トップ
>
身軽
>
みがる
ふりがな文庫
“
身軽
(
みがる
)” の例文
旧字:
身輕
そして両者は、例の破られた窓のところへ近づいたと思うと
身軽
(
みがる
)
にそれにとびつき、すばやく外へ出てしまったのであった。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「いくら、
私
(
わたし
)
が、
身軽
(
みがる
)
に
方々
(
ほうぼう
)
を
飛
(
と
)
びまわるからといって、どうして、
家
(
うち
)
の
内
(
なか
)
のことまでがわかりましょう……。それは、
無理
(
むり
)
というものですよ。」
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
身軽
(
みがる
)
くボートをとびおりた富士男は、腰刀を右手にぬき、左手に銃をにぎって、火光をたよりに
灌木林
(
かんぼくばやし
)
をわけすすんだ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
いくらケメトスが
身軽
(
みがる
)
だからといって、三百尺の上から飛び下りられるわけはありません。そんなことをしたら体が粉みじんになると言って、人々は口をそろえて止めました。
彗星の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
いつもならば、路銀だけを
懐中
(
ふところ
)
に残し、後の金は
悉皆
(
しっかい
)
、長崎表へ
為替
(
かわせ
)
に組んで、
身軽
(
みがる
)
になって江戸を立つ頃であったが、清吉は、五月になっても、まだ深川に日を暮していた。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
枝
(
えだ
)
から枝へうつるときはその羽をひらいたのさえわからないくらい早く、青ぞらを
向
(
むこ
)
うへ飛んで行くときは一つのふるえる点のようだ。それほどこれらの鶯やひわなどは
身軽
(
みがる
)
でよく飛ぶ。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
その晩、大きな
舞踏室
(
ぶとうしつ
)
で、王女は影とダンスしました。王女も身が軽いのに、でも影はもっともっと
身軽
(
みがる
)
で、こんなに身の軽い人をあいてに、王女はまだおどったことはありませんでした。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
馬
(
うま
)
は
売
(
う
)
つたか、
身軽
(
みがる
)
になつて、
小
(
ちひ
)
さな
包
(
つゝみ
)
を
肩
(
かた
)
にかけて、
手
(
て
)
に一
尾
(
び
)
の
鯉
(
こひ
)
の、
鱗
(
うろこ
)
は
金色
(
こんじき
)
なる、
溌溂
(
はつらつ
)
として
尾
(
を
)
の
動
(
うご
)
きさうな、
鮮
(
あたら
)
しい
其
(
その
)
丈
(
たけ
)
三
尺
(
じやく
)
ばかりなのを、
腮
(
あぎと
)
に
藁
(
わら
)
を
通
(
とほ
)
して、ぶらりと
提
(
さ
)
げて
居
(
ゐ
)
た。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼の髪の毛は鬘を冠ったように黒く、彼の肌膚はいつも真白で日に焼けると云う事を知りませんでした。彼のスラリとした
精悍
(
せいかん
)
な手足は、一見して
身軽
(
みがる
)
な運動に適して居る事を想わせました。
金色の死
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
庭の内では、
蛾
(
が
)
の如く花の様な大小の
雪片
(
せっぺん
)
が、
飛
(
と
)
んだり、
刎
(
は
)
ねたり、
狂
(
くる
)
うたり、
筋斗翻
(
とんぼがえり
)
をしたり、ダンスをする様にくるりと
廻
(
まわ
)
ったり、面白そうにふざけ散らして、
身軽
(
みがる
)
に
気軽
(
きがる
)
に舞うて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
うさぎや
熊
(
くま
)
に
別
(
わか
)
れると、
金太郎
(
きんたろう
)
は
一人
(
ひとり
)
で、また
身軽
(
みがる
)
にひょいひょいと
谷
(
たに
)
を
渡
(
わた
)
ったり、
崖
(
がけ
)
を
伝
(
つた
)
わったりして、
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
山奥
(
やまおく
)
の一
軒家
(
けんや
)
に
入
(
はい
)
っていきました。そこいらには
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
がわき
出
(
だ
)
していました。
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
年
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
は三十
許
(
ばかり
)
、
身
(
み
)
には
丸味
(
まるみ
)
がかった
袖
(
そで
)
の
浅黄
(
あさぎ
)
の
衣服
(
いふく
)
を
着
(
つ
)
け、そして
膝
(
ひざ
)
の
辺
(
あたり
)
でくくった、
矢張
(
やは
)
り
浅黄色
(
あさぎいろ
)
の
袴
(
はかま
)
を
穿
(
は
)
き、
足
(
あし
)
は
草履
(
ぞうり
)
に
足袋
(
たび
)
と
言
(
い
)
った、
甚
(
はなは
)
だ
身軽
(
みがる
)
な
扮装
(
いでたち
)
でした。
頭髪
(
かみ
)
は
茶筌
(
ちゃせん
)
に
結
(
ゆ
)
っていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
黄金メダルは春木少年の身体をはなれたので、彼は
身軽
(
みがる
)
になった。彼は崖の小道を、すべるようにかけ下り、牛丸君の家の方へ走っていった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
牛
(
うし
)
を
売
(
う
)
ってしまって、百
姓
(
しょう
)
は、まったく
身軽
(
みがる
)
でありました。しかし、いままでは、たとえ
彼
(
かれ
)
が
道
(
みち
)
でないところをいこうとしても、
牛
(
うし
)
は
怪
(
あや
)
しんで、
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まったまま
歩
(
ある
)
きませんでした。
百姓の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
傘
(
からかさ
)
はぐる/\と
段
(
だん
)
にかゝる、と
苦
(
く
)
もなく
攀上
(
よぢのぼ
)
るに
不思議
(
ふしぎ
)
はない。
濃
(
こまや
)
かな
夜
(
よ
)
の
色
(
いろ
)
が
段
(
だん
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
せたやうにすら/\と
辷
(
すべ
)
らし
上
(
あ
)
げる。
気
(
き
)
の
疾
(
はや
)
い、
身軽
(
みがる
)
なのが、
案山子
(
かゝし
)
の
中
(
なか
)
にもあるにこそ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と、同時に、上からも
身軽
(
みがる
)
にヒラリヒラリと飛びおりてきた蔦之助。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんなわけで、二つのお
友
(
とも
)
だちは、どこへいったかと
思
(
おも
)
い
暮
(
く
)
らしているのですが、あなたは、
身軽
(
みがる
)
に
方々
(
ほうぼう
)
をお
歩
(
ある
)
きなさいますが、お
知
(
し
)
りにはなりませんか……。」と、
街燈
(
がいとう
)
は、いいました。
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
周到
(
しゅうとう
)
な
老臣
(
ろうしん
)
が、
臨機神速
(
りんきしんそく
)
な手くばりに、
石見守
(
いわみのかみ
)
が
寝
(
ね
)
ざめの
驚愕
(
きょうがく
)
もやや
鎮
(
しず
)
まって、ほッと、そこで
胸
(
むね
)
をなでおろしたかと思うと、
何者
(
なにもの
)
であろうか、
大廂
(
おおびさし
)
のそとがわからクルリと
身軽
(
みがる
)
にかげをかすめて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
月
(
つき
)
の
光線
(
こうせん
)
は、
身軽
(
みがる
)
にどんな
狭
(
せま
)
いところへもくぐり
込
(
こ
)
みました。またどんなものの
上
(
うえ
)
へもはいまわりました。こうして
乞食
(
こじき
)
は、
月
(
つき
)
の
助
(
たす
)
けによって、たくさんの
宝物
(
たからもの
)
を
拾
(
ひろ
)
い
集
(
あつ
)
めることができました。
塩を載せた船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
君
(
きみ
)
たち、いらないものは
捨
(
す
)
て、ごく
身軽
(
みがる
)
になっていくのだ。」
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶