トップ
>
見失
>
みうしな
ふりがな文庫
“
見失
(
みうしな
)” の例文
だが、かれはこのあいだの
戦争
(
せんそう
)
で
死
(
し
)
んだのではなかったかと
気
(
き
)
がついたので、
休
(
やす
)
んだら
聞
(
き
)
こうと
思
(
おも
)
っているうち、その
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
ってしまった。
たましいは生きている
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
たうとう
盲目
(
めくら
)
になつたペンペは、ラランの
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
ひ、
方角
(
ほうがく
)
も
何
(
なに
)
もわからなくなつて、あわてはじめたがもう
遅
(
をそ
)
かつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
保名
(
やすな
)
はいつの
間
(
ま
)
にか
狐
(
きつね
)
の
行方
(
ゆくえ
)
を
見失
(
みうしな
)
ってしまって、
心細
(
こころぼそ
)
く
思
(
おも
)
いながら、
森
(
もり
)
の中の
道
(
みち
)
をとぼとぼと
歩
(
ある
)
いて行きました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
おおぜいの人が通り道をふさいでつかまえようとしているのも見えた。わたしたちは牛を
見失
(
みうしな
)
う気づかいはないと思ったので、すこし
速力
(
そくりょく
)
をゆるめた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
男気
(
おとこけ
)
のない
奥庭
(
おくにわ
)
に、
次第
(
しだい
)
に
数
(
かず
)
を
増
(
ま
)
した
女中達
(
じょちゅうたち
)
は、お
蓮
(
れん
)
の
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
っては一
大事
(
だいじ
)
と
思
(
おも
)
ったのであろう。
老
(
おい
)
も
若
(
わか
)
きもおしなべて、
庭
(
にわ
)
の
木戸
(
きど
)
へと
歩
(
ほ
)
を
乱
(
みだ
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
切
(
きつ
)
て早くも
人込
(
ひとごみ
)
の中へ
迯込
(
にげこん
)
だり軍平も
後
(
あと
)
より
追駈
(
おつかけ
)
けれども終に
見失
(
みうしな
)
ひ切たる片袖は軍平が手に
殘
(
のこ
)
りければ奧田が前へ
持出
(
もちいで
)
て只今火附を捕へんとせし處斯の如く袖を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鞄
(
かばん
)
を
脊負
(
しよ
)
つて
来
(
き
)
たのは
木樵
(
きこり
)
の
権七
(
ごんしち
)
で、
此
(
こ
)
の
男
(
をとこ
)
は、お
浦
(
うら
)
を
見失
(
みうしな
)
つた
当時
(
たうじ
)
、うか/\
城趾
(
しろあと
)
へ
徉徜
(
さまよ
)
つたのを
宿
(
やど
)
へ
連
(
つれ
)
られてから、
一寸々々
(
ちよい/\
)
出
(
で
)
て
来
(
き
)
ては
記憶
(
きおく
)
の
裡
(
うち
)
へ
影
(
かげ
)
を
露
(
あら
)
はす。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
堂上
(
どうじょう
)
、世上の人々が、まったく義経の本心を
見失
(
みうしな
)
って、ただ
血眼
(
ちまなこ
)
に騒いでいるのもむりなかった。
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ポムペイの
遺跡
(
いせき
)
は
山
(
やま
)
の
中央
(
ちゆうおう
)
から
南東
(
なんとう
)
九粁
(
くきろめーとる
)
の
遠距離
(
えんきより
)
にあるが、これはその
時
(
とき
)
降
(
ふ
)
りつづいた
降灰
(
こうはひ
)
によつて
全部
(
ぜんぶ
)
埋沒
(
まいぼつ
)
せられ、その
後
(
ご
)
幾百年
(
いくひやくねん
)
の
間
(
あひだ
)
その
所在地
(
しよざいち
)
が
見失
(
みうしな
)
はれてゐたが
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「よし、
見失
(
みうしな
)
わないように
追掛
(
おっか
)
けよう。……この潜水服は勿体ないが、ここに捨てておけ」
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「わしら、その
子供
(
こども
)
を
見失
(
みうしな
)
って
困
(
こま
)
っております。」
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ケーは、この
犬
(
いぬ
)
はきっと
旅人
(
たびびと
)
が
連
(
つ
)
れてきた
犬
(
いぬ
)
であろう、それがこの
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
で
主人
(
しゅじん
)
を
見失
(
みうしな
)
って、こうしてうろついているのであろうと
思
(
おも
)
いました。
眠い町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おい、気をつけて、わたしの
姿
(
すたが
)
を
見失
(
みうしな
)
わないように」と親方が注意した。けれどかれの注意は
必要
(
ひつよう
)
がなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
『お
城趾
(
しろあと
)
の
方
(
はう
)
さ
行
(
い
)
つては
成
(
な
)
んねえだ。』と
云
(
い
)
つて
其
(
そ
)
の
男
(
をとこ
)
が
引取
(
ひきと
)
めました……
私
(
わたくし
)
は
家内
(
かない
)
の
姿
(
すがた
)
を
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
で
見失
(
みうしな
)
つたが、
何
(
ど
)
うも、
向
(
むか
)
ふが
空
(
そら
)
へ
上
(
あが
)
つたのではなく、
自分
(
じぶん
)
が
谷底
(
たにそこ
)
へ
落
(
お
)
ちてたらしい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こう
思
(
おも
)
いながら、
肩
(
かた
)
から、
鉄砲
(
てっぽう
)
をはずして、
弾丸
(
たま
)
をこめて、その
足跡
(
あしあと
)
を
見失
(
みうしな
)
わないようにして、ついてゆきました。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
虹
(
にじ
)
に
乘
(
の
)
つた
中年増
(
ちうどしま
)
を
雲
(
くも
)
の
中
(
なか
)
へ
見失
(
みうしな
)
つたやうな、
蒋生
(
しやうせい
)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
顏色
(
がんしよく
)
で、
黄昏
(
たそがれ
)
かゝる
門
(
もん
)
の
外
(
そと
)
に、とぼんとして
立
(
た
)
つて
見
(
み
)
たり、
首
(
くび
)
だけ
出
(
だ
)
して
覗
(
のぞ
)
いたり、ひよいと
扉
(
とびら
)
へ
隱
(
かく
)
れたり、しやつきりと
成
(
な
)
つて
引返
(
ひつかへ
)
したり
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すずめは、
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
飛
(
と
)
んで、すいと
黒
(
くろ
)
くしげったかしの
木
(
き
)
の
中
(
なか
)
へ
下
(
お
)
りると、もずはついにその
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
ってしまったので、そばの
高
(
たか
)
いすぎの
木
(
き
)
の
頂
(
いただき
)
に
下
(
お
)
りて
止
(
と
)
まりました。
もずとすぎの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あの
子
(
こ
)
は、なんで
泣
(
な
)
いていたのだろう。
母親
(
ははおや
)
にでもまぐれたのか、それとも、
友
(
とも
)
だちを
見失
(
みうしな
)
ったのか。よくそばへいって、
聞
(
き
)
いてみればよかった。」と、おじいさんは、
日
(
ひ
)
ごろ
雪の上のおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、
二人
(
ふたり
)
は、どこへいったものか、おじいさんは、
見失
(
みうしな
)
ってしまいました。
汽船の中の父と子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当