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後悔
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こうかい
ふりがな文庫
“
後悔
(
こうかい
)” の例文
私は今言った自分の言葉を
後悔
(
こうかい
)
した。心配やら、腹立たしいやらで、お巻さんに断って帰ろうと、私はその家の外から声高に叫んだ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
満月の夜だったことをハッキリと
後悔
(
こうかい
)
しました。せめて月が無ければ、こんなにまで
荒涼
(
こうりょう
)
たる
風光
(
ふうこう
)
に
戦慄
(
せんりつ
)
することはなかったでしょう。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
賢
(
けん
)
ちゃん、うまくすれば、つくかもしれないよ。」と、
清次
(
せいじ
)
は、
自分
(
じぶん
)
が、
手荒
(
てあら
)
にしたのをべつに
後悔
(
こうかい
)
するふうもなかったのです。
僕のかきの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頼長
(
よりなが
)
はまさかと
思
(
おも
)
った
夜討
(
よう
)
ちがはじまったものですから、
今更
(
いまさら
)
のようにあわてて、
為朝
(
ためとも
)
のいうことを
聞
(
き
)
かなかったことを
後悔
(
こうかい
)
しました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そういう彼女の打ち
萎
(
しお
)
れたような様子は私にはたまらないほどいじらしく見えた。
突然
(
とつぜん
)
、
後悔
(
こうかい
)
のようなもので私の胸は一ぱいになった。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
そのとき、お妃さまの
胸
(
むね
)
のなかにすくっていた思いあがりのあつい
氷
(
こおり
)
がとけて、お妃さまは心のそこから
後悔
(
こうかい
)
しました。そして
マリアの子ども
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
『およしなさい新之助さん、おまえさんはここのお高と、仲がいいって噂だが、あんな
親父
(
おやじ
)
を持って御覧じ、今に
後悔
(
こうかい
)
しますぜ』
鍋島甲斐守
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だけど、それよりさきに、ほんとうに
家
(
うち
)
へ帰りたくないのかどうか、よく考えてごらんなさい。あとで、
後悔
(
こうかい
)
するかもしれませんよ。」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
窃
(
ひそか
)
に思うにわたくしの父と母とはわたくしを産んだことを
後悔
(
こうかい
)
しておられたであろう。後悔しなければならないはずである。
西瓜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
マントルも、——(一生懸命に)いや、
空手
(
からて
)
でも助けて見せる。その時に
後悔
(
こうかい
)
しないようにしろ。(気違いのように酒場を飛び出してしまう。)
三つの宝
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「柳君!」と千三は光一の
腕
(
うで
)
をとった。「きみは
後悔
(
こうかい
)
するぞ、きみはぼくをそんな人間だと思っていたのか、きみは……」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
言ってしまってから、太郎は、とんだことを言ったと、
後悔
(
こうかい
)
しました。が、もう取り返しがつきませんでした。相手の子供は突っ込んできました。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
正三君はさっきにくらしかった
照彦
(
てるひこ
)
様がおかわいそうになった。こんなに
後悔
(
こうかい
)
しているところを見るとふみ
止
(
とど
)
まって忠義をつくさなければならない。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
はいてこなければよかったと
後悔
(
こうかい
)
するほど恥ずかしかった。女のほうでは小ツルがひとりだった。靴は、足をかわすたびにぶかぶかとぬげそうになった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
ちと遣り過ぎたようだわい——あの後すぐ、軽い
後悔
(
こうかい
)
を感じたように、玄蕃は未だにそう思っているのだった。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
人のいいおかみさんは、これを聞くと、たちまち、この男を
怪
(
あや
)
しんだり、いやがったりしたことを
後悔
(
こうかい
)
して
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「神様の
罰
(
ばち
)
だ」とかれはさけんだ。「おれは
後悔
(
こうかい
)
する。おれは後悔する。もしここから出られたら、おれはいままでした悪事のつぐないをすることをちかう。 ...
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
彼は
小父
(
おじ
)
をどんなに
見違
(
みちが
)
えていたことかと考えた。
自分
(
じぶん
)
から見違えられていたために、小父は
悲
(
かな
)
しんでいるのだと考えた。彼は
後悔
(
こうかい
)
の
念
(
ねん
)
にうたれた。こう
叫
(
さけ
)
びたい気がした。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そこで主人は、これは
不思議
(
ふしぎ
)
だと、二人のお客にまでつけつけと言ったことを
後悔
(
こうかい
)
しながら、その掛け布団だけを自分の部屋へ持って来て、そしてそれを掛けて
寝
(
ね
)
てみました。
神様の布団
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
今となっては
後悔
(
こうかい
)
先に立たずでございます、若いうちに御勉強をなさらなくてはなりません
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
学問を楽しむの意味が現われてるでないか、だから君、楽しみつつゆっくり学問するんだよ。準備ばかりでおしまいになってもはなはだしい
後悔
(
こうかい
)
のないように準備を楽しむのさ。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「たとへ
法然上人
(
ほうねんしょうにん
)
にすかされまゐらせて念仏して
地獄
(
じごく
)
におちたりとも、さらに
後悔
(
こうかい
)
すべからずさふらふ」という
親鸞
(
しんらん
)
の言葉と、
一脈
(
いちみゃく
)
相通
(
あいつう
)
ずるところがあるからなのかもしれない。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
そんな母親を蝶子はみっともないとも
哀
(
あわ
)
れとも思った。それで、母親を
欺
(
だま
)
して買食いの金をせしめたり、天婦羅の売上箱から小銭を
盗
(
ぬす
)
んだりして来たことが、ちょっと
後悔
(
こうかい
)
された。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
今ここに
記
(
しる
)
すまでもなきことなり、直ちに重井と泉に向かってその不徳を
詰責
(
きっせき
)
せしに、重井は益〻その不徳の
本性
(
ほんしょう
)
を現わしたりけれど、泉は女だけにさすがに
後悔
(
こうかい
)
せしにやあらん
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
僕は、無意味な壁ばかりを見て歩いた事をひどく
後悔
(
こうかい
)
した。人の住まっていない無数の壁を警護するために、彼女と離れて別れてまで
暮
(
くら
)
す心はない。では、どうして食って行くのだ。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
もう堪忍してやつたらいゝぢやないの! お父さんは自分が悪かつたことをきつと
後悔
(
こうかい
)
してゐるに違ひないんだから——さあ、兄さん、そんなに
疳
(
かん
)
を上げると病気になつてしまふから
父の帰宅
(新字旧仮名)
/
小寺菊子
(著)
ものめずらしがり、それはいつでも心をひく、かるいたのしみですが、いちど、それがみたされると、もうすぐ
後悔
(
こうかい
)
が、代ってやってきて、そのため高い
代価
(
だいか
)
を払わなくてはなりません。
青ひげ
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
恐れさえしなければ安全なんだ。おれは少しも
後悔
(
こうかい
)
していない。股野みたいなやつは殺されるのが当然だ。多くの人が喜んでいる。だから、おれは良心に責められることは全くないのだ。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
手前のわるい事は悪るかったと言ってしまわないうちは罪は消えないもんだ。わるい事は、手前達に
覚
(
おぼえ
)
があるだろう。本来なら寝てから
後悔
(
こうかい
)
してあしたの朝でもあやまりに来るのが本筋だ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
倶楽部長
(
くらぶちょう
)
のフランクに、ふと
冗談
(
じょうだん
)
にいったのを、とても
後悔
(
こうかい
)
したが、もういまのような大評判になっては、追いつかない。食堂へいくたびに、ブルはブルで、ぼくの小指ばかり、にらんでる。
小指一本の大試合
(新字新仮名)
/
山中峯太郎
(著)
私
(
わたくし
)
は
自分
(
じぶん
)
ながら
拙
(
へた
)
なことを
訊
(
き
)
いたとすぐ
後悔
(
こうかい
)
しましたが、しかしこれで
妖精
(
ようせい
)
とすらすら
談話
(
はなし
)
のできることが
判
(
わか
)
って、
嬉
(
うれ
)
しくてなりませんでした。
私
(
わたくし
)
はつづいて、いろいろ
話
(
はな
)
しかけました。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
東海さんの
困却
(
こんきゃく
)
をまのあたりみせられ、
些
(
いささ
)
か
後悔
(
こうかい
)
の念に
駆
(
か
)
られ、良心の
苛責
(
かしゃく
)
もひどかったときなので、ともすれば見失いそうな自分の姿を
掴
(
つか
)
まえる
為
(
ため
)
、すっかり
茫然
(
ぼうぜん
)
としていて、近くにあった
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
こがねまる (
後悔
(
こうかい
)
して)……もう死んじまった。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
こうなると知ったら、むりをしてでもネッドたちを箱自動車のうしろにでも別の車にのせて引張ってきてやるのだったと
後悔
(
こうかい
)
した。
火星探険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なるほど、へびというようなおそろしいものが、やぶの
中
(
なか
)
に
住
(
す
)
んでいることに
気
(
き
)
がつかなかったと、
敏
(
とし
)
ちゃんは
後悔
(
こうかい
)
をしました。
もののいえないもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところが、王さまは、まえにした約束のことを
後悔
(
こうかい
)
して、どうしたらこの
豪傑
(
ごうけつ
)
を
追
(
お
)
いはらえるだろうかと、またまた考えていたところでした。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
正直
(
しょうじき
)
な
弟
(
おとうと
)
を
疑
(
うたぐ
)
っていたことがわかると、にいさんは
大
(
たい
)
そう
後悔
(
こうかい
)
して、
死
(
し
)
んだ
弟
(
おとうと
)
の
体
(
からだ
)
をしっかり
抱
(
だ
)
きしめて、
血
(
ち
)
の
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
しながら
泣
(
な
)
いていました。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「それは仕方ありません。けれども僕が帰るというとすぐに
後悔
(
こうかい
)
します。僕にあやまることもあるくらいです」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
彼は肩を
聳
(
そびや
)
かし、しばらくは
何
(
なん
)
とも言わなかった。僕は
後悔
(
こうかい
)
に近いものを感じた。のみならず気まずさを
紛
(
まぎ
)
らすために何か言わなければならぬことも感じた。
彼 第二
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
親方がしかたがなかったと言ったとき、こういう考えになっていたのは
確
(
たし
)
かであった。そのうえこのことばの中には
後悔
(
こうかい
)
に
似
(
に
)
た心持ちがふくまれていたように思われた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
つまり、ズルスケは
復讐心
(
ふくしゅうしん
)
をおさえることができないで、アッカとそのむれに、こんなふうにして近づこうとしたことを、これから一生のあいだ、
後悔
(
こうかい
)
しなければならないのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
わしらも、
後悔
(
こうかい
)
しておる。ちと悪ふざけの度が過ぎました。それも、
仲間
(
なかま
)
うち——と思えばこそ、まったく、貴殿のことは、
拙者
(
せっしゃ
)
など、失礼ながら、弟のように思っておりましたからな。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それは
後悔
(
こうかい
)
でもあり、
自嘲
(
じちょう
)
でもあり、
怒
(
いか
)
りでもあった。かれは浴室に立ちこめた
濃
(
こ
)
い
湯気
(
ゆげ
)
の中にじっと
裸身
(
らしん
)
を
据
(
す
)
え、ながいこと、だれの眼にも見えない
孤独
(
こどく
)
の
狂乱
(
きょうらん
)
を演じていたのである。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
下宿の
婆
(
ばあ
)
さんの言葉を借りて云えば、正に大違いの
勘五郎
(
かんごろう
)
である。生徒があやまったのは
心
(
しん
)
から
後悔
(
こうかい
)
してあやまったのではない。ただ校長から、命令されて、形式的に頭を下げたのである。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「きみは
後悔
(
こうかい
)
するよ、生蕃はなにをするか知れないからね」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「うぬ! 血まよって、
後悔
(
こうかい
)
いたすなよ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
素六
(
そろく
)
なんざ、お前が
散々
(
さんざん
)
甘やかせていなさるようだが、今の中学生時代からしっかりしつけをして置かねえと、あとで
後悔
(
こうかい
)
するよ
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「ああ、お
金
(
かね
)
がなにになろう?」と、おばあさんは、せっかくおじいさんの
丹精
(
たんせい
)
した
花
(
はな
)
を、
金
(
かね
)
のために
売
(
う
)
ったことに
対
(
たい
)
して
後悔
(
こうかい
)
しました。
花と人間の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの時の悲しさを考えると、——白は今では帰って来たことを
後悔
(
こうかい
)
する気さえ起りました。するとその
途端
(
とたん
)
です。坊ちゃんは突然飛び上ると、大声にこう叫びました。
白
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わたしはかれがおそかれ早かれ
後悔
(
こうかい
)
して帰って来て、
刑罰
(
けいばつ
)
を受けるだろうと思っていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“後悔”の解説
後悔
(出典:Wikipedia)
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
悔
常用漢字
中学
部首:⼼
9画
“後悔”で始まる語句
後悔仕
後悔罷在候