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息
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や
ふりがな文庫
“
息
(
や
)” の例文
今や
英夷
(
えいい
)
封豕
(
ほうし
)
長蛇
(
ちょうだ
)
、東洋を侵略し、
印度
(
インド
)
先ずその毒を蒙り、清国続いでその辱を受け、
余熖
(
よえん
)
未
(
いま
)
だ
息
(
や
)
まず、琉球に及び長崎に迫らんとす。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
対
(
こた
)
うる者はなかったから予が答えたは、まず日月出でて
爝火
(
しゃっか
)
息
(
や
)
まずと支那でいうのが西洋の「日は火を消す」と
全
(
まる
)
反対
(
あべこべ
)
で面白い。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
天罰の下るやうに、曲馬場の中から
喞筒
(
ポンプ
)
の水が迸り出た。
滔々乎
(
たう/\こ
)
として漲つて
息
(
や
)
まない。あらゆる物をよごし、やはらげ、どこまでも届く。
防火栓
(新字旧仮名)
/
ゲオルヒ・ヒルシュフェルド
(著)
そこ
退
(
のき
)
やれ。そこ退きやれ。やい、危いわえ。(門内楽声
息
(
や
)
む。老いたる男、携へ来れる大槌を挙げて烈しく門扉をうつ。)
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
彼等は久くこの
細語
(
ささめごと
)
を
息
(
や
)
めずして、その間一たびも高く
言
(
ことば
)
を
出
(
いだ
)
さざりしは、互にその
意
(
こころ
)
に
逆
(
さか
)
ふところ無かりしなるべし。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
色は死人のように青い。数秒時間呼吸の
息
(
や
)
んでいる時がある。それから
上面
(
うわつら
)
でするような、
啜
(
すす
)
るような息をする。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
濃紫が家に来た後も、香以の吉原通は
息
(
や
)
まなかった。遊に慣れたものは
燈燭
(
とうしょく
)
を
列
(
つら
)
ねた
筵席
(
えんせき
)
の趣味を忘るることを得ない。次の相手は同じ玉屋の若紫であった。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
〔譯〕自ら
彊
(
つと
)
めて
息
(
や
)
まざる
時候
(
じこう
)
は、
心地
(
しんち
)
光光明明
(
くわう/\めい/\
)
にして、何の
妄念
(
ばうねん
)
游思
(
ゆうし
)
有らん、何の
嬰累
(
えいるゐ
)
罣想
(
けさう
)
有らん。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
永い間あれほどの苦労の種だった船長は、もう
悪
(
あ
)
しき者
虐遇
(
しひたげ
)
を
息
(
や
)
める処
(註三三)
へ行ってしまった。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
故に世を去りて陰府に降らば神が彼をそこに保護して、その怒
息
(
や
)
みし後において彼を再生せしむるであろうと思いかつ望んだのである。次の十四節の前半は挿入句である。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
かつ宗教の事につきて衆人を
凌虐
(
りょうぎゃく
)
する国あらば、兵力をもってその事に与聞するも万国公法の許すところにして、あたかも国乱久しく
息
(
や
)
まず、流血
杵
(
きね
)
を
漂
(
ただよ
)
わすの日にあたり
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
その
隙
(
ひま
)
に叫声は
息
(
や
)
みたり。最初の梯子を駆け上がる時、人々は二人若くは数人の荒々しき声にて何事をか言ひ争ふを聞けり。その声は家の上層にて発したるものゝ如くなりき。
病院横町の殺人犯
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
休養は猫といえども必要である。鈴木君と迷亭君の帰ったあとは
木枯
(
こがら
)
しのはたと吹き
息
(
や
)
んで、しんしんと降る雪の夜のごとく静かになった。主人は例のごとく書斎へ引き
籠
(
こも
)
る。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
全く開通融合し、循環周流して、活動発展
息
(
や
)
むことなき文明のリングを生じたのである。
日本の文明
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
遊戯の中で将棋なども、習ひ始めてからは、生徒仲間で一番に成るまで
息
(
や
)
めなかつた。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
お由は寝床に入つてからも、五分か十分、勝手放題に怒鳴り散らして、それが
息
(
や
)
むと、
太平
(
たいへい
)
な
鼾
(
いびき
)
をかく。翌朝になれば
平然
(
けろり
)
としたもの。前夜の詫を言ふ事もあれば言はぬ事もある。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
否、吾人はこの旨味ある新食品の愈々盛んに我国に輸入せられん事を希望して
息
(
や
)
まざるものなり。古来英国の貴族及び
旅人
(
りよじん
)
は
埃及
(
エジプト
)
に於て鱷を捕へて食する事我国人の熊を捕へて食ふと異る事なし。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
かく
二七
賤
(
あや
)
しき所に入らせ給ふぞいと
恐
(
かしこ
)
まりたる事。是敷きて奉らんとて、
二八
円座
(
わらふだ
)
の
汚
(
きた
)
なげなるを
二九
清めてまゐらす。
三〇
霎時
(
しばし
)
息
(
や
)
むるほどは何か
厭
(
いと
)
ふべき。なあわただしくせそとて
休
(
やす
)
らひぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
拙者は大方の諸君が一日も早くこの宗旨に帰依して、九段の本山の大会に随喜
渇仰
(
かつごう
)
の涙を以て臨んで、用いて尽きず施して足らざる事なき大歓喜の至楽を
享
(
う
)
けられむ事を希望して
息
(
や
)
まぬものである。
謡曲黒白談
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
これに因りて
役
(
え
)
の
氣
(
け
)
悉に
息
(
や
)
みて、
國家
(
みかど
)
安平
(
やすら
)
ぎき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
見れば 長き日に 念ひつみ来し 憂は
息
(
や
)
みぬ
二、三の山名について
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
それよりはお二人の夫婦喧嘩の
息
(
や
)
んだのが
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
是
(
かく
)
の如き業の火、
熾然
(
しねん
)
として
息
(
や
)
まず
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
ある妖狐を
畜
(
か
)
って富を致す評ある人が町を通ると、生まれて数月なる犬児が吠え付き、その袖や裾に噛み付いて
息
(
や
)
まず
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
常三郎は生れて
幾
(
いくばく
)
もあらぬに失明した。しかのみならず虚弱にして
物学
(
ものまなび
)
も出来なかつた。それゆゑ常に怏々として楽まず、
動
(
やゝ
)
もすれば日夜悲泣して
息
(
や
)
まなかつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
いつまでも饒舌り
息
(
や
)
めないので、とうとう女が
側
(
そば
)
へ行って、男の
頬
(
ほお
)
をさすりながら、
微笑
(
ほほえ
)
んで云った。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
「
願
(
ねがわ
)
くは汝我を
陰府
(
よみ
)
に
蔵
(
かく
)
し、汝の
震怒
(
いかり
)
の
息
(
や
)
むまで我を
掩
(
おお
)
い、わがために
期
(
とき
)
を定めしかして我を
念
(
おも
)
い給え」(十三)とは再生の欲求の発表である。ヨブは今神の怒に会えりと信じている。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
翌くる二十四日の暁天に至りて
寂
(
せき
)
として
息
(
や
)
みぬ、誰か此風の
行衛
(
ゆくゑ
)
を知る者ぞ
人生
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
〔譯〕自ら
彊
(
つと
)
めて
息
(
や
)
まざるは天道なり、君子の
以
(
もち
)
ゐる所なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
止
(
とど
)
めを刺すまでそいつを
息
(
や
)
めないのだ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
また能く火と変じ、その竜火湿を得ればすなわち
焔
(
も
)
ゆ、水を得ればすなわち
燔
(
や
)
く、人火を以てこれを逐えばすなわち
息
(
や
)
む、竜は卵生にして思抱す〉
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
瀬田逃れて平八郎の家に至る。平八郎宇津木を殺さしめ、朝五時事を挙ぐ。昼九時北浜に至る。鴻池等を襲ふ。跡部の兵と平野橋、淡路町に闘ふ。二十日夜兵火
息
(
や
)
む。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
十九節においてヨブはこの世に生れ
来
(
きた
)
りしを
悲
(
かなし
)
み、次に二十節において言う「わが日は
幾何
(
いくばく
)
もなきにあらずや、
願
(
ねがわ
)
くは彼れ(神)しばらく
息
(
や
)
めて我を離れ我をして少しく安んぜしめんことを」
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
胡弓の音が
息
(
や
)
む。
踊手
(
おどりて
)
が足を
止
(
と
)
める。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
しかるに水王たる大虎神これを拒んだので二神争闘今に至るも
息
(
や
)
まぬと(コラン・ド・ブランチ、二八四頁)。
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
怪我は
両臂
(
りょうひじ
)
を傷めたので骨には
障
(
さわ
)
らなかったが
痛
(
いたみ
)
が久しく
息
(
や
)
まなかった。五郎作は十二月の末まで名倉へ通ったが、臂の
痹
(
しびれ
)
だけは跡に
貽
(
のこ
)
った。五十九歳の時の事である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
伝教
(
でんぎょう
)
入唐出立の際暴風大雨し諸人悲しんだから、自分所持の舎利を竜衆に施すとたちまち
息
(
や
)
んだと出づ。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
街
(
ちまた
)
の
塵
(
ちり
)
を
捲
(
ま
)
き上げては又
息
(
や
)
む午過ぎに、半日読んだ支那小説に頭を痛めた岡田は、どこへ往くと云う当てもなしに、上条の家を出て、習慣に任せて無縁坂の方へ曲がった。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
恐ろしくてその通り埋めてより国中疫病多し、王占いてかの
蟒卵
(
ぼうらん
)
を掘り出し焼き棄てると疫が
息
(
や
)
んだ。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それゆゑ自強して
息
(
や
)
まざらむと欲する意が
楮表
(
ちよへう
)
に溢れてゐる。下に其数条を続抄する。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それが群臣の耳に入ったので、多年兵を動かして人臣辛苦
息
(
や
)
まざるにこの上北海を攻むるようではとても続かぬ故王を除くべしと同意し、
瘧
(
おこり
)
を病むに乗じ
蒲団蒸
(
ふとんむし
)
にして
弑
(
しい
)
した。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
小川君は磚を卸し始めた。その時物音がぴったりと
息
(
や
)
んだそうだ。
鼠坂
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ここにおいて蛇来ってノアに、われ穴を塞いで水を止めたら何をくれるかと問うた。さいう
爾
(
なんじ
)
は何を欲するかと問い返すと、蛇洪水
息
(
や
)
んで後、われと子孫の餌として毎日一人ずつくれと答う。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
三人は風雨を
冒
(
をか
)
して、間道を東北の方向に進んだ。風雨はやう/\
午頃
(
ひるごろ
)
に
息
(
や
)
んだが、肌まで
濡
(
ぬ
)
れ
通
(
とほ
)
つて、寒さは身に
染
(
し
)
みる。
辛
(
から
)
うじて
大和川
(
やまとがは
)
の支流幾つかを渡つて、
夜
(
よ
)
に入つて
高安郡
(
たかやすごほり
)
恩地村
(
おんちむら
)
に着いた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“息”の意味
《名詞》
(ソク)息子。子。
(いき)呼吸。呼気。
(出典:Wiktionary)
“息”の解説
息(いき、breath)とは、
口や鼻から はいたりすったりする空気のこと。特に はく空気(=呼気)のほうを指す。はく息を呼気と言い、吸う息を吸気と言う。
呼吸作用。→呼吸を参照のこと。
(音声学)声帯の振動を伴わない呼気。
(複数の人がひとつのことを行う場合の)調子。リズム。「息が合う」などと使う。
芸道の深い要領。
(出典:Wikipedia)
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
“息”を含む語句
消息
休息
安息
歎息
気息
息切
太息
大息
子息
窒息
御息所
長大息
放蕩息子
息喘
静息
息絶
溜息
吐息
嘆息
息子
...