、——あなたのお
住居
(
すまひ
)
の
時分
(
じぶん
)
から
怪猫
(
ばけねこ
)
が
居
(
ゐ
)
たんでせうか……
一體
(
いつたい
)
猫
(
ねこ
)
が
大嫌
(
だいきら
)
ひで、いえ
可恐
(
おそろし
)
いので。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
己
(
おい
)
らは
痘痕
(
あばた
)
と
濕
(
しつ
)
つかきは
大嫌
(
だいきら
)
ひと
力
(
ちから
)
を
入
(
い
)
れるに、
主人
(
あるじ
)
の
女
(
をんな
)
は
吹出
(
ふきだ
)
して、
夫
(
そ
)
れでも
正
(
しよう
)
さん
宜
(
よ
)
く
私
(
わたし
)
が
店
(
みせ
)
へ
來
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さるの、
伯母
(
おば
)
さんの
痘痕
(
あばた
)
は
見
(
み
)
えぬかえと
笑
(
わら
)
ふに、
夫
(
そ
)
れでもお
前
(
まへ
)
は
年寄
(
としよ
)
りだもの
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
姿色
(
きりょう
)
は少し劣る代り、遊芸は一通り出来て、それでいて、おとなしく、
愛想
(
あいそ
)
がよくて、お政に云わせれば、如才の無い
娘
(
こ
)
で、お勢に云わせれば、旧弊な
娘
(
むすめ
)
、お勢は
大嫌
(
だいきら
)
い、母親が
贔負
(
ひいき
)
にするだけに
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「だって、僕は、猫や、犬や、
獅子
(
しし
)
や、
虎
(
とら
)
は、
大嫌
(
だいきら
)
ひなんです。」
鳥箱先生とフウねずみ
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「だってあなたはあの人は
大嫌
(
だいきら
)
いだって言っていたじゃないの?」
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「何だかそんなこといっていたけれど、
私
(
あたい
)
あんな男
大嫌
(
だいきら
)
いさ。」
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
友人を相手に心理研究をやるような奴を、僕は
大嫌
(
だいきら
)
いです。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
元来僕は漢学が好で随分興味を有って漢籍は
沢山
(
たくさん
)
読んだものである。今は英文学などをやって居るが、其頃は英語と来たら
大嫌
(
だいきら
)
いで手に取るのも
厭
(
いや
)
な様な気がした。
落第
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
第二の農夫 しかし王女はあの王様が
大嫌
(
だいきら
)
いだと云う
噂
(
うわさ
)
だぜ。
三つの宝
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「意地悪! 私
大嫌
(
だいきら
)
いよ。」
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「積極的ってどうするの。
御世辞
(
おせじ
)
を使うの。妾御世辞は
大嫌
(
だいきら
)
いよ。兄さんも御嫌いよ」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あたしは毛虫は
大嫌
(
だいきら
)
い。」
手紙
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
したがって詩とか哲学とかいう文字も、月の世界でなければ役に立たない夢のようなものとして、ほとんど一顧に
価
(
あたい
)
しないくらいに
見限
(
みかぎ
)
っていた。その上彼は
理窟
(
りくつ
)
が
大嫌
(
だいきら
)
いであった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「……そんな
頓珍漢
(
とんちんかん
)
な、処分は
大嫌
(
だいきら
)
いです」とつけたら、職員が一同笑い出した。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
野だは
大嫌
(
だいきら
)
いだ。こんな
奴
(
やつ
)
は
沢庵石
(
たくあんいし
)
をつけて海の底へ
沈
(
しず
)
めちまう方が日本のためだ。赤シャツは声が気に食わない。あれは持前の声をわざと気取ってあんな優しいように見せてるんだろう。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
嫌
常用漢字
中学
部首:⼥
13画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫