“ものずき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
好奇40.1%
物数奇13.4%
物数寄10.8%
好事10.2%
物好9.6%
好奇心2.5%
好事者2.5%
好事家1.9%
物數寄1.9%
物數奇1.3%
好事心0.6%
好奇家0.6%
好奇気0.6%
好奇者0.6%
好物0.6%
好者0.6%
物事0.6%
物好奇0.6%
酔狂0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縮緬(ちりめん)の小片(こぎれ)で叔母が好奇(ものずき)に拵えた、蕃椒(とうがらし)ほどの大きさの比翼の枕などがあった。それを見ても叔母の手頭(てさき)の器用なことが解った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
物数奇(ものずき)な座敷へ通され、薄茶(うすちゃ)を出されたり、酒を出されたり、江戸の留守居とも思われないような美しい女まで出されて取り持たれると
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
又(また)私は知る人の為(た)めに尽力したことがあります。是(こ)れは唯私の物数寄(ものずき)ばかり、決して政治上の意味を含んで居るのでも何でもない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
麦倉邸のまえには好事(ものずき)の村の男が日夜に群集するので、村役人は農事の妨げになると云って其の門前へ掲示をだした。
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼は物好(ものずき)にも自(みずか)ら進んでこの後(うし)ろ暗(ぐら)い奇人に握手を求めた結果として、もう少しでとんだ迷惑を蒙(こう)むるところであった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「お好奇心(ものずき)の結果と存じまする」「それが第一の考え違いだ。決して好奇心の結果ではない。諏訪家の恥辱を雪(そそ)ぎたいためよ」「これはこれは不思議なご諚(じょう)、私胸に落ちませぬ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その時好事者(ものずき)の村の少年が一疋の促織を飼って、自分で蟹殻青(かいかくせい)という名をつけ、毎日他の少年達と虫あわせをしていたが、その右に出るものがなかった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
敵情を探るのは探偵の係(かかり)で、戦(たたかい)にあたるものは戦闘員に限る、いうてみれば、敵愾心(てきがいしん)を起すのは常業のない閑人(ひまじん)で、進(すすん)で国家に尽すのは好事家(ものずき)がすることだ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……その玄關(げんくわん)が六疊(ろくでふ)の、右(みぎ)へ𢌞(まは)り縁(えん)の庭(には)に、物數寄(ものずき)を見(み)せて六疊(ろくでふ)と十疊(じふでふ)、次(つぎ)が八疊(はちでふ)、續(つゞ)いて八疊(はちでふ)が川(かは)へ張出(はりだ)しの欄干下(らんかんした)を、茶船(ちやぶね)は浩々(かう/\)と漕(こ)ぎ、傳馬船(てんま)は洋々(やう/\)として浮(うか)ぶ。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「しかし。それも傍(はた)から見て物數奇(ものずき)だと云はれゝば仕方がないさ。第一あんな大きな家にゐるから無駄な費用や勞力もかゝるんだ。祖母さんは小さい家で下女でも使つて樂隱居してたらいゝだらうと、僕は何時も思つてるよ。」
孫だち (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
俗に恐いもの見たさといふ好事心(ものずき)のみなり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
当座はたいして物見評判の的にもならずに過ぎたのだったが、ある好奇家(ものずき)がひょいと笠の下を覗き込んで
あのマロニエのあたりは、馬車の荷降ろしを見に来た好奇者(ものずき)でいっぱいだったそうである。
倶利伽羅(くりから)峠には、新道と故道とある。いわゆる一騎落から礪波山(となみやま)へ続く古戦場は、その故道で。これは大分以前から特別好物(ものずき)な旅客か、山伏、行者の類(たぐい)のほか、余り通らなかった。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
聞者哉(きくものかな)其趣(そのおもむ)きならば汝は立派な好男子也(いゝをとこなり)併しながら忠兵衞妻は餘程(よほど)好者(ものずき)なりと戯(たは)ふれられしかば長庵眞顏(まがほ)にて否(いや)さ世には相縁(あひえん)奇縁(きえん)と申事も御座候と申けるは如何にも不敵々々(ふて/\)しき曲者なり越前守殿如何に忠兵衞長庵の申立而已(のみ)にては胡亂(うろん)なり先月中旬(ちうじゆん)の頃(ころ)其方が妻(つま)富儀(とみぎ)長庵と密通(みつつう)の場を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「お友達かね。お前様は物事(ものずき)じゃで可(よ)いけれど、お前様のような方のお附合なさる人は、から、入ってしばらくでも居られます所じゃあござりませぬが。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
フッツリ不動様に酒を断ったについては、今まで物好奇(ものずき)で集めた瓢箪が三十六、大きいのも小さいのも、良いのも悪いのもあるが、持っているとツイ酒を入れてみたくなるし、人様に差上げても
さりながら黒衣ぬし、今日は和主は客品(かくぼん)にて、居ながら佳肴(かこう)を喰(くら)ひ得んに、なにを苦しんでか自ら猟(かり)に出で、かへつてかかる危急き目に逢ふぞ。毛を吹いて痍(きず)を求むる、酔狂(ものずき)もよきほどにしたまへ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)