請合うけあ)” の例文
やってみるがいい。請合うけあい乗りつぶすから。柱が腐っているし、木戸もボロボロだ。よほど身軽な奴でも、この上に乗ると、大きな音を
美妙斎について実は余り多くを知っていないから、私の憶測があたるか中らないかは請合うけあわないが、試みにその原因を数えようなら
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
なに、本さへ出来上つたら、請合うけあつて百五十回位は舞台にのぼせて見せるさ。一回のあがだかがざつと五千フランとして、百五十回で七十五万法。
みゑ「舅御さまも、丈助を家来とは思われんくらいと仰しゃるほど辛抱人に成った事は、私が請合うけあうから、何うか堪忍してやっておくれ」
喧嘩にもならず実に当惑して居た処に、同船中、下ノ関の商人あきんど風の男が出て来て、乃公が請合うけあうとず発言して船頭に向い
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
帳消しにすることによって次郎が現在以上の人間になれると請合うけあえない以上、今さらとやかく詮議せんぎ立てしてみても、はじまらないことなのである。
次郎物語:03 第三部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
まさか夫婦ふうふそろっても、以前いぜんのように人間臭にんげんくさ執着しゅうじゃくおこしもしまいとおもうが、どうじゃそのてん請合うけあってくれるかナ?
「そんなもんです」と、言って、フィリップは——「味は請合うけあいですよ。知り合いの百姓から買ったんですがね、大麦でふとらしたんだって言うから」
「ハハハハ、左様でございますとも、後世になれば、先生と、甲斐の徳本大人とくほんうしとを合わせて、平民医道の二柱の神として祭るものが出て来ること請合うけあいです」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかし好みと云うものも、万代不変ばんだいふへんとは請合うけあわれぬ。その証拠には御寺みてら御寺の、御仏みほとけ御姿みすがたを拝むがい。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「二人ともすっかり身をくるんでおりましたし、真暗まっくらな晩でしたし、それに私たちは皆一向に口も利きませんでしたので、それさえもお請合うけあいは出来ません。」
大丈夫お請合うけあいしますと、あんなに申上げて置きながら、何と云う失敗をしたものか、おびの言葉もありません、と、汗をびっしょりいて云うのであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「この分では、初日二日目、三日目——大した人気にきまっておりますぜ。何しろ初のぼりの親方衆の、顔見世と言うのだから、座が割れっ返る程、大入り請合うけあいだ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
たといこれを拒絶きょぜつするも真実しんじつ国と国との開戦かいせんいたらざるは請合うけあいなりとてしきりに拒絶論きょぜつろんとなえたれども、幕府の当局者は彼の権幕けんまく恐怖きょうふしてただち償金しょうきんはらわたしたり。
ただ出血おびただしく、そのため昏倒していたものと診断して、手当を加えますと、果たして、結果はまことに上乗で、まあ半月も過ぎましたら元の体となることは請合うけあい。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
世の婦人方から一斉に論難されること請合うけあいだが、しかし、斯うした気持の原型が我々の中に絶対に無いと言う方があれば、それは余りにも心理的な反省に欠けた人に違いない。
南島譚:03 雞 (新字新仮名) / 中島敦(著)
私にはその方の便宜べんぎもあるので、大江春泥の所在をつき止め、出来れば彼に意見を加えて、こんな馬鹿馬鹿しいいたずらを中止させる様に計らうからと、それはかたく請合うけあって
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ね、だからそれが記念かたみなんだ。お君さん、母様おっかさんの顔が見えたでしょう、見えたでしょう。一心におなんなさい、私がきっと請合うけあう、きっと見える。可哀相かわいそうに、名、名も知らんのか。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いや、そうじゃないよ」彼は自由にならぬ顔をいて振った。「敵機が爆弾を落として見ろ、この東京なんざ、震災当時のような混乱におちいることは請合うけあいだよ。流言は今でも盛んだ。 ...
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
きっとないと請合うけあえる位いのきたなさだが、火も炭も惜気もなく沢山持って来られるのは、肌寒き秋の旅には嬉しいものの一つである。宿から出してくれた凍りがけの茶受には手は出ない。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
折角せっかくだが、おことわりしやすよ。あっしゃァおまえさんから、この人形にんぎょう請合うけあとき、どんな約束やくそくをしたかはっきりおぼえていなさろう。——のうおせんちゃん。あのときまえんといいなすった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
などと、電車へ乗つて分れる迄諸事苦情づくめであつた。代助も気の毒になつて、そんならいへは、うちの書生にさがさせやう。なに不景気だから、大分いてるのがある筈だ。と請合うけあつて帰つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この塲合ばあひだい一にわたくしむねをうつたのは、この航海かうかいのはじめネープルスかうづるとき濱島はまじまかたやくして、夫人ふじんその愛兒あいじとのうへは、わたくし生命いのちけてもとかた請合うけあつたこといまこの危急ききふ塲合ばあひのぞんで
しかしたくは必ずうかがわせますよういたしましょう、と請合うけあってくれた。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と私が請合うけあった。
自責 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「あツ、親分は目が高けえ、百壽園には良いが居るんですよ。あの娘の笑顏を毎日一ぺんづつ服用すると、請合うけあひ百までも生きられる」
大「一時遁いっときのがれに請合うけあって、し此の事を御舎弟附の方々かた/\へ内通でもいたすと、貴様のたくへ踏込んで必ず打斬うちきるぞ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この手紙の上書うわがきにあるところへ届けてくれと申しました故、わたくしは何の気もなくお請合うけあいを致しました
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、請合うけあつたやうに言つた。だが、医者の言葉通りにもかないものと見えて、病気はおもる一方だつた。
あのかたには自分がまた正気をなくしないってことはどうしてもはっきりと請合うけあえないんでしょう。
はははあんなにかた請合うけあってくだされたが、はたして懐剣かいけん遺骸いがいと一しょはかおさめてあるかしら……。』そうおもうとわたくしはどうしてもそれが気懸きがかりで気懸きがかりでたまらなくなりました。
ヒョッとわかっては大変だから、夜分私が来るから御苦労だが見て居て呉れよと頼んだら、藤野がよろしいと快く請合うけあって呉れて、ソレカラ私は其処そこの家に三晩か四晩読合よみあわせにいっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それではなんのためにこうした惨憺さんたんたる日々をたえ忍んでいるのか? 単于ぜんうに降服を申出れば重く用いられることは請合うけあいだが、それをする蘇武そぶでないことは初めから分り切っている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「検事さん。早くやらないと、青竜王の生命が請合うけあいかねますよ。——」
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それにはまことに良いお嬢さんがあります、私がきっとお世話致します、と、その場で請合うけあい、早速橋渡しをするのであるが、何を云うにも洋行の期日が迫っているのでは仕様がない、と思ったので
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
にんじん——いやに請合うけあうんだなあ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
死骸の前にあつた土瓶と湯呑——その中には請合うけあひまだ主人萬兵衞を殺した毒が殘つて居る筈のが、故意か偶然か、無造作に取り捨られてしまつたのです。
そもそも愚老の易断えきだんは、下世話げせわに申す当るも八卦はっけ当らぬも八卦の看板通り、世間の八卦見のようにきっと当ると保証も致さぬ代り、きっとはずれると請合うけあいも致さぬ。
だが、豆猿の好きなのは使ひ残しの墨汁すみの事で、文展に落選した女画家をんなゑかきの涙までも嘗めて呉れるか、うかは請合うけあはれない。豆猿は余り水つぽい物は好かないさうだから。
僕は医者でないが丸薬がんやくを丸めるぐらいの事はきっと出来るから、何卒どうか世話をしてもらいたいと云うと、岡部も私の身の有様を気の毒に思うたか、私と一緒になって腹を立てゝ容易たやすく私の云う事を請合うけあ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
と仕方がないから請合うけあいました。番頭重三郎は気の毒に思いますから
確かに、それが君のせいでなかったとは僕には請合うけあえないんだ。
相当広い会場でも、十二分に照明が出来ること請合うけあいである。
発明小僧 (新字新仮名) / 海野十三佐野昌一(著)
請合うけあって、ほか人達ひとたちよりも幸福しあわせなものにしてあげる……。
「ところで、あの娘が私へ丁寧に禮を言つて行きましたが、春日邦之助を助けてやるとでも請合うけあつたんですか」
「さればさ、うちの若先生のことでござるから、いつ帰るとお請合うけあいも致し兼ぬるで……」
幾ら普通教育が行き渡つたからといつて、狸が人間のことばを習つたといふ事も聞かないから、それが真実ほんとううかは請合うけあひかねるが、猟師はこの仕方で幾度か狸を手捕にしたと自慢をしてゐる。
長「出来やアしねえって、親方が請合うけあったのだぜ」
「いや、狂喜乱舞することは請合うけあいです」
「だから、音羽から雜司ヶ谷目白へかけての信心は大變なものですよ。あの邊へ行つてうつかり鐵心道人の惡口でも言はうものなら、請合うけあひ袋叩きにされる」