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前兆
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ぜんてう
ふりがな文庫
“
前兆
(
ぜんてう
)” の例文
惜
(
をし
)
まず
嘆
(
なげ
)
きしが偖ては前夜の夢は此
前兆
(
ぜんてう
)
にて有りけるか然し憑司殿か案内こそ心得ぬ豫て役人を
拵
(
こしら
)
へての
惡巧
(
わるだく
)
みか如何せんと
獨
(
ひと
)
り氣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
乃至
(
ないし
)
は
眞夜中
(
まよなか
)
に
馬
(
うま
)
の
鬣
(
たてがみ
)
を
紛糾
(
こぐらか
)
らせ、
又
(
また
)
は
懶惰女
(
ぶしゃうをんな
)
の
頭髮
(
かみのけ
)
を
滅茶滅茶
(
めちゃめちゃ
)
に
縺
(
もつ
)
れさせて、
解
(
と
)
けたら
不幸
(
ふかう
)
の
前兆
(
ぜんてう
)
ぢゃ、なぞと
氣
(
き
)
を
揉
(
も
)
まするもマブが
惡戲
(
いたづら
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
事
(
こと
)
あつて
後
(
のち
)
にして、
前兆
(
ぜんてう
)
を
語
(
かた
)
るのは、
六日
(
むいか
)
の
菖蒲
(
あやめ
)
だけれども、そこに、あきらめがあり、
一種
(
いつしゆ
)
のなつかしみがあり、
深切
(
しんせつ
)
がある。あはれさ、はかなさの
情
(
じやう
)
を
含
(
ふく
)
む。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
豊
(
とよ
)
は
長吉
(
ちやうきち
)
が久しい以前から
屡
(
しば/\
)
学校を休む
為
(
た
)
めに自分の
認印
(
みとめいん
)
を
盗
(
ぬす
)
んで
届書
(
とゞけしよ
)
を
偽造
(
ぎざう
)
してゐた事をば、暗黒な運命の
前兆
(
ぜんてう
)
である
如
(
ごと
)
く、声まで
潜
(
ひそ
)
めて長々しく物語る………
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
此
(
この
)
船
(
ふね
)
の
主長
(
しゆちやう
)
ともいふべき
船長
(
せんちやう
)
が
船橋
(
せんけう
)
より
墮落
(
ついらく
)
して、
心
(
こゝろ
)
の
不快
(
ふくわい
)
を
抱
(
いだ
)
き、
顏
(
かほ
)
に
憤怒
(
ふんぬ
)
の
相
(
さう
)
を
現
(
あら
)
はしたなど、
或
(
ある
)
意味
(
いみ
)
からいふと、
何
(
なに
)
か
此
(
この
)
弦月丸
(
げんげつまる
)
に
禍
(
わざはひ
)
の
起
(
おこ
)
る
其
(
その
)
前兆
(
ぜんてう
)
ではあるまいかと
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
前兆
(
ぜんてう
)
だつたぜ——
俺
(
おら
)
あ
確
(
たしか
)
に
前兆
(
ぜんてう
)
だつたと
思
(
おも
)
ふんだがね。あの
前
(
まへ
)
の
晩
(
ばん
)
から
曉方
(
あけがた
)
までの
椋鳥
(
むくどり
)
の
騷
(
さわ
)
ぎやうと
言
(
い
)
つたら、なあ、
婆
(
ばあ
)
さん。……ぎやあ/\ぎやあ/\
夜一夜
(
よつぴて
)
だ。——お
前
(
まへ
)
さん。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
實際
(
じつさい
)
無※
(
ばか
)
な
事
(
こと
)
には
相違
(
さうゐ
)
ないのだが、それが
偶然
(
ぐうぜん
)
にも
符合
(
ふがふ
)
して、
今
(
いま
)
になつて
考
(
かんが
)
へると、
恰
(
あだか
)
も
※去
(
くわこ
)
の
樣々
(
さま/″\
)
なる
厄難
(
やくなん
)
の
前兆
(
ぜんてう
)
であつたかの
如
(
ごと
)
く、
甞
(
かつ
)
て
朝日島
(
あさひじま
)
の
生活中
(
せいくわつちう
)
、
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
に
此事
(
このこと
)
を
語
(
かた
)
つた
時
(
とき
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
願ひける偖又傳吉方にては
斯
(
かゝ
)
ることの有りとは
夢
(
ゆめ
)
にも知らざれども
所謂
(
いはゆる
)
物の
前兆
(
ぜんてう
)
ならんとお專が見たる
夢
(
ゆめ
)
の
惡
(
あ
)
しければ
夫
(
をつと
)
傳吉に此事を
語
(
かた
)
り其
吉凶
(
きつきよう
)
を
猿島川
(
さるしまがは
)
の向ひなる卜ひ者へ出向はれ身の上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
恁
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
風雲
(
ふううん
)
は、
加能丸
(
かのうまる
)
既往
(
きわう
)
の
航海史上
(
かうかいしじやう
)
珍
(
めづら
)
しからぬ
現象
(
げんしやう
)
なれども、(
一人坊主
(
ひとりばうず
)
)の
前兆
(
ぜんてう
)
に
因
(
よ
)
りて
臆測
(
おくそく
)
せる
乘客
(
じやうかく
)
は、
恁
(
かゝ
)
る
現象
(
げんしやう
)
を
以
(
もつ
)
て
推
(
すゐ
)
すべき、
風雨
(
ふうう
)
の
程度
(
ていど
)
よりも、
寧
(
むし
)
ろ
幾十倍
(
いくじふばい
)
の
恐
(
おそれ
)
を
抱
(
いだ
)
きて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
冬
(
ふゆ
)
の
事
(
こと
)
での、
其
(
そ
)
の
前兆
(
ぜんてう
)
べい、
八尺余
(
はつしやくよ
)
も
積
(
つも
)
つた
雪
(
ゆき
)
が
一晩
(
ひとばん
)
に
融
(
と
)
けて、びしや/\と
消
(
き
)
えた。あれ
松
(
まつ
)
が
蒼
(
あを
)
いわ、と
言
(
い
)
ふ
内
(
うち
)
に、
天
(
てん
)
も
地
(
ち
)
も
赤黒
(
あかぐろ
)
く
成
(
な
)
つて、
活
(
い
)
きものと
言
(
い
)
ふ
活
(
いき
)
ものは、
泥
(
どろ
)
の
上
(
うへ
)
を
泳
(
およ
)
いだての。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二
本目
(
ほんめ
)
を
吸
(
す
)
ひつけた
時
(
とき
)
、
彼
(
かれ
)
は
不安
(
ふあん
)
の
念
(
ねん
)
を
禁
(
きん
)
じ
得
(
え
)
ないのであつた。……
不思議
(
ふしぎ
)
な
伴侶
(
みちづれ
)
である。
姿
(
すがた
)
に
色
(
いろ
)
を
凝
(
こ
)
らした、
朦朧
(
もうろう
)
とした
女
(
をんな
)
の
抱合
(
だきあ
)
つた
影
(
かげ
)
は、
汽車
(
きしや
)
に
事變
(
じへん
)
のあるべき
前兆
(
ぜんてう
)
ではないのであらうか。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
不※
(
ふと
)
、
獨言
(
ひとりごと
)
のやうに、
且
(
か
)
つ
何
(
なに
)
かの
前兆
(
ぜんてう
)
を
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つたやうに
女
(
をんな
)
が
言
(
い
)
ふ。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“前兆”の意味
《名詞》
ある出来事が起こる前触れ。
(出典:Wiktionary)
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常用漢字
小2
部首:⼑
9画
兆
常用漢字
小4
部首:⼉
6画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前刻
前様
前栽
前屈
前掛