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此様
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こん
ふりがな文庫
“
此様
(
こん
)” の例文
旧字:
此樣
嗚呼、
斯
(
か
)
かる有様では、最早永久に早慶試合の復活は絶望と見るの他はあるまい。
嘆又嘆
(
たんまたゝん
)
!学生界の為に
此様
(
こん
)
な
不埒千万
(
ふらちせんばん
)
な事はない。
野球界奇怪事 早慶紛争回顧録
(新字旧仮名)
/
吉岡信敬
(著)
何の因果で
此様
(
こん
)
な
可厭
(
いや
)
な
想
(
おもい
)
をさせられる事か、其は
薩張
(
さっぱり
)
分らないが、唯此
可厭
(
いや
)
な
想
(
おもい
)
を忍ばなければ、学年試験に及第させて貰えない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
角「縁は縁だが、
此様
(
こん
)
な事になっては悪縁だねえ、さア此処に金が五十両あるから、これで
身形
(
みなり
)
を整えて、立派なお
士
(
さむれえ
)
になって下せえ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「私は
又
(
また
)
不思議な物でも通るかと思つて
悚然
(
ぞっ
)
とした、お
媼
(
ばあ
)
さん、
此様
(
こん
)
な
処
(
ところ
)
に一人で居て、昼間だつて
怖
(
おそろ
)
しくはないのですか。」
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
遮莫
(
さもあれ
)
おれにしたところで、
憐
(
いとお
)
しいもの
可愛
(
かわゆい
)
ものを残らず振棄てて、山超え川越えて三百里を
此様
(
こん
)
なバルガリヤ三
界
(
がい
)
へ来て、餓えて、
凍
(
こご
)
えて
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
▼ もっと見る
勧めて無理な勉強をさして、
此様
(
こん
)
な事になってしまって、まことに
済
(
す
)
みません、と
詫
(
わ
)
ぶる外に彼等は
慰
(
なぐさ
)
めの言を知らなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
唯の風邪でないから
此様
(
こん
)
なに長くかかったのだ。忠公が悪い。忠公と
釣魚
(
つり
)
に行ったら忠公は游ごうじゃないかと言い出した。乃公は
游泳
(
およぎ
)
を知らない。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
『丁度、行違ひに
御成
(
おなん
)
なすつたんでせう。』とお志保は
少許
(
すこし
)
顔を
紅
(
あか
)
くして、『まあ御上りなすつて下さいませんか、
此様
(
こん
)
な見苦しい処で
御座
(
ござい
)
ますけれど。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此林中には立木と草のあるばかり、流星が
此処
(
ここ
)
で消えたとて何んの不思議な物が落ちて居るものか、
好奇
(
ものずき
)
に
此様
(
こん
)
な気味の悪い森林に入るよりは
此儘
(
このまま
)
此処から家に帰り
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
でも
此様
(
こん
)
な
筈
(
はず
)
では無かツたがと、
躍起
(
やつき
)
となツて、
行
(
や
)
る
點
(
とこ
)
まで
行
(
や
)
ツて
見
(
み
)
る、
我慢
(
がまん
)
で行ツて見る。
仍且
(
やツぱり
)
駄目
(
だめ
)
だ。
頭
(
てん
)
で
調子
(
てうし
)
が出て來ない。
揚句
(
あげく
)
に
草臥
(
くたび
)
れて了ツて、
悲観
(
ひくわん
)
の
嘆息
(
ためいき
)
だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
とかく
此様
(
こん
)
な変な文句が額なんぞには書いてあるものだ、と
放下
(
はうげ
)
して仕舞つて、又そこらを見ると、床の間では無い、一方の七八尺ばかりの広い壁になつてゐるところに
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
雨季で夕立の多い加減もあらうが、
此様
(
こん
)
な好都合づくめの航海は珍らしいと船員が驚いて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
此の
稀
(
まれ
)
な紀念会を御家の御別荘で開くことが出来、奥様の御出席をも得たと云ふ、
此様
(
こん
)
な嬉しいことは覚えませぬので、
心
(
しん
)
から神様に感謝致すので御座いますよ、ホヽヽヽ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
『
此様
(
こん
)
な
不美
(
まずい
)
のを買ツたりして、気の利かないツて無いです。』と罪を細君に
嫁
(
か
)
す。客は
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
其
(
それ
)
とも
此様
(
こん
)
なのが
実際
(
じつさい
)
に
幸福
(
かうふく
)
なので、
私
(
わたし
)
の
考
(
かんが
)
へてゐた
事
(
こと
)
が、
分
(
ぶん
)
に
過
(
す
)
ぎたのかも
知
(
し
)
れぬ。が、これで一
生
(
しやう
)
続
(
つゞ
)
けば
先
(
まづ
)
無事
(
ぶじ
)
だ。
熱
(
あつ
)
くもなく
冷
(
つめた
)
くもなし、
此処
(
こゝ
)
らが
所謂
(
いはゆる
)
平温
(
へいおん
)
なのであらう。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「お
前
(
めへ
)
は何だ? 何処の
者
(
もん
)
だ?
此様
(
こん
)
な帽子を誰に
拵
(
こせ
)
へて貰つた?」
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
此様
(
こん
)
な時には、お光の心は如何様に淋しくあわれに感じたであろう。
漁師の娘
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
恋には人間の真髄が動く、とか聴かされて、又感服した。
其他
(
そのた
)
まだ
種々
(
いろいろ
)
聴かされて一々感服したが、
此様
(
こん
)
な事は皆
愚言
(
たわごと
)
だ、
世迷言
(
よまいごと
)
だ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
長「べらぼうめ、気が違ってたまるもんか、
此様
(
こん
)
な下手な親方に附いていちゃア
生涯
(
しょうげえ
)
仕事の上りッこがねえから、己の方から断るんだ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「君は
命拾
(
いのちびろい
)
をしたぞ! もう大丈夫。
脚
(
あし
)
を一本お貰い申したがね、何の、君、
此様
(
こん
)
な
脚
(
あし
)
の一本
位
(
ぐらい
)
、何でもないさねえ。君もう口が
利
(
き
)
けるかい?」
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
昨年の春頼まれもせぬ葛城家の使者としてお馨さんの実家に約婚の許諾を獲に往った彼は、一年もたゝぬに
此様
(
こん
)
な用事で二たび其家を訪おうとは思わなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「阿父様、不思議と云えば不思議でしょう、
此様
(
こん
)
な箱が森林の中に落ちて居りました」と答えた。
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
真正に寝かして置く積りと見えて、着物を出してくれないから、乃公は
寝衣
(
ねまき
)
の上に敷布を
被
(
かぶ
)
った。下には大勢人が詰めかけているから
此様
(
こん
)
な
風体
(
なり
)
をして行けば直ぐに捉まる。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
さてあらためて飲み干したる酒盃とつて源太は
擬
(
さ
)
し、
沈黙
(
だんまり
)
で居る十兵衞に対ひ、十兵衞、先刻に富松を態〻遣つて
此様
(
こん
)
な所に来て貰つたは、何でも無い、実は仲直り仕て貰ひたくてだ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
併し、
此様
(
こん
)
なのでも、二十枚も挙げると、…………さうですね、一貫目より出ますから、
魚籃
(
びく
)
の中は、中々賑かですよ。鮒は全体おとなしい魚で、たとひ鈎に懸ツても、余り暴れんです。
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
考へて見ると
老女
(
おば
)
さん、ほんとに世の中は面白いものねエ、かうした処でお目に
懸
(
かゝ
)
つて、
此様
(
こん
)
なお世話さまにならうなどとは、夢にも思やしないんですもの、此頃中の
私
(
わたし
)
の心と云ふものは、老女さん
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
家
(
うち
)
へ帰るに半月掛る! 何だと云つて
此様
(
こん
)
な遠方へ来た事か。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
時々ふと気が変って、
此様
(
こん
)
な女に関係しては結果が面白くあるまいと危ぶむ。
其側
(
そのそば
)
から直ぐ又今夜こそは是が非でもという気になる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
と云いながらプツーリと癇癪紛れに下男の首を
討落
(
うちおと
)
しました。奉公人はいゝ面の皮で、悪い所へ奉公をすると
此様
(
こん
)
な目に遇います。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ああ
此様
(
こん
)
な筈ではなかったものを。戦争に
出
(
で
)
たは別段悪意があったではないものを。
出
(
で
)
れば成程人殺もしようけれど、
如何
(
どう
)
してかそれは忘れていた。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
「オヤ不思議だこと、
先刻
(
さっき
)
の流星が
此様
(
こん
)
な物を落して行ったのではありますまいか、不思議と云えば此箱こそ実に不思議なもの、持って帰って
阿父様
(
おとうさま
)
に御覧に入れましょう」
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
此様
(
こん
)
なですから、また御目にかゝる事の出来得る日は近きにある事と思います。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
今時分、人一人通ろうようは無い
此様
(
こん
)
なところの雪の中を、何処を雪が降っているというように、寒いも淋しいも知らぬげに、
昂然
(
こうぜん
)
として又悠然として田舎の方から歩いて来る者があった。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
主『鮒は、大きくなると、皆
此様
(
こん
)
な風になるです。そして、泥川のと違ひ、鱗に
胡麻班
(
ごまぶち
)
など付いてなくて、青白い銀色の光り、そりやア美しいです。話し
許
(
ばか
)
りじやいかんから、君
解
(
ほぐ
)
してくれ給へ。』
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
如何して
此様
(
こん
)
な処へ来る気になつたらう?
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
百両なんてえ金を持ってる
気遣
(
きづけ
)
えはねえ、彼様な奴が
盗賊
(
どろぼう
)
だか
何
(
な
)
んだか知れやアしない、
此様
(
こん
)
な大きな石を入れて置きやアがって
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……それが世に無くて、
此様
(
こん
)
なところにある、……
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
其の
容体
(
ようだい
)
が
頗
(
すこぶ
)
る
大柄
(
おおへい
)
ですから、長二は
此様
(
こん
)
な人に話でもしかけられては面倒だ、此の間に帰ろうと思いまして
暇乞
(
いとまごい
)
を致しますと
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此の前に来た時は
此様
(
こん
)
なに
瘠
(
やせ
)
てはいなかったが、何も食べさせはせず、薬一服
煎
(
せん
)
じて呑ませる了簡もなく、出歩いてばっかり居る奴だから
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
角「
私
(
わし
)
も斯ういう事になるんなら話合いにしたものを、
打擲
(
ぶちなぐ
)
るべえと思ったら
此様
(
こん
)
な事になってしまって、誠に気の毒だ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わっち
)
は家根屋の清次と云って、お母さんは御存じでございやすが、
此様
(
こん
)
な三尺に
広袖
(
ひろそで
)
ではきまりが悪いから、
明日
(
あした
)
でも参ってお目にかゝりましょう
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此様
(
こん
)
な小せえ子に敵の討てる訳もなしするから、
若
(
も
)
し剣術でも習いてえなら、私の御主人筋の人が剣術が
偉
(
えれ
)
えから
其処
(
そけ
)
へ往って稽古をさせてよ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
毎度また
彼
(
あれ
)
を
御贔屓
(
ごひいき
)
に遊ばして有難う存じます、宜くまア
此様
(
こん
)
な狭い汚ない所へ入らっしゃいました、何時も蔭でおうわさばかり致して居ますの
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何
(
ど
)
ういう訳でそんな
軽率
(
かるはずみ
)
な事をしたのだえ、無分別の事ではないかえ、私に言い
悪
(
にく
)
ければ家内にでも云って呉れゝば
此様
(
こん
)
な事にはならないものを
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何うしてお筆さんが泥坊などをする様な
娘
(
こ
)
でない事は誰でも知ってる、
夫
(
それ
)
に
此様
(
こん
)
な事になるというのは
私
(
わし
)
には
些
(
ちっ
)
とも訳が分らねえ、お上は
盲目
(
めくら
)
だ。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
三「
此様
(
こん
)
な物を持って来たって仕様がねえ、買ったって百か二百で買える物を持って来て、是で
幾許
(
いくら
)
ばかり欲しいのだ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
藤「実はこれ/\の悪党の為に
騙
(
だま
)
されて
此様
(
こん
)
な難に遭いましたが、
従者
(
とも
)
の
下婢
(
おんな
)
岩と申すのは、何う致しましたか、
何卒
(
どうぞ
)
お
探
(
たず
)
ねなすって下さいまし」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兄でもからもう面目
次第
(
しでえ
)
もねえ、じゃア後で
遣
(
や
)
っ付けやしょう、
此様
(
こん
)
な嬉しい事アござえやせん……何でえ
然
(
そ
)
う立って見やアがんな、
彼方
(
あっち
)
へ行け
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
右「えゝ、そんなお
身形
(
みなり
)
にお成りなさいまして、
此様
(
こん
)
な山の中にお出でなさいますか、お
情
(
なさけ
)
ない事でございますなア」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
權「それは御免を願いてえもんで、
私
(
わし
)
には出来ませんよ、へえ、
此様
(
こん
)
な窮屈な思いをするのは御免だと初手から断ったら、白酒屋さんの、えゝ……」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“此様”で始まる語句
此様所