“こうじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小路41.0%
好餌13.7%
9.8%
柑子7.1%
工事4.4%
弘治4.4%
後事3.3%
巷路2.7%
孝二1.6%
1.6%
1.6%
垢膩1.1%
香餌1.1%
光治0.5%
康治0.5%
亨二0.5%
公示0.5%
好事0.5%
宏兒0.5%
恍爾0.5%
爻辞0.5%
狡児0.5%
葒児0.5%
講師0.5%
鏗爾0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
諸方に、篝火かがりびが立っている。暗い小路こうじには、松明たいまつがいぶっていた。道に捨てられてある武器や、人間の首や、胴などを、幾つも見た。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
好餌こうじ——余の胸に、餓えた狼が羊を見るような、衝動がこみあがってきた。盲弾めくらだまを放ったにしろ、たしか十隻はうち沈めることができる。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その日も、夜まで飲み歩いて、殆ど、性もなく、木枯らしの中を落葉と一緒に飄々ひょうひょうと吹かれながら、平河天神からこうじ町のをあてに来ると
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
福寿草だのやぶ柑子こうじだのがあるでしょうね。いつかキャベジのようなと仰云った葉牡丹はやめました、あれはいいようで何か陰気だから。
それでかれとほ利根川とねがは工事こうじへもつたのであつた。かれ自分じぶん伎倆うでたのんでる。かれ以前いぜんからもすこしづつ開墾かいこん仕事しごとをした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
弘治こうじ美濃みのの内乱に、父祖以来の明智城も火中に失って、従兄弟いとこ弥平治光春やへいじみつはると、ふたりきりで越前へ落ちて行ったものである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二世勝三郎はおわりに臨んで子らに遺言ゆいごんし、勝久を小母おばと呼んで、後事こうじを相談するがいといったそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
見送りに出た芸者、女中が、そんな風に囁き合うのを聴き流し巷路こうじの闇にまぎれ込むと、闇の夜風が、鋭く頬を撫でる。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「よし、してみようか……。」と、清吉せいきちが、脊伸せのびをして、ボタンにゆびをつけようとすると、孝二こうじは、はやごしになっていました。
子供どうし (新字新仮名) / 小川未明(著)
六日町にて白米八斗に塩鮭やこうじなどをあがない、人夫を雇いて都合五人で元の山路を帰ったところ、霧の為に路に迷い、谷間に露営して翌日午の刻頃宝川に帰着した本人の直話を長々と書き記してある。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
或は刀鑱し錐穿して之を傷つけて顧みず、碗には垢膩こうじ滓渣さいさを附して洗はず、或は之を衝撃して、玉瑕氷裂の醜を與へ、匣をば毀損し、劔をば銹花滿面ならしむるが如きは、剋殺の作用である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
勝家も、山路正国を説かすに香餌こうじをもってした。——即ち越前坂井郡の丸岡城と、その近地わせて十二万石を与えようという約束なのだ。正国はそれに目がくらんだ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
光治こうじは、しばらくそこにって、じいさんを見送みおくっていますと、その姿すがた日影ひかげいろどるあちらのもりほうえてしまったのでありました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
光治こうじははじめのうちは、そのふえ大事だいじにして、よるねむるときでもまくらもとにいて、すこしも自分じぶんからだからはなしたことはなかったのです。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
康治こうじ二年に出家して寂超じゃくちょうといい、その次の兄頼業よりなり近衛このえ天皇の蔵人くろうどであったが、久寿きゅうじゅ二年、帝崩御のとき出家して寂然じゃくぜんといい、長兄は為業ためなりといって
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
二十五歳のとき、保延ほうえん四年、和泉前司道経いずみぜんじみちつねになかだちを頼み、藤原基俊もととしの弟子となった。基俊は康治こうじ元年に世を去ったから、足かけ五年の間であった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
世良太一君の直話に拠れば、国勢学を一時「知国学」ともいうたことがあるが、これは多分杉亨二こうじ先生の案出であろうとのことである。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
冥土めいどに於けるC子の姿は無線遠視テレヴィジョンに撮られて、直ちに中央放送局へ中継なかつぎされる。娑婆ではこれを、警察庁公示こうじ事項じこうのニュースとしてC子の姿を放送する。
十年後のラジオ界 (新字新仮名) / 海野十三佐野昌一(著)
ところが、好事こうじおおし、せっかくの白河夜船しらかわよふねを、何者とも知れず、ポカーンとっぺたをはりつけて、かれの夢をおどろかさせた者がある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同じ屋敷うちに住む本家の家族は大概もう移転したあとで、あたりはひっそりしていた。わたしが部屋の外側まで来た時、母は迎えに出て来た。八歳になる甥の宏兒こうじ飛出とびだして来た。
故郷 (新字新仮名) / 魯迅(著)
よみてその奥に至れば、心事しんじ恍爾こうじとしてほとんど天外にるのおもいをなすべし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
苦節はかたくすからずの一句、えき爻辞こうじの節の上六しょうりくに、苦節、かたくすれば凶なり、とあるにもとづくといえども、口気おのずからこれ道衍の一家言なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
宿題は「園中秋草花盛開」で、蘭軒は五絶の体を以て、紫苑、秋海棠、葒児こうじ鴨跖草あふせきさう玉簪花ぎよくさんくわ地楡ちゆ沙参さじん野菊やきく秋葵しうきの諸花を詠じた。席上課題は「柬友人約中秋飲」で、蘭軒に七絶一があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その夜の夢に、神は寺の講師こうじに告げた。
鼓瑟ことのてしばしとだえ鏗爾こうじとしてしつさしおきてち、対えて曰く、三子者さんししゃよきに異なり。子曰く、何ぞいたまん、またおのおのその志をいうなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)