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豫
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あらかじ
ふりがな文庫
“
豫
(
あらかじ
)” の例文
新字:
予
此
(
この
)
遊歩
(
いうほ
)
の
間
(
あひだ
)
、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
命
(
めい
)
ずる
儘
(
まゝ
)
に、
始終
(
しじゆう
)
吾等
(
われら
)
の
前
(
まへ
)
になり、
後
(
うしろ
)
になつて、
豫
(
あらかじ
)
め
猛獸
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
の
危害
(
きがい
)
を
防
(
ふせ
)
いで
呉
(
く
)
れた、
一頭
(
いつとう
)
の
猛犬
(
まうけん
)
があつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
成
(
な
)
りたけ
遠
(
とほ
)
く
離
(
はな
)
れて、
向
(
むか
)
う
側
(
がは
)
をお
通
(
とほ
)
んなさい。
何
(
なん
)
なら
豫
(
あらかじ
)
め
其
(
そ
)
の
用心
(
ようじん
)
で、
丁
(
ちやう
)
ど
恁
(
か
)
うして
人通
(
ひとゞほ
)
りはなし——
構
(
かま
)
はず
駈出
(
かけだ
)
したら
可
(
い
)
いでせう……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
是故にこの弓の射放つものは、みな
豫
(
あらかじ
)
め定められたる
目的
(
めあて
)
にむかひて落ち、あたかも己が
的
(
まと
)
にむけられし物の如し 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
これを
頭韻
(
とういん
)
といつて、
日本
(
につぽん
)
の
歌
(
うた
)
では、
豫
(
あらかじ
)
め
計畫
(
けいかく
)
してかういふことをするのは
尠
(
すくな
)
いが、
偶然
(
ぐうぜん
)
こんな
形
(
かたち
)
の
出來
(
でき
)
ることがあります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
こう云う事もあろうかと考えて、
若
(
も
)
しも時間に余裕があったら、その間に先へ廣小路の方へ行って来ようと、
豫
(
あらかじ
)
め
手筈
(
てはず
)
を
極
(
き
)
めて置いたのである。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
冬時
(
とうじ
)
此
(
この
)
河
(
かは
)
に
灌水
(
くわんすゐ
)
を
行
(
おこな
)
ふには、
豫
(
あらかじ
)
め
身體
(
しんたい
)
を
入
(
い
)
るゝに
足
(
た
)
る
孔穴
(
こうけつ
)
を
氷
(
こほり
)
を
破
(
やぶ
)
りて
設
(
まう
)
け
置
(
お
)
き、
朝夕
(
あさゆふ
)
此
(
この
)
孔穴
(
こうけつ
)
に
身
(
み
)
を
沒
(
ぼつ
)
して
灌水
(
くわんすゐ
)
を
行
(
おこな
)
ふ。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
「それはさうだけれど……。」母は老いてはゐても、まだ目の前に迫つてもゐない死際の苦しみを今から
豫
(
あらかじ
)
め苦しんでかゝるほど餘裕のない人間ではなかつた。
仮面
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
かくてこそわれは晝間の接吻に報い得つるなれ。若し彼女主人にして
豫
(
あらかじ
)
め守護の功を測り知りたらんには、
渠
(
かれ
)
は猶一たび接吻することをも辭せざりしなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そして内から戸締りをして、
豫
(
あらかじ
)
め見定めて置いた、床下の道を潜つて歸つたといふ段取りではないか
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕は
豫
(
あらかじ
)
め云つて置くが、あの女もまたこれまで通りにするか、それとも矢ツ張り手を
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
彼等はそんな場所でものを言ひ合ふことを
豫
(
あらかじ
)
め禁じてゐたのである。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
それから
入窟
(
にふくつ
)
の
順序
(
じゆんじよ
)
を
豫
(
あらかじ
)
め
定
(
さだ
)
めた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
、
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
!
赫奕
(
かくやく
)
たる
此
(
こ
)
の
明星
(
みやうじやう
)
の
持主
(
もちぬし
)
なる、(
應
(
おう
)
)の
巨魁
(
きよくわい
)
が
出現
(
しゆつげん
)
の
機
(
き
)
熟
(
じゆく
)
して、
天公
(
てんこう
)
其
(
そ
)
の
使者
(
ししや
)
の
口
(
くち
)
を
藉
(
か
)
りて、
豫
(
あらかじ
)
め
引
(
いん
)
をなすものならむか。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
是故にいかなる
災
(
わざはひ
)
のわが身に
迫
(
せま
)
るやを聞かばわが願ひ
滿
(
み
)
つべし、これ
豫
(
あらかじ
)
め見ゆる矢はその中る力弱ければなり。 二五—二七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
無論
(
むろん
)
、
縁起的
(
えんぎてき
)
には、
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
は
信
(
しん
)
ぜられぬが、かの
亞尼
(
アンニー
)
とかいへる
老女
(
らうぢよ
)
は、
何
(
なに
)
かの
理由
(
わけ
)
で、
海賊船
(
かいぞくせん
)
が
弦月丸
(
げんげつまる
)
を
狙
(
ねら
)
つて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
をば、
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つて
居
(
を
)
つたのかも
知
(
し
)
れぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
この事件が始まる前、平次は
豫
(
あらかじ
)
め本草學者に就いて、不孝長生の藥を調べてゐたのです。
銭形平次捕物控:322 死の秘薬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
豫
(
あらかじ
)
めしつらえて置いた寝殿の奥の一と間に住まわせて
寵愛
(
ちょうあい
)
したので、翌年には早くも後の中納言敦忠である男子を生むに至り、遂には世人も此の夫人を貴んで「本院の北の方」と呼ぶようになった。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
されど何故に汝の
侶
(
とも
)
を
措
(
お
)
き汝ひとり
豫
(
あらかじ
)
め選ばれてこの
職
(
つとめ
)
を爲すにいたれるや、これわが悟り
難
(
がた
)
しとする所なり。 七六—七八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
其
(
そ
)
の一
日前
(
にちまへ
)
の
暮方
(
くれがた
)
に、
千助
(
せんすけ
)
は、
團右衞門方
(
だんゑもんかた
)
の
切戸口
(
きりどぐち
)
から、
庭前
(
ていぜん
)
へ
𢌞
(
まは
)
つた。
座敷
(
ざしき
)
に
御新姐
(
ごしんぞ
)
が
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
を、
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つての
上
(
うへ
)
。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
下手人は
豫
(
あらかじ
)
め窓の戸に細工をして、外から入つたとしても、相模屋は貧乏酒屋だつた昔から、世間の評判の良い店で、人に
怨
(
うら
)
まれる筈もなく、一番よく相模屋の世話をして居る隣りの地主で
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは
豫
(
あらかじ
)
め時平が帝としめし合わせてしたことなのであった。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
其
(
そ
)
の一
日前
(
にちまへ
)
の
暮方
(
くれがた
)
に、
元二
(
げんじ
)
は
團右衞門方
(
だんゑもんかた
)
の
切戸口
(
きりどぐち
)
から
庭前
(
にはさき
)
へ
𢌞
(
まは
)
つた、
座敷
(
ざしき
)
に
御新造
(
ごしんぞ
)
が
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
を
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つての
上
(
うへ
)
で。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大方
(
おほかた
)
は
恁
(
か
)
くあらむと、
期
(
ご
)
したることとて、
民子
(
たみこ
)
も
豫
(
あらかじ
)
め
覺悟
(
かくご
)
したから、
茶店
(
ちやみせ
)
で
草鞋
(
わらぢ
)
を
穿
(
は
)
いて
來
(
き
)
たので、
此處
(
こゝ
)
で
母衣
(
ほろ
)
から
姿
(
すがた
)
を
顯
(
あらは
)
し、
山路
(
やまぢ
)
の
雪
(
ゆき
)
に
下立
(
おりた
)
つと、
早
(
は
)
や
其
(
そ
)
の
爪先
(
つまさき
)
は
白
(
しろ
)
うなる。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
不※
(
ふと
)
、
獨言
(
ひとりごと
)
のやうに、
且
(
か
)
つ
何
(
なに
)
かの
前兆
(
ぜんてう
)
を
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つたやうに
女
(
をんな
)
が
言
(
い
)
ふ。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
豫
部首:⾗
16画
“豫”を含む語句
猶豫
豫期
豫々
豫想
豫防
天氣豫報
豫定通
豫定
豫想外
豫言者
伊豫
豫言
豫而
豫備
阿部伊豫守
豫讓
豫覺
豫感
豫知問題
豫知
...