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單純
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たんじゆん
ふりがな文庫
“
單純
(
たんじゆん
)” の例文
新字:
単純
單純
(
たんじゆん
)
なレウマチス
性
(
せい
)
の
頭痛
(
づつう
)
ではあつたが、
閭
(
りよ
)
は
平生
(
へいぜい
)
から
少
(
すこ
)
し
神經質
(
しんけいしつ
)
であつたので、
掛
(
か
)
かり
附
(
つけ
)
の
醫者
(
いしや
)
の
藥
(
くすり
)
を
飮
(
の
)
んでもなか/\なほらない。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
所詮
(
つまり
)
周三がお房を
懌
(
よろこ
)
ぶ意味が違つて、一
個
(
こ
)
の
物
(
ぶつ
)
體が一
人
(
にん
)
の婦となり、
單純
(
たんじゆん
)
は、併し
價値
(
かち
)
ある製作の資
料
(
れう
)
が、意味の深い心の
糧
(
かて
)
となつて了つた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
たゞ
老
(
おい
)
て
益々
(
ます/\
)
其教育事業
(
そのけういくじげふ
)
を
樂
(
たのし
)
み、
其
(
その
)
單純
(
たんじゆん
)
な
質素
(
しつそ
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
樂
(
たの
)
しんで
居
(
を
)
らるゝのを
見
(
み
)
ては
僕
(
ぼく
)
も
今更
(
いまさら
)
、
崇高
(
すうかう
)
の
念
(
ねん
)
に
打
(
うた
)
れたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
この見かけの極めて
單純
(
たんじゆん
)
な事件が、思ひも寄らぬ複雜なものにならうとは、錢形平次も思ひ及ばなかつたでせう。
銭形平次捕物控:147 縞の財布
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼等
(
かれら
)
はそれから
茶碗
(
ちやわん
)
も
箸
(
はし
)
もべたりと
筵
(
むしろ
)
の
上
(
うへ
)
へ
置
(
お
)
いて、
單純
(
たんじゆん
)
に
水
(
みづ
)
へ
醤油
(
しようゆ
)
を
注
(
さ
)
した
液汁
(
したぢ
)
に
浸
(
ひた
)
して
騷々敷
(
さう/″\しく
)
饂飩
(
うどん
)
を
啜
(
すゝ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
だから
苦痛
(
くつう
)
を
輕蔑
(
けいべつ
)
したり、
何事
(
なにごと
)
にも
驚
(
おどろ
)
かんなどと
云
(
い
)
つてゐられる。
其
(
そ
)
れは
甚
(
はなは
)
だ
單純
(
たんじゆん
)
な
原因
(
げんいん
)
に
由
(
よ
)
るのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それを
物
(
もの
)
を
單純
(
たんじゆん
)
に
考
(
かんが
)
へる
人
(
ひと
)
は、
悲觀的
(
ひかんてき
)
だ
涙脆
(
なみだもろ
)
い
氣持
(
きも
)
ちだといつて、いけないものとしてゐるが、
人間
(
にんげん
)
はいつもにこ/\
笑
(
わら
)
つてゐるものばかりのものではありません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
家
(
いへ
)
に
引取
(
ひきと
)
つた
小六
(
ころく
)
さへ
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
では
兄
(
あに
)
に
敬意
(
けいい
)
を
拂
(
はら
)
つてゐなかつた。
二人
(
ふたり
)
が
東京
(
とうきやう
)
へ
出
(
で
)
たてには、
單純
(
たんじゆん
)
な
小供
(
こども
)
の
頭
(
あたま
)
から、
正直
(
しやうぢき
)
に
御米
(
およね
)
を
惡
(
にく
)
んでゐた。
御米
(
およね
)
にも
宗助
(
そうすけ
)
にもそれが
能
(
よ
)
く
分
(
わか
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
問題
(
もんだい
)
は
決
(
けつ
)
してしかく
單純
(
たんじゆん
)
なものではなくして、
別
(
べつ
)
に
深
(
ふか
)
い
精神的理由
(
せいしんてきりゆう
)
があると
思
(
おも
)
ふ。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
一般
(
いつぱん
)
に
形
(
かたち
)
や
模樣
(
もよう
)
は
單純
(
たんじゆん
)
であつて、
前
(
まへ
)
のものほど
複雜
(
ふくざつ
)
でないといふことが
出來
(
でき
)
ます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
そして、いろいろ迷つた末にその題を
單純
(
たんじゆん
)
に「修道院の秋」とつけて、一
先
(
ま
)
づとぢ上げてみた。然し、私の心にはまだほんたうの滿足は來なかつた。しつくりした安心は得られなかつた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
極
(
きは
)
めて
重大
(
ぢゆうだい
)
なるまた
單純
(
たんじゆん
)
なるものを
除
(
のぞ
)
いては、
萬國
(
ばんこく
)
共通
(
けうつう
)
のものは
無
(
な
)
いのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其處
(
そこ
)
で
學校
(
がくかう
)
を
建
(
たて
)
る
決心
(
けつしん
)
が
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
に
湧
(
わい
)
たのです、
諸君
(
しよくん
)
は
彼
(
かれ
)
の
決心
(
けつしん
)
の
餘
(
あま
)
り
露骨
(
むきだし
)
で、
單純
(
たんじゆん
)
なことを
笑
(
わら
)
はれるかも
知
(
し
)
れませんが、しかし
元來
(
ぐわんらい
)
教育
(
けういく
)
のない
一個
(
いつこ
)
の
百姓
(
ひやくしやう
)
です
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
だが
私
(
わたし
)
は、
前
(
まへ
)
の
方
(
ほう
)
が
好
(
よ
)
いとおもひます。なぜなれば、『おほぎみの
御笠
(
みかさ
)
の
山
(
やま
)
』といふところに、
人
(
ひと
)
の
頭
(
あたま
)
が、もつれを
感
(
かん
)
じます。
純粹
(
じゆんすい
)
に
單純
(
たんじゆん
)
にすっきりとはひつて
來
(
こ
)
ないのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そのなかに、
彼
(
かれ
)
は
年
(
とし
)
に
合
(
あ
)
はしては
複雜
(
ふくざつ
)
な
實用
(
じつよう
)
に
適
(
てき
)
しない
頭
(
あたま
)
を
有
(
も
)
つてゐながら、
年
(
とし
)
よりも
若
(
わか
)
い
單純
(
たんじゆん
)
な
性情
(
せいじやう
)
を
平氣
(
へいき
)
で
露
(
あら
)
はす
子供
(
こども
)
ぢやないかといふ
質問
(
しつもん
)
があつた。
宗助
(
そうすけ
)
はすぐそれを
首肯
(
うけが
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
到底
(
たうてい
)
單純
(
たんじゆん
)
な
理屈
(
りくつ
)
一
遍
(
ぺん
)
で
律
(
りつ
)
することが
出來
(
でき
)
ない。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
短歌
(
たんか
)
の
出來
(
でき
)
るまでには、いろんな
形
(
かたち
)
をとほつて
來
(
き
)
てゐます。
第一
(
だいゝち
)
に、
世間
(
せけん
)
の
人
(
ひと
)
は、
短
(
みじか
)
い
單純
(
たんじゆん
)
なものが
初
(
はじ
)
めで、それが
擴
(
ひろ
)
がつて、
長
(
なが
)
い
複雜
(
ふくざつ
)
なものとなるといふ
考
(
かんが
)
へ
方
(
かた
)
の、
癖
(
くせ
)
を
持
(
も
)
つてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
單
部首:⼝
12画
純
常用漢字
小6
部首:⽷
10画
“單”で始まる語句
單衣
單
單獨
單調
單吟
單身
單物
單簡
單瓣
單一狂