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居所
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ゐどころ
ふりがな文庫
“
居所
(
ゐどころ
)” の例文
僕は去年××へ來てから、
郷里
(
くに
)
へ
居所
(
ゐどころ
)
を知らせて置かなかつたんです。まさか今頃
父
(
おやぢ
)
が死なうとは思ひませんでしたからねえ。
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
さて我山中に入り
場所
(
ばしよ
)
よきを
見立
(
みたて
)
、木の
枝
(
えだ
)
藤蔓
(
ふぢつる
)
を以て
仮
(
かり
)
に
小屋
(
こや
)
を作りこれを
居所
(
ゐどころ
)
となし、おの/\犬を
牽
(
ひき
)
四方に
別
(
わかれ
)
て熊を
窺
(
うかゞ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
虫
(
むし
)
の
居所
(
ゐどころ
)
で
赫
(
くわつ
)
とも
為
(
し
)
たがの、
考
(
かんが
)
えて
見
(
み
)
れば、お
前様
(
めえさま
)
は、
唯
(
たゞ
)
言托
(
ことづけ
)
を
頼
(
たの
)
まれたばかりの
事
(
こと
)
よ。
何
(
なに
)
も
喰
(
く
)
つて
懸
(
かゝ
)
るには
当
(
あた
)
らなんだか。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おゝ、
御坊
(
ごばう
)
、をしへて
下
(
くだ
)
され、
此
(
この
)
肉體
(
にくたい
)
の
何
(
ど
)
のあたりに、
予
(
わし
)
の
醜穢
(
けがらは
)
しい
名
(
な
)
は
宿
(
やど
)
ってゐるぞ? さ、をしへて
下
(
くだ
)
され、
其
(
その
)
憎
(
にく
)
い
居所
(
ゐどころ
)
を
切裂
(
霧さ
)
いてくれう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それから奥、
東照宮
(
とうせうぐう
)
の
境内
(
けいだい
)
の方へ向いた
部屋々々
(
へや/″\
)
が
家内
(
かない
)
のものの
居所
(
ゐどころ
)
で、食事の時などに集まる広間には、
鏡中看花館
(
きやうちゆうかんくわくわん
)
と云ふ
匾額
(
へんがく
)
が
懸
(
か
)
かつてゐる。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
門
(
もん
)
は
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
開
(
あけ
)
つ
放
(
ぱな
)
しだから
敲
(
たゝ
)
く
世話
(
せわ
)
も
入
(
いら
)
ず、
二人
(
ふたり
)
はずん/\と
内
(
うち
)
へ
入
(
はひ
)
つて
見
(
み
)
たが
草木
(
くさき
)
が
縱横
(
じゆうわう
)
に
茂
(
しげ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのでラクダルの
居所
(
ゐどころ
)
も
一寸
(
ちよつと
)
知
(
し
)
れなかつた。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は、
片山
(
かたやま
)
の
同志
(
どうし
)
のK
氏
(
し
)
の
家
(
うち
)
に
身
(
み
)
を
寄
(
よ
)
せて、
彼
(
かれ
)
の
居所
(
ゐどころ
)
を
搜
(
さが
)
してゐたが、その
彼
(
かれ
)
が、I
刑務所
(
けいむしよ
)
の
未決監
(
みけつかん
)
にゐると
判
(
わか
)
つたのは、
行方不明
(
ゆくへふめい
)
になつてから、
半年
(
はんとし
)
もの
後
(
のち
)
だつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
もしそれが
非常
(
ひじよう
)
の
地震
(
ぢしん
)
だと
判斷
(
はんだん
)
されたならば、
自分
(
じぶん
)
の
居所
(
ゐどころ
)
の
如何
(
いかん
)
によつて
處置方法
(
しよちほう/\
)
が
變
(
かは
)
られなければなるまい。それについては、
以下
(
いか
)
の
各項
(
かくこう
)
に
於
(
おい
)
て
細説
(
さいせつ
)
するつもりである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
和尚はそのお礼として、来世で自分に特別上等の
居所
(
ゐどころ
)
を取持つてくれる程の信用はないにしても、今少し叮嚀な挨拶があつても善かりさうなものだ。と、伝兵衛は少し言葉に
角
(
かど
)
を立てた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
故
(
ゆゑ
)
に
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
て
時
(
とき
)
を
知
(
しる
)
には
先
(
ま
)
づ
短針
(
たんしん
)
の
指
(
さ
)
す
所
(
ところ
)
を
見
(
み
)
て、
次
(
つ
)
ぎに
長針
(
ちやうしん
)
の
居所
(
ゐどころ
)
を
見
(
み
)
るべし。
譬
(
たと
)
へば
短針
(
たんしん
)
の
指
(
さ
)
す
所
(
ところ
)
、九
時
(
じ
)
と十
時
(
じ
)
との
間
(
あひだ
)
にして
長針
(
ちやうしん
)
の
指
(
さ
)
す
所
(
ところ
)
、二
時
(
じ
)
の
處
(
ところ
)
なれば九
時
(
じ
)
過
(
す
)
ぎ十
分時
(
ぶんじ
)
なりと
云
(
い
)
ふことなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
荒
(
あら
)
まし尋ねたれども何分父の
居所
(
ゐどころ
)
は
相知
(
あひしれ
)
申さず
何時迄
(
いつまで
)
も
仇
(
あだ
)
に月日を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その時分は、まだ
居所
(
ゐどころ
)
もきまらず、それつきりになつてたんだ
光は影を
(新字新仮名)
/
岸田国士
(著)
僕は去年××へ来てから、
郷里
(
くに
)
へ
居所
(
ゐどころ
)
を知らせて置かなかつたんです。まさか今頃
父
(
おやぢ
)
が死なうとは思ひませんでしたからねえ。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
手を
下
(
くだ
)
さずして熊を
捕
(
とる
)
の上
術
(
じゆつ
)
也。是は熊の
居所
(
ゐどころ
)
による也。これらは
樵夫
(
せうふ
)
も
折
(
をり
)
によりてはする事也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
蛇
(
くちなは
)
の
料理
(
れうり
)
鹽梅
(
あんばい
)
を
潛
(
ひそ
)
かに
見
(
み
)
たる
人
(
ひと
)
の
語
(
かた
)
りけるは、(
應
(
おう
)
)が
常住
(
じやうぢう
)
の
居所
(
ゐどころ
)
なる、
屋根
(
やね
)
なき
褥
(
しとね
)
なき
郷
(
がう
)
屋敷田畝
(
やしきたんぼ
)
の
眞中
(
まんなか
)
に、
銅
(
あかゞね
)
にて
鑄
(
い
)
たる
鼎
(
かなへ
)
(に
類
(
るゐ
)
す)を
裾
(
す
)
ゑ、
先
(
ま
)
づ
河水
(
かはみづ
)
を
汲
(
く
)
み
入
(
い
)
るゝこと
八分目
(
はちぶんめ
)
餘
(
よ
)
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
聞
(
きゝ
)
夫は又何故に
惡漢
(
わるもの
)
と知りながら教へては
遣
(
やら
)
ざりしぞ聞が如きにては
實
(
まこと
)
に
痛
(
いた
)
はしき事なりと云に八五郎
否
(
いな
)
道中の
雲介
(
くもすけ
)
駕籠舁
(
かごかき
)
などと申ものは今日は
此所
(
ここ
)
に居ると思へば
翌
(
あす
)
は大坂へ參り又は東海道へ
稼
(
かせぎ
)
に
歩行
(
あるき
)
少しも
居所
(
ゐどころ
)
の極らぬ
奴輩
(
やつばら
)
ゆゑ
若
(
もし
)
奴等
(
きやつら
)
が仕事の
邪魔
(
じやま
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“居所”の意味
《名詞》
(きょしょ)
(いどころ)現在いる場所。
(出典:Wiktionary)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“居所”で始まる語句
居所変
居所攻
居所替