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好事
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よきこと
見慣ひて
平生はすはに
育しは其の父母の
教訓の
至らざる所なり
取譯母は
心邪まにて
欲深く亭主庄三郎は
商賣の道は知りても
世事に
疎く
世帶は妻に
任せ
置ゆゑ妻は
好事にして
夫を
尻に
敷き身上
向を
思へば
好事には泣くとぞ
謂ふなる
密閉室の一件が、今宵
誕辰の祝宴に
悠々歓を
尽すを
嫉み、不快なる声を発して
其快楽を乱せるならむか、あはれ
忌むべしと
夜着を
被りぬ。眼は眠れども
神は覚めたり。
勞し何とも
氣毒の至りなり
以來此左京は山賊は
止申すと云ふに大膳
呵々と打笑ひ左京どの
沙彌から
長老と申し何事でも左樣
甘くは行ぬ者なり
山賊迚も其通り兎角
辛抱が
肝心なり石の上にも三年と云へば先づ/\
氣長にし給へ其内には
好事も有るべし扨また我は
今宵の留守に
勞せずして小千兩の
鳥を
“好事”の意味
《名詞》
好 事 (こうじ, こうず)
(こうじ)喜ばしいこと、幸先が良いこと。
(こうじ)善い行い。善行。
(こうず)風変わりなものを好むこと。物好きであること。
(出典:Wiktionary)