旧字:小徑
ベンチのぐるりと並んだ花壇を抜け、彼等は常緑樹の繁った小径へ入った。どこまでも黙って歩いた。やがて竹藪の間へ来かかった。
あたしが花壇のそばの小径を歩いていますと、開け放したお隣りの二階の窓から、男と女がはげしく言い争う声がきこえて来ました。
友人の宮坂は多年の念願が成就する喜びに顔を輝かし丘の小径を靴で強く踏みしめながら稚純な勇んだ足どりで先に立って歩いた。
私はそう言って、示された方角にむかって周囲を見廻すと、そこには高低のはげしい小径があったので、まずそこを降りて行った。
わたしはやしろの境内を出るとかいどうの裏側を小径づたいにふたたびみなせ川の川のほとりへ引き返して堤の上にあがってみた。