好奇心ものずき)” の例文
低声こごえに教えてくれた。カッフェにいた男女が、好奇心ものずきに廊下を覗いているらしい気勢けはいがしたが、彼女が客を連れて階段をあがりかけたときに、どっと笑い声が聞えた。
碧眼 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「お好奇心ものずきの結果と存じまする」「それが第一の考え違いだ。決して好奇心の結果ではない。諏訪家の恥辱をそそぎたいためよ」「これはこれは不思議なごじょう、私胸に落ちませぬ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と言つて、好奇心ものずきに充ちた眼を光らせながら、どやどやとあとからいて往つた。
そんな所へ好奇心ものずきにお立ち入りになる理由がないことであった。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
……窩人窩人で城下の奴らが鬼のように恐れているその窩人の娘とあっては、ちょっと好奇心ものずきも起ころうというものだ。それに容貌そっぽだって相当踏める。変わった味だってあるだろう。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何んとこれでもこの企て、好奇心ものずきの結果と考えるかな
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)