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巷路
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こうじ
ふりがな文庫
“
巷路
(
こうじ
)” の例文
遼陽占領! 遼陽占領! その声はどんなに暗い汚ない
巷路
(
こうじ
)
にも、どんな深い山奥のあばら家にも、どんなあら海の中の一孤島にも聞こえた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
見送りに出た芸者、女中が、そんな風に囁き合うのを聴き流し
巷路
(
こうじ
)
の闇にまぎれ込むと、闇の夜風が、鋭く頬を撫でる。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
城の
塁濠
(
るいごう
)
は
方
(
ほう
)
六町、市街の
橋梁
(
きょうりょう
)
巷路
(
こうじ
)
とあわせて、多くは前の城主松平伊豆守の
繩取
(
なわとり
)
によるとか、織物
農穀
(
のうこく
)
の産業もゆたかで、川越の城下の繁昌はなかなかであります。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ここ本所割り下水といえば小役人と浪人の巣だが、その石原新町お
賄陸尺
(
まかないろくしゃく
)
のうら、とある
巷路
(
こうじ
)
の奥なるこの庵室は、老主玄鶯院の人柄をも見せて、おのずから浮世ばなれのした別天地をなしている。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
痙
(
ひ
)
き
攣
(
つ
)
ッて、今はもう、一あしも進めなくなるのを、やッとのことで、町家の並んだ、夜更けの
巷路
(
こうじ
)
まで出ると
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
細い
巷路
(
こうじ
)
の杉垣の奥の門と瓦屋根、それはかれにとってまことに少なからぬ
追憶
(
おもいで
)
がある。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
匕首をひらめかして、三郎兵衛、人々を
威嚇
(
いかく
)
しながら、雪之丞が身をかくしている裏庭に跳ね下り、そのまま、非常門から、暗い
巷路
(
こうじ
)
に駆け出してしまったのだった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
二条三条ある横の通りを縦に小さな
巷路
(
こうじ
)
の貫ぬいているのを発見した。新開地でもあるかのように新しくぞんざいに建てられた二階屋の軒から軒へと続いてつらなっているのを発見した。
日本橋附近
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
巷
漢検準1級
部首:⼰
9画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“巷”で始まる語句
巷
巷間
巷説
巷談
巷話
巷辺
巷勇
巷巷
巷都
巷里