“細引:ほそびき” の例文
“細引:ほそびき”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花4
江戸川乱歩3
中里介山2
芥川竜之介2
三遊亭円朝2
“細引:ほそびき”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸3.2%
文学 > 英米文学 > 小説 物語1.7%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
七兵衛は行燈あんどんの下で麻をしごいて、それを足の指の間へはさんで小器用に細引ほそびきこしらえながら、
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
鍛冶倉はお豊をっておいて、そこに投げ出してあった細引ほそびきを拾い取ると片手に持って、金蔵を膝の下に組み敷く。
目をこらして、彼の降りて来た個所を見ると、格天井の隅の一枚が、ポッカリ黒い穴になって、そこから一本の細引ほそびきがたれている。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一男の手は風のように早く動いて職工頭をしばってある細引ほそびきをほどいて、そのぐったりした体を両腕で抱いた。
秋空晴れて (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
このさるは、だれ持主もちぬしといふのでもない、細引ほそびき麻繩あさなは棒杭ばうくひゆわえつけてあるので、あの
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それからやっと長椅子ながいすへかけると、あっけにとられた細君に細引ほそびきを持って来いと命令した。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
紫色や桃色のいなずまがぱっ/\と一しきり闇に降る細引ほそびきような太い雨を見せて光った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
新刀中での稀代きだい業物わざものの据えられてある——のはいいが、何やつの仕業しわざか、大小ふたつとも、何時の間にか強い細引ほそびき
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それと見ると、黒眼鏡の小男は、どこからか長い細引ほそびきを取出して、素早く川手氏の足元に走り寄り、いきなり足の先からグルグルと巻きつけ始めた。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
宗方善五郎の死體はまだ奧へ寢かしたまゝ。首へ卷いてあつた細引ほそびきは取り外してありますが、
二階の方は、相も変らぬ黄色のペンキで塗ってあり、階下には、馬の頸圏くびきだの、細引ほそびきだの、環麺麭バランカだのを売っている店が並んでいる。
細引ほそびきの麻縄で棒杭ぼうぐいゆわえつけてあるので、あの、湿地茸しめじたけが、腰弁当の握飯を半分ったり、坊ちゃんだの、乳母ばあやだのが
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
前の晩運び下しておいた私のトランクは、細引ほそびきが掛かつて入口のところにあつた。
私は矢庭やにわに飛出して、用意の細引ほそびきをうしろから、兄の——その私と少しも違わないふたごの片割れ——の首へまきつけると、死もの狂いで締めつけました。
ブル/\ふるえて居る新吉に構わず、細引ほそびきを取ってむこうの柱へ結び付け、惣右衞門の側へ来て寝息をうかがって、起るか起きぬかためしに小声で、
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おまけに、どう云ふ訳だか、細引ほそびきで、手も足もぐる/\巻にされてゐる。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
愈よ荷物を片付けようと云うので箪笥を細引ほそびきしばって、青山の方へもって行けば大丈夫だろう、何もただの人間を害する気遣きづかいはないからと云うので
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
立騒ぐ召つかいどもを叱りつも細引ほそびきて来さして、しかと両手をゆわえあえず奥まりたる三畳の暗き一室ひとま引立ひったてゆきてそのまま柱にいましめたり。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玄能げんのう懸矢かけや竹梯子たけばしご細引ほそびき龕灯提灯がんどうぢょうちんどらというようなものは、かねてその用意をして平間村に保管してあるから、明日
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
立騒たちさわめしつかひどもをしかりつも細引ほそびきを持て来さして、しかと両手をゆはへあへず奥まりたる三畳の暗き一室ひとま引立ひつたてゆきてそのまま柱にいましめたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「さあ、細引ほそびきの用意はいいか。」
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
狭苦しい通りを挟んで、両側の建物の出窓という出窓からは往来の上じゅう細引ほそびきを張りめぐらして、襁褸おしめ同然の襤褸ぼろ着物が一杯に懸け連ねてあるし、私のところへ来るまでにも長いお邸勤めの生活で
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
小左衞門は丈助を連れて入江に付いて一筋道をやって来ると、今船から上ったというような姿で、人足が法被はっぴを腰に巻き附け、小太い竹の息杖を突き、胴中どうなか細引ほそびきで縛った長持を二人でかつ
ああ、助かりました。あの時、針ヶ別所の山の中で、鍛冶倉かじくらの奴にひどい目にって、首へ細引ほそびききつけられましたがな、わしはまた、鍛冶倉を山刀で無暗むやみに突き立てて突き殺しましたよ。
細引ほそびきまで用意した。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なかなか大騒ぎで、大八車だいはちぐるまが三台、細引ほそびきだの滑車だの手落ちのないよう万事気を附け、岡倉校長を先導に主任の私、山田、後藤、石川、竹内、その他の助手、人足にんそくなど大勢が繰り込みましたことで、仕事は滞りなく予定の時刻の九時頃に終りました。