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内側
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うちがわ
ふりがな文庫
“
内側
(
うちがわ
)” の例文
三間巾の海水堀、高い厚い
巌畳
(
がんじょう
)
な土塀、土塀の
内側
(
うちがわ
)
の茂った喬木、昼間見てさえなかの様子は、見る事が出来ないといわれていた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
からすが
飛
(
と
)
び
去
(
さ
)
った
後
(
のち
)
、まもなくすずめが二、三
羽
(
ば
)
やはり
同
(
おな
)
じ
枝
(
えだ
)
にきて
止
(
と
)
まって、
窓
(
まど
)
の
内側
(
うちがわ
)
をのぞくようにしてないていました。
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
つまりあの
方
(
かた
)
を
見失
(
みうし
)
わない
様
(
よう
)
にしてみんなが
気
(
き
)
を
配
(
くば
)
ってる
証拠
(
しょうこ
)
なの。さあさ、そんなに
趾
(
あしゆび
)
を
内側
(
うちがわ
)
に
曲
(
ま
)
げないで。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「コシュパイユ、お前には左の腕の
肱
(
ひじ
)
の
内側
(
うちがわ
)
に、火薬で焼いた青い文字の日付がある。それは皇帝のカーヌ上陸の日で、一八一五年三月一日というのだ。
袖
(
そで
)
をまくってみろ。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
格子を
洩
(
も
)
れて古代の
色硝子
(
いろガラス
)
に
微
(
かす
)
かなる日影がさし込んできらきらと反射する。やがて煙のごとき幕が
開
(
あ
)
いて空想の舞台がありありと見える。窓の
内側
(
うちがわ
)
は厚き
戸帳
(
とばり
)
が垂れて昼もほの暗い。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
窓
(
まど
)
は
内側
(
うちがわ
)
から
見悪
(
みにく
)
く
鉄格子
(
てつごうし
)
を
嵌
(
は
)
められ、
床
(
ゆか
)
は
白
(
しろ
)
ちゃけて、そそくれ
立
(
だ
)
っている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
近所
(
きんじょ
)
でもよく
知
(
し
)
つていることですが、
老人
(
ろうじん
)
はかなりへんくつな
人物
(
じんぶつ
)
です。ひどく
用心
(
ようじん
)
ぶかくて、
昼日中
(
ひるひなか
)
でも、
門
(
もん
)
の
内側
(
うちがわ
)
に
締
(
しま
)
りがしてあり、
門柱
(
もんちゅう
)
の
呼鈴
(
よびりん
)
を
押
(
お
)
さないと、
門
(
もん
)
をあけてくれません。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
この男を、この
部屋
(
へや
)
から外に出してはならない。博士はドアを
後
(
うし
)
ろ
手
(
で
)
に開いて
廊下
(
ろうか
)
にとびだし、バタンと
閉
(
し
)
めた。カギがない。透明人間が
内側
(
うちがわ
)
から開けようとして、博士がにぎる
把手
(
とって
)
をひねった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
そのはずで、いくら、
木々
(
きぎ
)
のつぼみはふくらんできましても、この
垣根
(
かきね
)
の
内側
(
うちがわ
)
には、
暖
(
あたた
)
かな
太陽
(
たいよう
)
が
終日
(
しゅうじつ
)
照
(
て
)
らすことがなかったからであります。
小さな草と太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
垂れ布の
内側
(
うちがわ
)
で眼をとじて、早瀬は
草原
(
くさはら
)
に坐ったまま、物思いにふけっている。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
けれどそのときは、
内部
(
ないぶ
)
はしんとして
人影
(
ひとかげ
)
がなかった。ちょうどそこへ、五、六
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
らがやってきて、ガラス
戸
(
ど
)
の
内側
(
うちがわ
)
をのぞいていました。
灰色の姉と桃色の妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、
店頭
(
てんとう
)
のガラス
戸
(
ど
)
の
内側
(
うちがわ
)
には、
紅
(
あか
)
・
青
(
あお
)
・
白
(
しろ
)
・
紫
(
むらさき
)
のいろいろの
花
(
はな
)
が、いい
香気
(
こうき
)
を
放
(
はな
)
っていました。その
店
(
みせ
)
の
前
(
まえ
)
にいくと、
姉
(
あね
)
は
内側
(
うちがわ
)
をのぞきました。
灰色の姉と桃色の妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
店
(
みせ
)
には、ガラス
戸
(
ど
)
の
内側
(
うちがわ
)
に、
宝石
(
ほうせき
)
の
入
(
はい
)
った
指輪
(
ゆびわ
)
や、
金時計
(
きんどけい
)
や、
銀
(
ぎん
)
の
細工
(
さいく
)
をしたえり
飾
(
かざ
)
りや、
寒暖計
(
かんだんけい
)
や、いろいろなものが
並
(
なら
)
べてありましたが、
中
(
なか
)
にも
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
くもは、わがままかってに、
私
(
わたし
)
の
内側
(
うちがわ
)
にも、また
外側
(
そとがわ
)
にも
網
(
あみ
)
を
張
(
は
)
りました。もとより
私
(
わたし
)
に、一
言
(
ごん
)
の
断
(
ことわ
)
りもいたしません。それほど、みんなは
私
(
わたし
)
をばかにしたのです。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
草花屋
(
くさばなや
)
の
店
(
みせ
)
さきに、
河骨
(
こうほね
)
が、
小
(
ちい
)
さな
鉢
(
はち
)
の
中
(
なか
)
にはいって、ガラス
戸
(
ど
)
の
内側
(
うちがわ
)
にかざられていました。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
日
(
ひ
)
の
晩方
(
ばんがた
)
のこと、そこに、
黒
(
くろ
)
い、
短
(
みじか
)
い
洋服
(
ようふく
)
を
着
(
き
)
て、
赤
(
あか
)
いえりを
出
(
だ
)
した、
二人
(
ふたり
)
の
娘
(
むすめ
)
が
立
(
た
)
って、ガラス
窓
(
まど
)
の
内側
(
うちがわ
)
をのぞいていました。
乗合自動車
(
のりあいじどうしゃ
)
の
女車掌
(
おんなしゃしょう
)
でありました。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
垣根
(
かきね
)
の
内側
(
うちがわ
)
に、
小
(
ちい
)
さな一
本
(
ぽん
)
の
草
(
くさ
)
が
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
しました。
草
(
くさ
)
は、この
世
(
よ
)
に
生
(
う
)
まれたけれど、まだ
時節
(
じせつ
)
が
早
(
はや
)
かったものか、
寒
(
さむ
)
くて、
寒
(
さむ
)
くて、
毎日
(
まいにち
)
震
(
ふる
)
えていなければなりませんでした。
小さな草と太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、
午前
(
ごぜん
)
のうちに
出
(
で
)
かけ、
多
(
おお
)
くの
人
(
ひと
)
たちとともに、
列
(
れつ
)
をつくって
並
(
なら
)
んだが、その
長
(
なが
)
い
列
(
れつ
)
は、えんえんとして、さながら
長蛇
(
ちょうだ
)
のごとく、
運動場
(
うんどうじょう
)
の
内側
(
うちがわ
)
を
幾巡
(
いくめぐ
)
りもしたのであります。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
垣根
(
かきね
)
の
内側
(
うちがわ
)
に、
小
(
ちい
)
さな一
本
(
ぽん
)
の
草
(
くさ
)
が
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
しました。ちょうど、そのときは、
春
(
はる
)
の
初
(
はじ
)
めのころでありました。いろいろの
花
(
はな
)
が、
日
(
ひ
)
にまし、つぼみがふくらんできて、
咲
(
さ
)
きかけていた
時分
(
じぶん
)
であります。
小さな草と太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
屋敷
(
やしき
)
は、
石垣
(
いしがき
)
で
取
(
と
)
り
巻
(
ま
)
いていて、その
内側
(
うちがわ
)
には、こんもりとした
樹
(
き
)
がしげっていました。
夜
(
よ
)
が
更
(
ふ
)
けるにつれて、あたりはひっそりとしました。
月
(
つき
)
が
上
(
あ
)
がって、
青白
(
あおじろ
)
く、
野原
(
のはら
)
も
路
(
みち
)
も
彩
(
いろど
)
ったのであります。
けしの圃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、
白
(
しろ
)
い
男
(
おとこ
)
は
平気
(
へいき
)
で、やはり
線路
(
せんろ
)
の
内側
(
うちがわ
)
を
歩
(
ある
)
いていました。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“内側”の意味
《名詞》
物の中の方。
(出典:Wiktionary)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“内”で始まる語句
内
内儀
内部
内々
内証
内外
内裏
内證
内密
内輪