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身動
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みうごき
ふりがな文庫
“
身動
(
みうごき
)” の例文
少年
(
こども
)
がこれを口に
入
(
いれ
)
るのは
指
(
ゆび
)
一本
(
いつぽん
)
動
(
うご
)
かすほどのこともない、
然
(
しか
)
し
左
(
さ
)
も
疲
(
つか
)
れ
果
(
はて
)
て
居
(
ゐ
)
る
樣
(
さま
)
で
身動
(
みうごき
)
もしない、
無花果
(
いちじく
)
は
頬
(
ほゝ
)
の
上
(
うへ
)
にのつたまゝである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
身動
(
みうごき
)
を
仕
(
し
)
たくも、不思議なるかな、
些
(
ちッ
)
とも出来んわい。其儘で暫く
経
(
た
)
つ。
竈馬
(
こおろぎ
)
の
啼
(
な
)
く
音
(
ね
)
、蜂の
唸声
(
うなりごえ
)
の外には何も聞えん。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
竟
(
つひ
)
には
溜息
(
ためいき
)
呴
(
つ
)
きてその目を閉づれば、片寝に
倦
(
う
)
める
面
(
おもて
)
を
内向
(
うちむ
)
けて、
裾
(
すそ
)
の寒さを
佗
(
わび
)
しげに
身動
(
みうごき
)
したりしが、
猶
(
なほ
)
も
底止無
(
そこひな
)
き思の
淵
(
ふち
)
は彼を沈めて
逭
(
のが
)
さざるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
いつもかかることのある際には、
一刀
(
ひとかたな
)
浴びたるごとく、
蒼
(
あお
)
くなりて
縋
(
すが
)
り寄りし、お貞は
身動
(
みうごき
)
だもなし得ざりき。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
身動
(
みうごき
)
をなさる度ごとに、
辺
(
あた
)
りを
輝
(
て
)
らすような宝石がおむねの辺やおぐしの中で、ピカピカしているのは、なんでもどこかの宴会へお
出
(
いで
)
になる処であったのでしょう。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
▼ もっと見る
で、
身體
(
からだ
)
が
甚
(
ひど
)
く
凍
(
こゞ
)
えて
了
(
しま
)
つたので、
詮方
(
せんかた
)
なく、
夕方
(
ゆふがた
)
になるのを
待
(
ま
)
つて、こツそりと
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
には
忍
(
しの
)
び
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たものゝ、
夜明
(
よあけ
)
まで
身動
(
みうごき
)
もせず、
室
(
へや
)
の
眞中
(
まんなか
)
に
立
(
た
)
つてゐた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
とうとう避難者や
弥次馬
(
やじうま
)
共の間に
挟
(
はさ
)
まれて、
身動
(
みうごき
)
もならぬようになる。頭の上へは火の子がばらばら落ちて来る。りよは涙ぐんで亀井町の手前から引き返してしまった。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
Kは脳振盪を起してその
儘
(
まゝ
)
引くり返つて死んで了つた。相手は相変らず
身動
(
みうごき
)
もしない。
酒
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
かくて熊の
身動
(
みうごき
)
をしたるに目さめてみれば、穴の口見ゆるゆゑ夜の
明
(
あけ
)
たるをしり、穴をはひいで、もしやかへるべき道もあるか、山にのぼるべき
藤
(
ふぢ
)
づるにてもあるかとあちこち見れどもなし
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
色
(
いろ
)
は
蒼白
(
まッさを
)
!……
外
(
ほか
)
にも
誰
(
たれ
)
やら? や、パリスどのまで?
剩
(
あまつ
)
さへ
血汐
(
ちしほ
)
に
浸
(
ひた
)
って?……あゝ/\、
何
(
なん
)
といふ
無慚
(
むざん
)
な
時刻
(
じこく
)
ぢゃ、
如是
(
こんな
)
あさましい
事
(
こと
)
をば一
時
(
とき
)
に
爲出來
(
しでか
)
すとは!……や、
姫
(
ひめ
)
が
身動
(
みうごき
)
爲
(
し
)
やる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其上
(
そのうへ
)
午餐を断つて、旅行するにしても、もう自分の
懐中
(
くわいちう
)
を
当
(
あて
)
にする
訳
(
わけ
)
には
行
(
い
)
かなかつた。矢張り、兄とか
嫂
(
あによめ
)
とか、もしくは
父
(
ちゝ
)
とか、いづれ反対派の
誰
(
だれ
)
かを
痛
(
いた
)
めなければ、
身動
(
みうごき
)
が
取
(
と
)
れない位地にゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
生麦酒
(
なまビイル
)
の
出入
(
だしいれ
)
をする一段高い台の上には、器械を胸の
辺
(
あたり
)
にして受持のボオイがあたかも議長席に着いたもののように正面を切って
身動
(
みうごき
)
もせず悠然と控えている
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
で、
身体
(
からだ
)
が
甚
(
ひど
)
く
凍
(
こご
)
えてしまったので、
詮方
(
せんかた
)
なく、
夕方
(
ゆうがた
)
になるのを
待
(
ま
)
って、こッそりと
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
には
忍
(
しの
)
び
出
(
で
)
て
来
(
き
)
たものの、
夜明
(
よあけ
)
まで
身動
(
みうごき
)
もせず、
室
(
へや
)
の
真中
(
まんなか
)
に
立
(
た
)
っていた。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
此莊園でラクダルはゴロリと
轉
(
ころ
)
がつたまゝ
身動
(
みうごき
)
もろくに
爲
(
せ
)
ず、
手足
(
てあし
)
をダラリ
伸
(
のば
)
したまゝ
一言
(
ひとこと
)
も
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
かず、たゞ
茫乎
(
ぼんやり
)
と
日
(
ひ
)
がな
一日
(
いちにち
)
、
年
(
ねん
)
から
年中
(
ねんぢゆう
)
、
時
(
とき
)
を
送
(
おく
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
鷹
(
たか
)
に
遭
(
あ
)
へる小鳥の如く
身動
(
みうごき
)
し
得為
(
えせ
)
で押付けられたる貫一を、風早はさすがに
憫然
(
あはれ
)
と見遣りて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ふッと眼が覚めると、薄暗い空に星影が
隠々
(
ちらちら
)
と見える。はてな、これは
天幕
(
てんと
)
の内ではない、何で俺は
此様
(
こん
)
な処へ出て来たのかと
身動
(
みうごき
)
をしてみると、足の痛さは骨に
応
(
こた
)
えるほど!
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
Kは
脳振盪
(
なうしんたう
)
を起してその
儘
(
まゝ
)
引
(
ひつ
)
くり返つて死んで
了
(
しま
)
つた。相手は相変らず
身動
(
みうごき
)
もしない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
身動
(
みうごき
)
もせず
熟
(
じつ
)
として兩足を
組
(
くん
)
で
坐
(
すわ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、
園
(
その
)
を
吹渡
(
ふきわた
)
る
生温
(
なまぬ
)
くい
風
(
かぜ
)
と、半分
焦
(
こげ
)
た芭蕉の實や
眞黄色
(
まつきいろ
)
に
熟
(
じゆく
)
した
柑橙
(
だい/\
)
の
香
(
かほり
)
にあてられて、
身
(
み
)
も
融
(
とけ
)
ゆくばかりになつて
來
(
き
)
たのである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その
挙動
(
ふるまい
)
も
朦朧
(
もうろう
)
として、
身動
(
みうごき
)
をするのが、
余所目
(
よそめ
)
にはまるで
寝返
(
ねがえり
)
をするようであった。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
してみればこれは傷の痛さに夢中で此処へ
這込
(
はいこん
)
だに違いないが、それにしても其時は此処まで
這込
(
はいこ
)
み得て、今は
身動
(
みうごき
)
もならぬが不思議、或は
射
(
や
)
られた時は一ヵ所の負傷であったが
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
と見るとお若が、手を障子にかけて
先刻
(
さっき
)
から立ったままぼんやり
身動
(
みうごき
)
もしないでいる。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と丹平は
徐
(
おもむろ
)
に。かくて自ら自分等を廊下の外に閉め出した。その扉が
背
(
せな
)
を圧するような、間近に居たから、愛吉は
身動
(
みうごき
)
をしたが、かくても失心の
体
(
てい
)
で、立ちながら、貧乏ゆるぎをぞしたりける。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
動
常用漢字
小3
部首:⼒
11画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身長
身代
身悶
身分