トップ
>
紅白
>
こうはく
ふりがな文庫
“
紅白
(
こうはく
)” の例文
赤松の間に二三段の
紅
(
こう
)
を綴った
紅葉
(
こうよう
)
は
昔
(
むか
)
しの夢のごとく散ってつくばいに近く代る代る
花弁
(
はなびら
)
をこぼした
紅白
(
こうはく
)
の
山茶花
(
さざんか
)
も残りなく落ち尽した。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今年
(
ことし
)
みたいに、
紅白
(
こうはく
)
の
花
(
はな
)
がたんと
咲
(
さ
)
いた
歳
(
とし
)
は
無
(
な
)
い。
野
(
の
)
は
一面
(
いちめん
)
に
眼
(
め
)
が
覚
(
さ
)
めるやうな
色
(
いろ
)
だ。どこへ
行
(
い
)
つても
垣根
(
かきね
)
の
上
(
うへ
)
に
主
(
しゆ
)
の
御血潮
(
おんちしほ
)
は
煌々
(
ぴかぴか
)
してゐる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
此
(
これ
)
がために
昨夜
(
ゆうべ
)
も
家
(
いへ
)
を
開
(
あ
)
けて、
今
(
いま
)
しがた
喃々
(
なん/\
)
として
別
(
わか
)
れて
來
(
き
)
た、
若旦那
(
わかだんな
)
自身
(
じしん
)
の
新情婦
(
しんいろ
)
の
美女
(
びぢよ
)
で、
婦人
(
ふじん
)
と
其處
(
そこ
)
に
兩々
(
りやう/\
)
紅白
(
こうはく
)
を
咲分
(
さきわ
)
けて
居
(
ゐ
)
たのである。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
草あやめの外には、
芍薬
(
しゃくやく
)
、紫と白と黄の
渓蓀
(
あやめ
)
、
薔薇
(
ばら
)
、
石竹
(
せきちく
)
、
矍麦
(
とこなつ
)
、
虞美人草
(
ぐびじんそう
)
、
花芥子
(
はなげし
)
、
紅白
(
こうはく
)
除虫菊
(
じょちゅうぎく
)
、皆存分に咲いて、庭も園も色々に
明
(
あか
)
るくなった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そのまえには、秋の草花、
紅白
(
こうはく
)
のお
餅
(
もち
)
、
弄具
(
おもちゃ
)
やよだれ
掛
(
かけ
)
やさまざまなお
供物
(
くもつ
)
が、いっぱいになるほどあがっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
山麓
(
さんろく
)
には、
紅白
(
こうはく
)
だんだらの
幕
(
まく
)
を
張
(
は
)
り、
天幕
(
テント
)
を
吊
(
つ
)
り、
高等官休憩所
(
かうとうくわんきうけいじよ
)
、
新聞記者席
(
しんぶんきしやせき
)
、
參觀人席
(
さんくわんにんせき
)
など
區別
(
くべつ
)
してある。
別
(
べつ
)
に
喫茶所
(
きつさじよ
)
を
設
(
まう
)
けてある。
宛然
(
まるで
)
園遊會場
(
えんいうくわいぢやう
)
だ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
紅白
(
こうはく
)
の
帽子
(
ぼうし
)
の列が東と西に向きあってならんでいます。先生がまん中で
笛
(
ふえ
)
をふきました。わあっとかん声があがります。紅白の波は向きあって進んできてぶつかります。
決闘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
長者町の筆屋の
店頭
(
みせさき
)
は、さすが町内第一の
豪家
(
ごうか
)
の棟上げだけあって、往来も出来ないほど、一ぱいの
人集
(
ひとだか
)
りだ。
紅白
(
こうはく
)
の小さな鏡餅を
撒
(
ま
)
く。小粒を紙にひねったのをまく。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
鈴は
紅白
(
こうはく
)
の
緒
(
を
)
ごと引千切られ、玉垣の下には、鈴の緒で縛られた死骸があつたと申します。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
吾等
(
われら
)
の
上陸
(
じやうりく
)
した
邊
(
へん
)
は
自然
(
しぜん
)
の
儘
(
まゝ
)
なる
芝原
(
しばゝら
)
青々
(
あをあを
)
として、
其處此處
(
そここゝ
)
に、
名
(
な
)
も
知
(
し
)
れぬ
紅白
(
こうはく
)
さま/″\の
花
(
はな
)
が
咲亂
(
さきみだ
)
れて、
南
(
みなみ
)
の
風
(
かぜ
)
がそよ/\と
吹
(
ふ
)
くたびに、
陸
(
りく
)
から
海
(
うみ
)
までえならぬ
香氣
(
にほひ
)
を
吹
(
ふ
)
き
送
(
おく
)
るなど
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
町子
(
まちこ
)
は
醉
(
よい
)
ごゝち
夢
(
ゆめ
)
のごとく
頭
(
あたま
)
をかへして
背後
(
うしろ
)
を
見
(
み
)
るに、
雲間
(
くもま
)
の
月
(
つき
)
のほの
明
(
あか
)
るく、
社前
(
しやぜん
)
の
鈴
(
すゞ
)
のふりたるさま、
紅白
(
こうはく
)
の
綱
(
つな
)
ながく
垂
(
た
)
れて
古鏡
(
こきよう
)
の
光
(
ひか
)
り
神
(
かみ
)
さびたるもみゆ、
夜
(
よ
)
あらしさつと
喜連格子
(
きつれがうし
)
に
音
(
おと
)
づるれば
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
にんげんの子がうまれしと
紅白
(
こうはく
)
のまんまろの
餅
(
もち
)
おくり来しかな
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
蒲鉾
(
かまぼこ
)
の
事
(
こと
)
をはべん、はべんをふかしと
言
(
い
)
ふ。
即
(
すなは
)
ち
紅白
(
こうはく
)
のはべんなり。
皆
(
みな
)
板
(
いた
)
についたまゝを
半月
(
はんげつ
)
に
揃
(
そろ
)
へて
鉢肴
(
はちざかな
)
に
裝
(
も
)
る。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
例刻
(
れいこく
)
に
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
神田
(
かんだ
)
の
通
(
とほ
)
りで、
門並
(
かどなみ
)
旗
(
はた
)
を
立
(
た
)
てゝ、もう
暮
(
くれ
)
の
賣出
(
うりだ
)
しを
始
(
はじ
)
めた
事
(
こと
)
だの、
勸工場
(
くわんこうば
)
で
紅白
(
こうはく
)
の
幕
(
まく
)
を
張
(
は
)
つて
樂隊
(
がくたい
)
に
景氣
(
けいき
)
を
付
(
つ
)
けさしてゐる
事
(
こと
)
だのを
話
(
はなし
)
した
末
(
すゑ
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
忍法試合
(
にんぽうじあい
)
紅白
(
こうはく
)
鞠盗
(
まりぬす
)
みの
試合
(
しあい
)
は
瞬間
(
しゅんかん
)
だった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
差覗
(
さしのぞ
)
く
軒
(
のき
)
、
行
(
ゆ
)
きずりの
垣根越
(
かきねごし
)
、
藏
(
くら
)
の
廂合
(
ひあはひ
)
まで、
目
(
め
)
に
着
(
つ
)
けば
皆
(
みな
)
花壇
(
くわだん
)
があつて、
中
(
なか
)
には
忘
(
わす
)
れたやうな、
植棄
(
うゑす
)
てたかと
思
(
おも
)
ふ、
何
(
なん
)
の
欲
(
よく
)
のないのさへ
見
(
み
)
えて、
嚴
(
いつく
)
しく
靜
(
しづ
)
かな
葉
(
は
)
は、
派手
(
はで
)
に
大樣
(
おほやう
)
なる
紅白
(
こうはく
)
の
輪
(
わ
)
を
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
紅白
(
こうはく
)
の
鞠盗
(
まりぬす
)
み
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“紅白”の解説
紅白(こうはく)とは、赤(紅)色と白色の2色。日本において、祝い事に伝統的に使われる紅白二色の組み合わせであり、「対抗する2組」の組み分けに使われる色でもある。
(出典:Wikipedia)
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“紅白”で始まる語句
紅白粉
紅白紫黄