元日ぐわんじつ)” の例文
松源まつげん伊予紋いよもん申付まうしつけます、おや御両人様おふたりさんからお年玉としだま有難ありがたうございます、只今たゞいますぐに、わたし元日ぐわんじつからふく/\です事よ。としたりてく。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
聞て長八は成程御道理ごもつともの事なり兄樣へ一生の別れと申せば假令たとへ元日ぐわんじつであらうが大晦日おほみそかで有うが是は行ねばならず直に今より御供おとも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
春着はるぎで、元日ぐわんじつあたり、たいしてひもしないのだけれど、つきとあしもとだけは、ふら/\と四五人しごにんそろつて、神樂坂かぐらざかとほりをはしやいで歩行あるく。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みぎごとさだめてサンデイは休日きうじつにて、商賣しやうばいつとめ何事なにごと休息きうそくすることむかしの我邦わがくに元日ぐわんじつごとし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
その坂井さかゐには元日ぐわんじつあさはや名刺めいしんだだけで、わざと主人しゆじんかほずにもんたが、義理ぎりのあるところ一日いちにちのうちにほゞ片付かたづけ夕方ゆふがたかへつてると、留守るすあひだに、坂井さかゐがちやんとてゐたので恐縮きようしゆくした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
家族うち奴等やつらげなんざぐづ/\はあせねえだ、ぢや元日ぐわんじつにやくれえにきて、みのて、圍爐裏端ゐろりばたいもえてくふ縁起えんぎなんだが、奴等やつら外聞げえぶんわりいからだなんてかしやがつから、
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
正月元日ぐわんじつさとずまひ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
しかるに御老職ごらうしよく末席ばつせきなる恩田杢殿方おんだもくどのかた一家内いつかないをさまり、妻女さいぢよていに、子息しそくかうに、奴婢ぬひともがらみなちうに、陶然たうぜんとして無事ぶじなることあたか元日ぐわんじつごとくらされさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
元日ぐわんじつ神代かみよのことも思はるゝ」と守武もりたけ発句ほつくを見まして、演題えんだいを、七福神ふくじんまゐりとつけましたので御座ござります。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
此度このたび改暦かいれきにても其譯そのわけらずして十二月の三日が正月の元日ぐわんじつになるとばかりいふて、夢中むちうにこれを夢中むちうにこれをつたへなばじつおどろくべきことなれども、平生へいぜいよりひとむべき書物しよもつ
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
元日ぐわんじつから月末つきずゑまで
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
おや、旦那だんなくおでなさいましたね、金吹町かねふきちやうさんまアらつしやいましたね、今年ことし元日ぐわんじつから縁起えんぎい事ね。乙「とき昼飯ひるめし支度したくをしてちよいと一ぱいおくれ。 ...
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
金澤かなざは正月しやうぐわつは、お買初かひぞめ、お買初かひぞめの景氣けいきこゑにてはじまる。初買はつがひなり。二日ふつか夜中よなかよりいでつ。元日ぐわんじつなん商賣しやうばいみなやすむ。初買はつがひとききそつて紅鯛べにだひとて縁起えんぎものをふ。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
日は常に元日ぐわんじつ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
天明てんめいろく丙午年ひのえうまどしは、不思議ふしぎ元日ぐわんじつ丙午ひのえうまとし皆虧かいきしよくがあつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)