“よきこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
好事25.0%
能事25.0%
吉事25.0%
善事25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思へば好事よきことには泣くとぞふなる密閉室あかずのまの一件が、今宵誕辰たんしんの祝宴に悠々いう/\くわんつくすをねたみ、不快なる声を発してその快楽を乱せるならむか、あはれむべしと夜着よぎかぶりぬ。眼は眠れどもしんは覚めたり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
まは歩行あるきけるに斯る惡黨あくたううんの向事ありしにや三度に二度は必らずかちて少しく懷中ふところあたゝまりしかば彌々いよ/\能事よきことに思ひ追々大賭場おほとばへも立入博奕ばくちの仲間に入たりけり然るに六月すゑより七月へかけて四五度つゞけて打負うちまけしより又々大いに困窮こんきうなし一時勝たるせつこしらへし夫婦の衣類いるゐは申に及ばず家財かざい道具だうぐ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
遣ふ時はたちまち足が付諸司代より直に吟味と成んにより此金を資本として何ぞ吉事よきことに有付工夫をなし給へと異見しけれども佐々木は一向聞入ず湯水の如くに遣ひける故果たして松平丹波守殿此事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
にんこゝろざしをたて国家こくかため其身そのみをいたせば、満都まんとひとな動かされて梅の花さへ余栄よえいたり、人は世にひゞわたるほどの善事よきことしたきものなり、人は世に効益かうえきあたふる大人君子たいじんくんしむかひては
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)