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見定
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みさだ
ふりがな文庫
“
見定
(
みさだ
)” の例文
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
を
食
(
た
)
べに
來
(
き
)
た
蜂
(
はち
)
は
餌
(
え
)
をくはへて
巣
(
す
)
の
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
きますが、その
小
(
ちひ
)
さな
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
についた
紙
(
かみ
)
の
片
(
きれ
)
で
巣
(
す
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
を
見定
(
みさだ
)
めるのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
青か赤かむらさきか? なんとも
見定
(
みさだ
)
めのつかない火の色、
燿々
(
ようよう
)
とめぐる
火焔車
(
かえんぐるま
)
のように、虚空に円をえがいて
馳
(
か
)
けだしてきた!
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雷が落ちるのを
見定
(
みさだ
)
めれば、どれが一番高い山だかすぐにわかるし、またそれで、今まで嘘をついた山の霊を、罰するわけにもなるのです。
コーカサスの禿鷹
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
その中であやしい
黒
(
くろ
)
い
雲
(
くも
)
がいつどこからわいて
来
(
く
)
るか、それを
見定
(
みさだ
)
めるのはなかなかむずかしいことでした。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
見定
(
みさだ
)
めざりしは
殘念
(
ざんねん
)
なれども江戸の中にさへ居らば尋ぬるにも
便
(
たよ
)
りよし
然
(
さり
)
ながら
彼奴
(
かやつ
)
も
惡漢
(
しれもの
)
なれば其方と
面
(
おもて
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
二郎
(
じろう
)
はふいに
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
いて、その
人
(
ひと
)
たちがどんなようすをしたり
顔
(
かお
)
つきをしているか、
自分
(
じぶん
)
が、たいてい
想像
(
そうぞう
)
したとおりであるかと、
見定
(
みさだ
)
めようといたしました。
赤い船のお客
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
我口より申すは
如何
(
いかゞ
)
なものなれども、二十を越えてはや三歳にもなりたれば、家に洒掃の妻なくては
萬
(
よろづ
)
に
事
(
こと
)
缺
(
か
)
けて
快
(
こゝろよ
)
からず、幸ひ時頼
見定
(
みさだ
)
め置きし
女子
(
をなご
)
有れば
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
左右
(
さいう
)
を
見定
(
みさだ
)
めて、
鍋
(
なべ
)
を
片手
(
かたて
)
に
乗
(
の
)
らうとすると、
青森行
(
あをもりゆき
)
——二
等室
(
とうしつ
)
と、
例
(
れい
)
の
青
(
あを
)
に
白
(
しろ
)
く
抜
(
ぬ
)
いた
札
(
ふだ
)
の
他
(
ほか
)
に、
踏壇
(
ふみだん
)
に
附着
(
くつゝ
)
いたわきに、一
枚
(
まい
)
思懸
(
おもひが
)
けない
真新
(
まあたらし
)
い
木札
(
きふだ
)
が
掛
(
かゝ
)
つて
居
(
ゐ
)
る……
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こゝは
湯気
(
ゆげ
)
が一ぱい
籠
(
こ
)
もつてゐて、
遽
(
にはか
)
に
這入
(
はひ
)
つて
見
(
み
)
ると、しかと
物
(
もの
)
を
見定
(
みさだ
)
めることも
出來
(
でき
)
ぬ
位
(
くらゐ
)
である。その
灰色
(
はひいろ
)
の
中
(
なか
)
に
大
(
おほ
)
きい
竈
(
かまど
)
が三つあつて、どれにも
殘
(
のこ
)
つた
薪
(
まき
)
が
眞赤
(
まつか
)
に
燃
(
も
)
えてゐる。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
漸
(
やうや
)
く
見定
(
みさだ
)
めると、
龕燈
(
がんどう
)
の
光
(
ひかり
)
が
奧壁
(
おくかべ
)
に
突當
(
つきあた
)
つて、
朧月
(
おぼろつき
)
の
如
(
ごと
)
く
寫
(
うつ
)
るのである。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
産土神様
(
うぶすながみさま
)
からお
届出
(
とどけいで
)
がありますと、
大国主命様
(
おおくにぬしのみことさま
)
の
方
(
ほう
)
では、すぐに
死者
(
ししゃ
)
の
行
(
ゆ
)
くべき
所
(
ところ
)
を
見定
(
みさだ
)
め、そしてそれぞれ
適当
(
てきとう
)
な
指導役
(
しどうやく
)
をお
附
(
つ
)
けくださいますので……。
指導役
(
しどうやく
)
は
矢張
(
やは
)
り
竜神様
(
りゅうじんさま
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
が、どう云う顔をしたか、
生憎
(
あいにく
)
もう今では忘れている。いや、当時もそんなことは
見定
(
みさだ
)
める余裕を持たなかったのであろう。彼は「しまった」と思うが早いか、たちまち耳の
火照
(
ほて
)
り出すのを感じた。
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
家族には近い知人の二階屋に避難すべきを命じ置き、自分は若い者三人を
叱
(
しっ
)
して乳牛の避難にかかった。かねてここと
見定
(
みさだ
)
めて置いた高架鉄道の線路に添うた
高地
(
こうち
)
に向って牛を引き出す手筈である。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それから四五
年
(
ねん
)
たつた
今日
(
こんにち
)
、
母親
(
はゝおや
)
の
墓
(
はか
)
は
在
(
あ
)
るのか
無
(
な
)
いのかわからないと
思
(
おも
)
ふと、
何
(
なに
)
やら
急
(
きふ
)
に
見定
(
みさだ
)
めて
置
(
お
)
きたい
気
(
き
)
がして、
道子
(
みちこ
)
は
敷
(
し
)
いた
夜具
(
やぐ
)
もそのまゝにして、
飯
(
めし
)
も
食
(
く
)
はず、
明
(
あ
)
けた
窓
(
まど
)
を
閉
(
し
)
めると
共
(
とも
)
に
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
それと
見定
(
みさだ
)
めたうえで、虎船長は、こえをはりあげていった。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
仕たく思ふなり
太儀
(
たいぎ
)
ながら天氣を
見定
(
みさだ
)
め遠く
江戸廻
(
えどまは
)
りして
貰
(
もらひ
)
たしといふ杢右衞門は
頭
(
かしら
)
をかき是迄の
海上
(
かいじやう
)
の
深淺
(
しんせん
)
は
能
(
よく
)
存
(
ぞん
)
じたれば
水差
(
みづさし
)
も入らざりしが是から江戸への
海上
(
かいじやう
)
は
當所
(
たうしよ
)
にて水差を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
暗憺
(
あんたん
)
たる闇いくさ、ただものすごい太刀音と、
槍
(
やり
)
の折れる音や人のうめきがあったのみで、敵味方の
見定
(
みさだ
)
めもつかなかったが、勝負は瞬間に決したと見えて、前の
蛇形陣
(
だぎょうじん
)
は、ふたたび一
糸
(
し
)
みだれず
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その顔は——
生憎
(
あいにく
)
横向きになっているので、
見定
(
みさだ
)
めがたい!
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
殺たるは
私
(
わたく
)
しにて馬士を殺し候は平四郎なりと申故シテ松葉屋へ金を預けんとせしは如何なる故ぞと有に源八
其儀
(
そのぎ
)
は私し共を
確實
(
たしか
)
に見せ置松葉屋の
案内
(
あんない
)
大方
見定
(
みさだ
)
め候間同家の金銀
奪取
(
うばひとら
)
ん爲故と金子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
定
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当