“届出”のいろいろな読み方と例文
旧字:屆出
読み方割合
とどけい28.6%
とどけいで28.6%
とどけで14.3%
とゞけい14.3%
とどけ7.1%
とゞけいで7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例のごとく消毒衣に服を着かえて。くつを下駄にはきかえて牛舎を見廻みまわった。予は獣医に府下鵞口瘡がこうそうの模様を問うた。本月二日以来新患の届出とどけいでがないから。
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ちゃんと届出とどけいでになっているから、宝暦十二年五月二十四日宇田郡中村原町の広場に十間に二十間という杭を打った縄を張った。
相馬の仇討 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
という意味の遺書かきおきを残して、真昼間まっぴるま、家出してしまった。好人物の蟹口はこの遺書かきおきを真面目に信じて、届出とどけでなかったらしい。
衝突心理 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
親戚の者より同医にはかる所ありしに、義侠ぎけふに富める人なりければ直ちに承諾し、おのいま一子いつしだになきを幸ひ、嫡男ちやくなんとして役所に届出とゞけいでられぬ。
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
そこで二人は展覧会の事務所に届出とどけいで、それから警視庁の方へ行ったのであるが、何分秘密を要する事で、遂に橋本に依頼する事になったのである。
真珠塔の秘密 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
蟠龍軒の道場にて何者にか数多あまたの者が殺されたという届出とゞけいでがありますから早速北割下水蟠龍軒の道場へ御検視が御出張になりまして吟味いたしましたが、誰が殺したのか一向分りませぬ。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)